【鼎談】逹瑯×seek×一聖、<Tokyo Chaos>を語る「これがないと寂しいよね」

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■何がキッカケで出れるんだろう?
■何を達成したら出れるんだろう?ってもがいてました──一聖(BugLug)

▲一聖(BugLug)

──ちなみに今回、<OVER THE EDGE>から<Tokyo Chaos>へ改題されたのは、やはり会場の変更に拠るところが大きいんでしょうか?

逹瑯:まぁ、渋公でずっと慣れ親しんできたんで、<OVER THE EDGE>っていうタイトルは渋公限定にしたほうがいいんじゃないかと。去年の段階で“今年で最後か?”みたいなことを謳ってましたからね。

seek:で、みんなでワードを出し合って、その中から二つくっつけて、こうなりました。

──そもそも出演バンドからして、例年以上に初参加のバンドが多いですよね。そのへんもタイトルと会場を変えて、心機一転的な想いの表れだったり?

逹瑯:そうかもね。もっと、いろんな人に出てもらいましょうって声掛けていったら……lynch.に声掛けるのを忘れたんですよ。去年、lynch.は年末に自分たちのワンマンがあって、ちょっと時期的に厳しいので辞退するって話を貰ってたんです。そのイメージが残っていたのか、今年もダメだと勘違いしていて。「あれ? 去年でしたっけ?」って、この前、玲央さんに謝っときました(笑)。

──なんと! でも、新しいメンツと一緒にステージに立てるのは、やはり楽しみですよね。

一聖:はい。僕自身も対バンしたことのないメンツが結構いるので、出来る限りステージを観たいと思います。

seek:ホント今までに絡んだことのない、ライヴもちゃんと見たことのない方々もいらっしゃるんで、やっぱりすごく気になりますね。この1年、みんながどういう活動をしてきて、どんな成長をしているのか?っていうところを観るのも僕はすごく楽しみだったりするので、新しいバンドさんのライヴもいっぱい観れたらなと。

▲逹瑯(MUCC)

逹瑯:seekはホントに真面目だよね。Mix Speaker’s,Inc.は新しいヴォーカルになって、今回が初めてだっけ?

seek:去年が初めて。ただ、去年はホンマに加入してすぐやったんで。

逹瑯:2回目か。じゃ、この1年の成長をちゃんと見ないと!(笑)

seek:いてこましてやりますよ! 僕ね、代々木第二体育館に関しては、ちょっといわくがあるんです。それこそ10年くらい前にMUCCの代々木第二体育館ライヴを観に行ったことがありまして、そのときに非常に悔しい想いをしたんですね。今までバンドをやってきた中で、たぶん今日が一番イライラしてるな!っていう。

逹瑯:ははは!(笑)。

seek:その因縁の場所に立てるわけですからね。このイベントが始まって以降、逹瑯くんには「そろそろMUCCひっくり返しますんで」って言いつつ、未だにひっくり返せてないんで、そろそろやろうかなっていう。別の意味で思い出の場所にしたろうかなぁ!っていうのはありますよね。

──そんな<OVER THE EDGE>マスターのお二人に、せっかくの機会ですから、一聖さんから訊いてみたいことはありますか?

一聖:訊きたいことですか? じゃあ……飲み部屋への差し入れは何がオススメですか?

seek:それ悩みますよ。

逹瑯:意外とカップラーメン、需要があるよね。

seek:僕はこれまでのところカップラーメンかたこ焼きで。ただ、たこ焼きは朝から行って仕込まなアカンので、準備するのが大変なんですよ。で、最近はちょっと肩壊してるのもあって、この2年間たこ焼きはちょっとお休みしてます。焼き続けてると肩に負担がかかるんで(笑)。

▲seek(Mix Speaker's,Inc.)

──さて、2016年以降も代々木第二体育館で<Tokyo Chaos>は続くんでしょうか?

逹瑯:まぁ、会場が取れればねぇ、やりたいですね。渋公の工事がいつまで続くのかもわからないし、改装が終わって飲み部屋に使ってたような大楽屋がなくなってたら、「こんなの渋公じゃない!」って言い出しかねない。

seek:もちろんヴィジュアル系としては大きなイベントでもあるし、バンドマン自らが“楽しいなぁ”と作っていく空気感、その“イズム”みたいなものが、今日の一聖くんみたいに若いバンドの子や参加するお客さんに理解してもらえると、より楽しくなっていくんじゃないかと思いますね。

逹瑯:うん。楽しくやれれば何でもいい。ホント個人的にはただの“遊び場”で、そういうライヴが1年のうちに1本あると、気分的に楽しいんですよね。そういうライヴって他にないじゃないですか? イベントだとガチンコ勝負だし、ワンマンだとプレッシャーもスゴいし、どこのフェスとも全然違う。ここにしかない独特の空気感が好きなんです。

──そんな逹瑯さんにとっての遊び場が、今や後輩バンドにとっては目標になっているという。

逹瑯:それは嬉しいですよね。「どうしたら出られるんですか?」って、周りのメンバーも聞かれるらしいんですけど、そんな感じなんだろうね。

一聖:はい。何がキッカケで出れるんだろう? 動員なのか、知名度なのか、何を達成したら出れるんだろう?ってもがいてました。

逹瑯:何を達成したら出れるんだろう?って一番わかりやすく言うと、とりあえず面白いバンドが目に留まるよね。“あのバンド、勢いあって面白いよね”とか“アイツらが楽屋にいたら面白そうだよね”ってワクワクさせてくれるといいんじゃないかな。俺らも最近の若い勢いがあるバンドと絡む機会が少ないんで、やっぱり楽しいんですよ。同世代や先輩と絡むのもすげぇワクワクするし、どう噛みついてやろう?って思うけど、後輩の持ってくるパワーってギラつき方が全然違う。この1本に賭けてくる、その空気に当てられたいというか、そこからウチら的にも得るものがたくさんあると思うんですよね。

seek:若いバンドも含め、今年は特に新しいメンツも多いから、来てくれる人にとっても、いろんなバンドが観れる機会になるでしょうね。

逹瑯:でも、一聖は事務所の先輩方がちょいちょいいるから、彼らが目を光らせてるんじゃない?

一聖:そうですね。緊張しますね……。

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