【D.W.ニコルズ・健太の『だからオリ盤が好き!』】第38回『レインボー・キャピトルの“ブラウン・アルバム” を追って』

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さて、やっと手に入れたレインボー・キャピトルの『The Band』。
レコード・クラブ・イシューの仕様を見ていきましょう。





まずはジャケット。表、裏、と見開き部分です。
前回取り上げた3枚のグリーン・キャピトルと比べると、このクラブ・イシュー盤の日焼けを考慮しても、明らかに茶色が薄いように見受けられます。また、厚さ(つまり背表紙部分の幅)も少し薄いようです。素材感はすこしザラッとしてちょっとコーティングされたような風合いで、同じように感じます。

そして明らかに前回の3枚とは違っている点。クラブ・イシュー盤には、表ジャケットの左上に「GOLD RECORD AWARD」の刻印があります。



これは日本で言うゴールドディスクのようなもので、アメリカレコード協会(RIAA)によって認定されるもの。50万枚以上がゴールド、100万枚以上がプラチナらしいです。

つまりこれが刻印されているということは、出荷時点ですでにこのブラウン・アルバムがGold Record認定されているということ。つまり、この盤は少なくとも50万枚以上がプレス・出荷された後にパッケージされたものということになります。前回紹介したグリーン・キャピトル盤のジャケットにはこの刻印はありませんが、後年の再発盤にはこの刻印がされているようです。また一説によればグリーン・キャピトル盤(1969年~1972年)でもプレスの遅いものにはこの刻印があるとか。

ちなみに、前述の購入を見送ったクラブ・イシュー盤のジャケットにもこの刻印があったことを記憶しています。
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