【ライヴレポート】LUNA SEA、SLAVE限定GIG初日「次のアルバムを作ってます」

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LUNA SEAとファンにとってメモリアルな日、12月23日と24日に<SLAVE限定GIG 2015 The Holy Night-To The Next Dimension->と題してZepp DiverCity TokyoでFC限定ライヴが開催された。

◆LUNA SEA 画像

ライヴのタイトルを見て感知していたSLAVEも多かっただろう。“The Next Dimension=次なる次元”と付けられているからには、またLUNA SEAが新たなフェイズに突入しようとしていることを。その初日、23日のライヴのもようをお届けしよう。


クリスマスイブイブらしくSEに聖歌が流れる中、開演の18時を20分ほどまわった頃、大歓声の中にメンバーが登場した。赤と緑の照明が客席を包み、聖なる旋律を打ち破るように鳴らされたオープニングナンバーは、この日にふさわしい「SLAVE」だ。間髪入れずの「TIME IS DEAD」ではSUGIZO、J、INORANがステージぎりぎりの淵まで出ていって、アグレッシヴなパフォーマンスを繰り広げ、センターに4人が集結するお馴染みの光景が目の前に。

「元気ですか!? 半年ぶりのLUNA SEAだからね。今回は今日と明日、1人でも多くの人に入ってほしくて、1人もかぶらないようにしてるのね。俺たちにとって23日ってちょっと素敵な日じゃない? 俺たちにしか出来ないことをこれからもやり続けたいな。もちろん、SLAVEのみんなをいちばんに、いろいろなイベントをやっていこうと思ってるからさ。じゃあ、飛ばしていこうか!」──RYUICHI


5人が揃ってステージに立つのは6月に開催された初の主宰フェス<LUNATIC FEST.>以来だが、LUNA SEAのライヴはやはり予測不可能だ。インディーズ時代から演奏し続けているアッパーなナンバーをたて続けに投下したかと思うと、復活後のナンバー「Rouge」がハンパない熱量で鳴らされる。そして、RYUICHIが“Jesus don't you love me?”とシャウトし、真矢の気迫のこもったパワフルなドラムとSUGIZOのエッジーなギターリフが絡み、Jのベースソロに大歓声が上がる「JESUS」へと突入。完全に攻めのセットリストの中、終幕前最後のオリジナルアルバム『LUNACY』収録曲であり、復活後はただ一度沖縄でのSLAVE限定GIGで演奏された「a VISION」が披露されるという意表を突いた展開に場内の熱気も上がる一方だ。鋭いキレ味のビート、RYUICHIのテンションを張ったヴォーカル、Jのラップ、後半に向かうにつれて凄みが増していく演奏に磁石のように惹きつけられた。

「クリスマスだし、柔らかくて温かい感じでいたら、本番が始まった瞬間に自分の中の狂気が目覚めていくみたいなね。たぶん、メンバー全員そうだと思うんだけど。“あれ? 序盤からこんなに熱かったっけ?”って」──RYUICHI


会場を沸かせ、「雨降ってた?」と問いかけ、「降ってる!」という声にRYUICHIが「INORAN(雨男)に負けたか」とジョークを飛ばすとINORANはアンプの方を向いたまま勝利(?)のポーズ。「みんなが投票してくれた曲や久しぶりのナンバーも用意している」と告げた後の中盤戦は、まさにその言葉通りのセットリスト。大ヒット曲「END OF SORROW」のカップリング曲「TWICE」ではサビで会場全体が明るくなり、SUGIZOが光を紡ぎ出すようなギターソロを響かせた。

そして、1995年に行われたアルバム『MOTHE』のツアー以来、約20年間演奏されることがなかった「AURORA」ではスクリーンに光のカーテンが映し出され、イントロで驚きの大歓声がわき起こった。光と闇を鮮やかに浮かび上がらせ、そのコントラスト、奥行きを表現し続けてきたLUNA SEAの豊かな表現力はSUGIZOのヴァイオリンソロから、ヴァイオリンを持ったまま移行し、途中でギターに持ち替えるという新たなアレンジで披露されたダークでカオティックなナンバー「RA-SE-N」でひとつのクライマックスを迎える。RYUICHIがシャウトし、真矢のドラムが牙をむき、Jのグルーヴィーなベース、INORANのカッティングが絡み合い、後半はまるでジャムセッションを見ているようなスリルを味わうことができた。


「今年は25周年のツアーの締めくくりもあったし、初のフェスもあって先輩も同じ時代を駆け抜けた仲間たちも後輩たちも集まってくれて、またああいうことがいつか出来たらいいよね」──RYUICHI

ここで、RYUICHIが<SLAVE FEST.>の開催を冗談混じりに提案し、Jが後ろでメモをとるジェスチャーをするなど、MCは終始リラックスムード。が、RYUICHIから発せられる言葉は、すべて未来へと向けられていた。


最新アルバム『A WILL』の中で最もアッパーなナンバー「Metamorphosis」で再び加速していった後半戦は代表曲の嵐。INORANとRYUICHIがセンターでハグをし、INORANが前に出てギターをかき鳴らした「TONIGHT」ではシンガロングが響き、「Dejavu」へとなだれこむ。本編は何とも心地いいカタルシスに場内が包まれた「BELIEVE」で締められた。

アンコールでは復活前と同じように「きよしこの夜」を歌うSLAVEの声が会場の空気を澄みわたらせ、しばらく、みんなの歌声に耳を傾けていたメンバーがお返しにプレゼントした曲は、2000年の東京ドームFINAL ACTでもアンコールで演奏された、変わらない絆と未来への希望に溢れた力強くも美しいナンバー「FOREVER&EVER」だった。


「LUNA SEA5人で今、次のアルバムを作ってます。カッコいい音が上がってくるの待ってて」──RYUICHI

RYUICHIが告げると割れんばかりの歓声と拍手がZeppを揺らした。このSLAVE限定GIGで何らかの発表がされると予想していた人は多かったと思うが、それがシングルではなくアルバムだということは、すなわち13年5ヶ月ぶりにリリースした復活後初のアルバム『A WILL』やその後のアニヴァーサリーツアーがLUNA SEAを完全に起動させたということに他ならない。

高揚した空気の中でメンバー紹介をはさみ、「ROSIER」が放たれ、SLAVEの記憶に刻みつけられている「White Christmas」が贈られた。ラストナンバーは途切れない夢を紡いできた「WISH」。


すべての演奏が終わっても鳴りやまないコールの中、真矢はスティックを投げ入れ、Jはベースを高く掲げ、INORANはみんなに拍手を送り、RYUICHIは「東京、愛してます!」と感謝を伝え、最後までステージに残ったSUGIZOはペットボトルを何本も投げ入れ、深々と頭を下げた。

取材・文◎山本弘子

<LUNA SEA SLAVE限定GIG 2015 The Holy Night -To The Next Dimension->
2015年12月23日(水・祝)@Zepp DiverCity Tokyoセットリスト

01.SLAVE
02.TIME IS DEAD
03.Rouge
04.JESUS
05.a VISION
06.TWICE
07.AURORA
08.Violin Solo〜RA-SE-N
09.BLUE TRANSPARENCY
10.Metamorphosis
11.TONIGHT
12.Déjàvu
13.BELIEVE
encore
EN1. FOREVER & EVER
EN2. ROSIER
EN3. White Christmas〜WISH


■LUNA SEA
2016/12/23(水・祝) さいたまスーパーアリーナ
2016/12/24(木) さいたまスーパーアリーナ

SLAVEリクエスト曲 最終結果発表

1位 FOREVER & EVER
2位 a Vision
3位 AURORA
4位 TWICE
5位 ANUBIS
6位 NIGHTMARE
7位 INTO THE SUN
8位 STAY
9位 Claustrophobia
10位 FEEL

LUNA SEA 25th Anniversary PREMIUM BOX(仮)

■セット内容: (12/24現在)
「写真集」A4判・上製・80頁予定
「インタビュー集」 A5判・並製・128頁予定
「メンバーオリジナルプリント」A5サイズ・各メンバー2枚×5予定
※特製ボックスケース入り予定
■先行予約特典: 内容未定 ※近日公開予定
■価格:¥28,000(税込)
■発売元:㈱ファミマ・ドット・コム/企画・編集: ㈱KADOKAWA
■先行予約受付期間:2015年12月24日〜2016年1月31日 ※完全受注生産
■発売日:2016年5月29日発売 
※先行予約受付分は2016年5月21日発売予定です。
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