【イベントレポート】現役モデルからメイド、女子高生、2.5次元まで…<tkmk爆女祭>開幕

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総勢26組100名以上のガールズバンドやアイドル、女性シンガーソングライターが渋谷に集結し、1週間連続で開催される企画ライブ<tkmk爆女祭 Vol.1~渋谷編~>が、11月23日(月・祝)に渋谷CLUB CRAWLでスタートを切った。

初日公演となったこの日は、次代を担うガールズバンドCREA、Caramelに加え、木下ひなこを擁する凸凹凸凹‐ルリロリ‐、現役女子高生バンドЯeaL、2.5次元ロックアーティストの逢瀬アキラ、メイド姿で轟音ハードロックを奏でるBAND-MAID(R)の合計6組が共演を果たした。

<tkmk爆女祭Vol.1>は、現在100本/年ペースでライブを続けるCaramelと、正統派ガールズバンドとして<NAONのYAON>にオープニングアクト出演したCREAがホストバンドを務め、2組は7日間毎日出演する。そこに若手ガールズバンドを中心に、アイドルや女性シンガーソングライター等、総勢26組100名を超える出演者が日替わりで登場するイベントだ。この日のチケットは即日ソールドアウトしており、熱気を帯びたパフォーマンスが次々と繰り広げられた。このイベント(23日~29日)の模様は、サバンナ高橋司会の音楽番組『MUSIC GOLD RUSH』(J:COMにて放送中)で2016年1月1日に放送される。

■凸凹凸凹‐ルリロリ‐






▲凸凹凸凹‐ルリロリ‐

総勢100名超、7日連続開催イベントのトップを切るのは、non-no専属モデルで日本テレビ系「PON!」の元お天気お姉さんとしても知られる木下ひなこがギター&ボーカルを務める凸凹凸凹‐ルリロリ‐だ。

ロカビリー調の渋い楽曲に加え、ダンスとバンドの二刀流が凸凹凸凹‐ルリロリ‐の持ち味。曲中にダンスユニットからバンドへ転換するスタイルで、ロックファンからアイドルファンまでを虜にしている。黒を基調としたスカート姿で登場した4人。冒頭からパワフルなロックナンバーを連発。2曲目「Everybody Go」では木下ひなこにいざなわれて、サビでフリを決めたり、拳を挙げたりと観客もアクティブに盛り上がる。

有南がシャープなギターサウンドをぶち込み、渚奈子は全身で力強く叩き、対照的に佐藤美咲は泰然と構え、軽やかに指を弾く。4人の本格的なサウンドに、木下ひなこの全力に明るい歌声が乗る。か細い腕に、真っ赤なルージュ。キュートすぎる笑顔。そんな4人が満杯のフロアを隅から隅まで轟音で悶絶絶叫させているのだから痛快だ。

バラードナンバーに続き、4曲目「恋のスパイダー」ではツインギターの爆音にヘドバン必至!タオル旋回の5曲目「クロブチメガネとベビードール」まで、休む間もなく全速力のライブが展開された。

1.Sunny Ride
2.Everybody Go!!!
3.切なくてほのかに甘い運命
4.恋のスパイダー
5.クロブチメガネとベビードール

凸凹凸凹‐ルリロリ‐ メンバー
・木下ひなこ(Vocal & Guitar)
・渚奈子(Drums & Vocal)
・佐藤美咲(Bass & Vocal)
・有南(Guitar & Vocal)

■ЯeaL







▲Яeal

続く2組目は制服姿で登場した現役女子高生バンド、ЯeaLだ。大阪で2012年に結成したЯeaLは、骨太でグルービーなロックサウンドで関西のライブハウスを席巻。2014年には全国流通盤『Change Your ЯeaL』をリリースし、初のワンマンライブはチケットがソールドアウト。今年3月に行われた2ndワンマンライブは規模を拡大して大阪・心斎橋Music Club JANUSで開催するなど、”現役女子高生”であることを忘れるほどの大躍進を続けている。

Ryokoのハイトーンボーカルに、安定感のあるロックサウンド。Fumihaとともに、長髪を振り乱し、指先に感情を込める。Yurikaは笑顔で、Aikaは飄々と、4人がそれぞれのスタイルで媚びることなく、自分たちのサウンドに有無を言わさずついて来いよと攻める。

攻めのステージングとは裏腹に、MCでは関西弁丸出しの親近感あふれる語り口。12月20日に無料のプチワンマンを地元で行うことを明かし、「自家用ジェットで行くで、大阪から大阪まで」と笑顔を見せる。

「花火散るこの川で」。痛切すぎるほどまっすぐなサウンドに、10代の衝動、葛藤を紡いだ詞。最後は4人深々と一礼しステージを降りたЯeaL。どこまでも、まっすぐだ。

1.Jumping more
2.Shooting Star
3.(HOME)
4.反対言葉
5.花火散るこの川で

ЯeaL メンバー
・Ryoko(Vocal & Guitar)
・Yurika(Guitar)
・Fumiha(Bass)
・Aika(Drums)

■逢瀬アキラ





▲逢瀬アキラ

3組目に登場するのは逢瀬アキラ。女帝の登場に、フロアからは赤い彗星のごときサイリウム光が無数に放たれる。

「2.5次元ロックアーティスト」の異名で活動するシンガーソングライター逢瀬アキラは、2014年にシングル「BIND/Dancing 13th Baby」でデビューするや否や、シングルは即日完売。以降、都内をはじめ各地のライブハウスを赤いサイリウムで染め、そのセクシーなビジュアルと歌声で見る者を虜にしている。2.5次元とは、逢瀬アキラ自身が大好きだと公言するアニメ的な2次元的要素と、艶やかなダンスと強かなロックサウンドによる3次元的要素のいい所取りだ。

2曲目「呪い」では右手に包丁を持ち、目をひんむいて狂気の歌謡ロック。かと思えば3曲目「Android Braking Heart」は心臓をえぐる鋼鉄サウンドに乗せて、ジュリ扇を振って挑発的な歌唱。4曲目「秘密」ではしっとりとロックバラードを歌い上げるなど、曲に合わせてめくるめく表情を歌声を変幻自在。初見の観客も飽きさせない。

フロアにパンティを投げ散らかしたり鞭でサポートギタリストの頭を小突くなど、やりたい放題の女帝・逢瀬アキラにヤケド必至!火照ったフロアに、最後は自らアコギを持ち「今はもういない、大切な人へ」と切ないナンバー「ORANGE」を届ける。密度の濃すぎるステージに圧倒された。

1.GALE
2.呪い
3.Android Braking Heart
4.秘密
5.Mimic
6.ORANGE

■CREA






▲CREA

4組目に登場するのは、今宵のホストバンドの1組、CREAだ。自ら「正統派ガールズバンド」と称するように、ブレないサウンドに媚びないパフォーマンスがCREAの持ち味だ。フルアルバムの全国リリース、全国ライブツアー、3カ月連続シングルリリース、ワンマンライブ…とその活動は”精力的”という言葉そのもの。着実にファンを増やすと、2014年4月にはSHOW-YAに抜擢され「NAONのYAON 2014」にオープニングアクトとして出演した。

「叫べー!」Nakiがリードし、ミドルテンポの王道ロックサウンドにのせてノリやすい楽曲「REASON」でまずはフロアを一つにすると、「最強の7日間を作っていこう!」と宣誓。Hirokaのダークな低音から、「GO+ON」、「ReBORN」とハードな楽曲を連発。Aikoは早弾きギターで魅せる。

中盤には新曲も挟み、Mikuの豪快なシンバルさばきもあり、見どころ尽くしの展開。シーケンスを織り交ぜ、パワーのある楽曲が続くが、彼女たちのステージをいっそう大きく見せているのは、ボーカル・Nakiのスケールの大きさだろう。ボリューミーでありながらも、優しい温もりがあり、安心して耳を委ねられる。

最後は「GO MY WAY!」。サビでは拳を挙げ、大合唱!観客はみな、ピースフルに熱狂した。

1.REASON
2.GO+ON
3.ReBORN
4.新曲(タイトル未定)
5.Liar Angel
6.GO MY WAY!

CREA メンバー
・Naki(Vocal)
・Aiko(Guitar)
・Miku(Drums)
・Hiroka(Bass)

■Caramel






▲Caramel

5組目に登場するのは平均身長149cmの小柄な3ピース、Caramel。本イベントのニュースを機に「Caramelってどんなバンド?と検索すると、公式サイトも公式音源もヒットしないことに驚くだろう。神出鬼没な路上ライブや、対バンイベントなど年間100本超のペースでステージに立ち続けている。

一貫した現場主義により、ガールズロックファンはもちろん業界関係者の間でもその実力はお墨付き。「イナズマロック フェス 2014」や「TOKYO IDOL FESTIVAL 2014」、「もしもしにっ ぽんFESTIVAL 2014」といった大型フェスにも出演を果たしている。

そんなCaramelがいったいどんな曲を演奏するのか…期待を胸に固唾を飲んで見守っていると、ギター&ボーカルのルミがアカペラで、どこかで聴いたことがある曲を歌い出す…CHAGE AND ASKAの「YAH! YAH! YAH!」だ。観客もなぜか一緒にヤーヤーヤーを斉唱したところで、気を取り直して本編スタート。

アップテンポの楽曲はファンも聞き慣れない曲らしく、楽しいメロディに体を揺らしつつ、これまでの出演者4組と比べるとどこかぎこちなさがある。そんなフロアを意識してか、ルミはサビで「踊れー!」と叫ぶ。パワフルなロックナンバーが、演奏終了…すると、つい数分前に聴いた気がするイントロが再び流れる。「新曲はだいたいこんな感じだから。もう1回行くよ!」とルミ。なんと、予告なしの新曲初披露だったのだ。その上、もう1回繰り返し演奏するという。今のは予行演習ということなのか。

手拍子が増すフロア。「新曲だから、だれも知らないから、知らない人もいっしょにやろう!」といざなわれて、飛び跳ね始める観客の姿も。サビでは「わっしょい!わっしょい!」の合唱。一度聴いただけで体が順応できる楽しい楽曲だ。ルミが煽り、湧き立つフロア!一つの曲が誕生し、進化していく過程、ノンフィクションのドキュメントを目の当たりにしている。しまいにはモッシュも発生!

…しかし、これで終わらなかった。みたび流れるイントロ。「みんな知ってますかこの曲!二度ある事は三度ある!」まさかの3度目スタート! ユウミがステージ中央に立ち観客を煽る。「踊り踊らされて20年、愛し愛されて…」早くも歌詞を覚えている自分がいる。コール&レスポンスも完璧に決まる。モモのドラムも心なしか躍動感を増している。

「3回目ありがとう!3回目ありがとう…みんな気づいたよね。もうきょうはこの曲しかやりませんから!」まさかの宣言から、4回目の演奏スタート!今度はモモがAメロのメインボーカルを務める。それをユウミが引き継ぎ、絶叫!

4度目のコール&レスポンスではルミがマイクを観客に向ける余裕も。これだけ一つになり、というか4回も同じ曲をやっても、やればやるほど盛り上がりを増していくのは、楽曲の完成度の高さのなせるわざだ。祭囃子の普遍的なリズムに、今宵集まった観客皆が大好きな、太い重低音、疾走感あふれるギターリフ。そこに親近感ある3人のキャラクターと、ルミの歌声。これぞ、爆女祭のテーマソングだ。

Caramelの悪ふざけはもう止まらない。5回目スタート!メガネを飛ばしながらも熱演し続けるユウミ、サビではギターを置いて客席にダイブ!そして「これが最後!」との宣言から、ラストの6回目!拍手の音がフロア後方からも聴こえるようになる。曲のパワーが最後尾まで届き、本当に一つになった瞬間だ。

「あすから6日間はちゃんと曲やるから!」と謝る仕草を見せるルミたちに、フロアからはあふれんばかりの拍手が贈られる。ステージ終了後には”悪い大人”こと、会場の渋谷CLUB CRAWLのスタッフがステージに登場し、来年2月26日に3rdワンマンライブが下北沢GARDENで決定したことを伝えるというサプライズも。とにかくアイデア勝ちの、圧巻のステージであった。

Caramel メンバー
・ルミ(Vocal)
・ユウミ(Guitar)
・モモ(Drums)

■BAND-MAID(R)






▲BAND-MAID(R)

初日のトリを飾るのは、BAND-MAID(R)だ。メイド服姿に、ギター&ボーカル小鳩ミクのツインテール。これ以上ないキュートなルックスに油断し鼻の下を伸ばしていると、一音放たれた瞬間、そのハードなサウンドに電流が走る!心拍数は急上昇、背筋が伸びる。

BAND-MAID(R)は2013年に結成。ライブを「お給仕」、ファンを「ご主人様」、「お嬢様」と呼ぶなど徹底したメイドの世界観を保ちながら、その音はハードロックの真髄。ミュージックビデオが公開から2週間で200万再生回数を記録するなど、国内にとどまらず海外からも注目を集め、結成直後にSHIBUYA-AXやZepp Tokyoといった大舞台でのライブステージを経験。ももいろク ローバーZが主催するイベント「AGO FES」にも出演を果たした。

「お給仕、始めます…」。まずは一発、「Don't let me down」をお見舞い。廣瀬茜のドラムは豪快そのもの!彩姫と小鳩ミクが交互にメインボーカルをとるが、彩姫は伸びやかに、メロディックな歌声。小鳩ミクは時にエモーショナルに、時にキュートに歌う。反面、MCではアニメ声全開で「お帰りなさいませ」と笑顔を振りまく。

1曲1曲のメリハリ、ストップモーションも、都度クール!4曲目「Shake that」では遠乃歌波のスリリングなギターソロに、MISAの躍動感あふれるベース、廣瀬茜のツーバスも決まる。男性顔負けのパワーに女性だからこそ表現できる繊細な美。海外からの支持が高いのもうなずける。

小休止のMCで小鳩ミクによる”萌えキュン”なおまじないをかけると、最後はCaramelの3人をステージに招き、渾身のハードロックナンバー「REAL EXISTENCE」でヘドバンの嵐を巻き起こした。

1.Don't let me down
2.スリル
3.アルカディアガール
4.Shake that
5.REAL EXISTENCE

BAND-MAID(R)メンバー
・彩姫(Vocal)
・小鳩ミク(Guitar & Vocal)
・遠乃歌波(Guitar)
・MISA(Bass)
・廣瀬茜(Drums)

このようにテキストが特盛り…いや、メガ盛りになってしまうほど、熱いステージが繰り広げられた「tkmk爆女祭」。CREAとCaramelは7日間毎日出演するということで、2日目以降のセットリストや衣装の変化にも注目したい。

また、本日・2日目以降もたんこぶちん、頑張れ!Victory、Le Lienといったメジャーアーティストをはじめ、仙台や名古屋を代表するHERe:NE、Split BoB、メンバーに現役中学生がいるBrats、GIRLFRIENDら 期待の若手バンドも出演するなど、魅力にあふれるラインナップとなっている。

なお、チケットは28日(土)が既にソールドアウトしているほか、週末は残りわずかとなっているという。前列で熱く盛り上がったり、ゆったりとした空間で音を楽しむのなら、平日夜のステージがオススメだ。タイムテーブルやチケットの購入方法はイベントの公式サイト上で公開している。

<tkmk爆女祭 vol.1~渋谷編~>


2015年11月23日(月 祝)- 2015年11月29日(日)
※7日間連続開催
@渋谷CLUB CRAWL
前売¥3,000 当日¥3,500
※入場には、別途ドリンク代¥500が必要です
平日:18:00/18:30(24、25、26、27日)
土日:17:00/17:30(23、28、29日)
11月23日(月・祝):凸凹凸凹‐ルリロリ‐、ЯeaL、逢瀬アキラ、CREA、Caramel、BAND-MAID(R)
11月24日(火):Brats、ヒラガナ路線、CREA、Caramel、まなみのりさ
11月25日(水):CREA、HERe:NE、絶叫する60度、Caramel、がんばれ!Victory
11月26日(木):Malcolm Mask McLaren、Cramel 、CREA、THE LEAPS、HEAD SPEAKER
11月27日(金):Hysteric Lolita、SEKIRARA、Caramel、CREA、もちとちーず
11月28日(土):La PomPon、SORAMIMI、Split BoB、CREA、Caramel、たんこぶちん
11月29日(日):GIRLFRIEND、ガールズロックバンド革命、Le Lien、Caramel、ザ・ヒーナキャット、CREA
※全ての日程にCaramel、CREAが出演します。
・チケット: 各プレイガイド
・チケットぴあ(Pコード:277-413)
・ローソンチケット(Lコード:73176)
・e+(イープラス)
※ドリンク特典
2日間来られた方:2杯目以降¥300
3日間以上来られた方:2杯目¥300/3杯目以降無料(ビール/ビン物は¥300)
7日間来られた方:2杯目以降無料(ビール/ビン物は¥300)
※スタンプカードが必要です。スタンプカードは、会場の受付にてお渡し致します。ご利用の方は、お申し出下さい。
・主催・企画:Caramel/CREA
・制作:DISK GARAGE/WEST FOREST MUSIC
・協賛:J:COM/MUSIC GOLD RUSH
・配信協力:GYAO!
・協力:GIRL'S POP UNITED/渋谷CLUB CRAWL/SMP/TuneCore Japan
[問]DISK GARAGE:050-5533-0888(平日12:00-19:00)

◆tkmk爆女祭 イベント公式サイト
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365日、アイドルが作るアイドルメディア Pop'n'Roll 準備号創刊

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