1990年以前、日曜夕方の顔といえば『サザエさん』だった。しかし、1990年以降から、その前の番組枠で『ちびまる子ちゃん』がスタート。『ちびまる子ちゃん』は国民的な人気を経て、『サザエさん』と並んで日曜夕方の新たな顔となった。2015年は、その放送開始から25周年となるメモリアルイヤーということで、23年振りに『ちびまる子ちゃん』の映画版が制作され、12月23日から東宝系の映画館にてロードショーとなる。

◆『映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』~画像~

今作の『映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』のストーリーは、かなりグローバル。まる子の同級生・花輪くん宅に世界5ヶ国から、まる子と同じ年の子供たちがやって来るところから話が展開していく。5人は、日本の生活をより知るために、まる子のクラスメイト宅にホームステイをすることになるのだが、まる子は、イタリアから来たアンドレアという少年になぜか気に入られてしまう。結局、アンドレアからのたっての希望で、彼をさくら家に受け入れることになる。

テレビアニメの「ちびまる子ちゃん」では、まる子には恋愛っ気はほとんどない。しかし、今作ではテレビとはひと味違い、まる子とアンドレアの恋にも似た温かな友情が描かれ、見どころとなっている。

二人のほのかな恋心を代弁するかのように、劇中を盛り上げているのが大原櫻子が唄う挿入歌「キミを忘れないよ」だ。映画の劇中には、11月4日にすでにシングルとしてリリースされているバージョンとは異なり、ピアノのイントロから始まるムービー・バージョンが流れる。ストーリーと相まって、ピアノとストリングス、大原の歌声がグッと胸に迫る。物語を最初から見ていると、この楽曲がその場面にもたらす意味の大きさを感じすにはいられない。この楽曲は、彼女としては初めてのラブバラードとなるが、映画のストーリーの中に違和感なく溶け込んだ彼女の歌声を聴けば、大抜擢された理由が理解できるだろう。

大原櫻子はこの映画の中では、もう一つシンガーとして重要な役割を担っている。なんと、“ちびまる子ちゃんと言えば、あの曲!”と、誰もが脳裏に思い浮かべるであろう名曲「おどるポンポコリン」を歌っているのだ。

大原が生まれた1996年にはすでに『ちびまる子ちゃん』は放送されていたから、彼女は物心ついた頃から日曜夕方には「おどるポンポコリン」を聴いて育っている。幼い頃から口ずさんできたであろうこの曲も、自分の歌にしつつ、映画にもピッタリ合っている。

そして、この2曲が収録された映画のミュージックアルバムが『映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』の公開日と同じ12月23日にリリースされる。

この作品には『キミを忘れないよ』のムービー・バージョンだけでなく、このミュージックアルバムでしか聴けないピアノ・アコースティック・バージョンも収録されている。こちらは、アレンジがシンプルなだけに、大原の歌唱力がより引き立つ仕上がり。大原ファンは必聴だ。さらに、エンディングテーマとなっているウルフルズの『おーい!!』や、劇中にも効果的に使われていたピアノ・インストゥルメンタル・バージョンの「キミを忘れないよ」、劇中で、海外から来た5人が唄う「ずっと ともだち」、さらに場面ごとに印象的に流れていた楽曲も収録。映画と一緒に楽しむのも良いが、サントラとしてだけではなく、自宅でホッコリしたい時にもおすすめな内容となっている。

文●大橋美貴子



リリース情報

『映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』ミュージックアルバム
¥2,315+税(¥2,500込)/ VICL-64525
収録曲
1 おどるポンポコリン / 大原櫻子
2 キミを忘れないよ(ムービー・バージョン) / 大原櫻子
3 おーい!! / ウルフルズ
4 ずっと ともだち / アンドレア(中川大志)・シン(劇団ひとり)・ネプ(パパイヤ鈴木)・ジュリア(渡辺直美)・シンニー(ローラ)
5 いつも通りの朝
6 パーティールーム
7 ティータイム
8 煮え切らないまる子
9 さくら家・アンドレア
10 小杉家・ネプ
11 ほなみ家・シンニー
12 花輪邸・マーク
13 マルコとまる子
14 ズバリ、グローバルでしょう!!
15 キミを忘れないよ~会いたい人がいます~
16 最高の時間
17 縁結び
18 やさしさ
19 追憶のマルコ
20 友蔵のプレゼント
21 キミを忘れないよ(インストゥルメンタル)
22 もうすぐお別れ
23 さようならシンニー
24 グッドラック
25 もしかしたら!
26 ちいさな奇跡
27 たからもの
28 マルコおじいちゃん
29 いつの日にか
30 おもいで
31 エピローグ
32 キミを忘れないよ(ピアノ・インストゥルメンタル)
BONUS TRACK
キミを忘れないよ(ピアノ・アコースティック・バージョン)/大原櫻子
※5~31曲目は映画の流れに準じています
音楽:中村暢之(M15.21.32 作曲:亀田誠治)