2013~14年に行われた<Now What?!>ツアーでのドイツ・ヴァッケン公演を収録した『From The Setting Sun… (In Wacken)』と日本武道館での公演『…To The Rising Sun (In Tokyo)』の2枚のライヴCD/DVDを同時期にリリースしたディープ・パープルのロジャー・グローヴァー(B)が、日本のオーディエンスは「音楽をリスペクトしていて、彼らから学ぶことは多い」と語った。

グローヴァーは『Goldmine』のインタビューで、2公演どちらもリリースすることにした理由をこう説明した。「ヴァッケンや武道館という特別な場所でプレイする機会があれば、使うか使わないかはべつとして、レコーディングしておきたいと思うものだ。両方リリースするっていうのはバンドのアイディアじゃなかった。レコード会社から話をもちかけられ、“どう思う”って訊かれたとき、俺は“わからない”って答えたんだ。でも、“ドイツと日本のオーディエンスは全く違う。その相違がわかるんじゃないか”って言われて、それって素晴らしいなって思い始めたんだよ。バンドは同じだ。そして毎晩同じようなセットリストだが、違うオーディエンスに向き合っている。そして、この2つのオーディエンスは正反対なんだ」

ヴァッケンでのパフォーマンスはヨーロッパで最大級のヘヴィ・メタル・フェスティヴァルでのことであり、ドイツのどのオーディエンスとも違っていたそうなので、ドイツと日本のオーディエンスが正反対と言っているのではない。


しかし、この2公演の違いは明らかだった。「ヴァッケンでは、俺らのことは知っているだろうけど、多分観たことはないというオーディエンスを前にプレイした。会場の大きさ、オーディエンスのエネルギーに圧倒されたよ。その一部になれたのはすごい体験だった」

「武道館、日本のオーディエンスは一般的にもっと落ち着いているし、もっと礼儀正しい。実際にステージに上がるまで、そこにオーディエンスがいるのかわからないほどだった。そして、数秒、大騒ぎになった後また静かになる。椅子に座り、音楽を聴こうとしているんだ。じっくり耳を傾けるオーディエンスだ」

「だから、全く違う体験だった。日本のオーディエンスは、音楽をリスペクトする方法を知っている。と言っても、静か過ぎるっていうわけじゃない。このDVDを観ていて、俺はたくさんのことを学んだよ。武道館へ来た人たちは、俺らがステージへ上がる5~6分前には着席して待ってるんだ。彼らを見るのは勉強になる。すごく礼儀正しいし、きちんとした服を着て、音楽について話している。大聖堂にでもいるような雰囲気だよ。一方のヴァッケンは純然たるパーティーだった」

また、グローヴァーは、武道館はサウンドも素晴らしく、パフォーマンスにいい影響を及ぼすと話した。

『…To The Rising Sun (In Tokyo)』は、2014年4月12日に行われた公演を収録している。

Ako Suzuki