【ライブレポート】清春「今年も僕と過ごしてください。多分、イイ気持ちになれます!」

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清春が、2015年12月31日に大阪・なんばHatchにてカウントダウン・ライヴを開催した。BARKSでは、オフィシャルから届いたレポートをお届けしたい。

◆清春 ライブ画像

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2015年12月31日、大阪・なんばHatchにて、清春のカウントダウンライヴが行われた。12月23日の横浜Bay Hallから始まった、約3年ぶりの全国ツアー<TOUR 天使の詩 2015『21』>の2本目にあたるこの公演は、終始オーディエンスのハッピーな空気に満ちた、忘れがたい時間となった。

午後10時を10分ほど過ぎた頃、場内が暗転。SEとともに観客が前方になだれ込み、ステージに登場するメンバー達を拍手と歓声で迎える。2015年最後のライヴ会場の空気を味わいながら、清春が颯爽と舞台中央に歩み出る。「JUDIE」と「ベロニカ」の美しく華やかなメロディが立て続けに炸裂すると、開演前から既に楽しそうにしていた観客の表情がさらに咲き誇った。

「全国でたくさんカウントダウンライヴがある中、よく選んでくれました。ソロでは意外とやってないので、楽しみにしていました」。三代堅(G)、中村佳嗣(G)、沖山優司(B)、楠瀬拓哉(Ds)というサポートミュージシャンを背にして次から次へと華麗に歌う清春。この夜も、3月30日に発売されるニュー・アルバム『SOLOIST』からの楽曲を軸として、数々の心地よい音楽が響き渡った。あらゆる瞬間を聴き逃すまいと、清春の声に全神経を傾けるオーディエンスの姿が印象深い。本編中盤では、「rally」「アロン」「ゲルニカ」を三代と中村のギターのみの、昨年渋谷で66公演を大成功のうちに幕を閉じたPLUGLESS形式で披露。特別な夜を彩る趣向に場内は沸いた。各楽曲のクライマックスで、マイクを通さず“生の声”を響かせる清春に、無数の熱い視線が送られていた。



歌えば歌うほど光り輝くのが、ソロ・アーティストとしての清春の魅力だ。疾走感あふれる曲で畳みかけられた本編終盤では、フロアからどんどん手が伸びてゆく光景が美しかった。「confusion」が披露され、「星座の夜」のイントロを少し奏でたところで、清春が演奏を中断。「あと19秒!」と叫んだ彼に歓喜の表情で応えるオーディエンス。唐突かつ幸福なカウントダウンが始まった。

「HAPPY NEW YEAR!大阪!おめでとう!間に合った(笑)。2016年も一緒に歌ったり、楽しんだり、泣いたり、とにかく付いてきてください。そして、一緒に飛ぼう!」2016年の1曲目は「SLIDER」。どんな時も聴く者に寄り添う名曲が響き、コール・アンド・レスポンスが何度も繰り返される。この熱狂は、その後も増す一方。幸せの絶頂のまま「COME HOME」で本編を締めくくった。



3度にわたるアンコールは、当然のことながら、ハイライトの連続。この夜に初披露されたニュー・アルバム収録予定の新曲や、ソロでは久しぶりの「SANDY」、ずっと手拍子していたくなる「マークはバタフライ」など、清春の唯一無二のパフォーマンスに観客は酔いしれた。「今年も一緒に、ぜひ、僕と過ごしてください。多分、イイ気持ちになれます!」「いつか皆の中の“スタンダード”になれる曲をひたすら作りたいと、今の清春は思っております」彼らしい独特の言い回しで、2016年の幸せな日々が約束された。すべての演奏が終わった頃、時計の針は午前2時10分を指していた。約4時間というたっぷりの演奏時間でさえも瞬く間に感じるようなライヴだった。

「来年もまた、大阪でカウントダウンやりたいです!多分、僕が一番だと思います!ありがとう大阪!」まだまだその場で歌っていられそうな生命力を感じさせる清春。最高の2015年の締め括りであると同時に、最高の2016年の幕開けとなった。あの場に居合わせた誰もが、この上ない幸せを噛みしめたことだろう。

年明け仙台から3月20日の福岡まで全国各地を巡るこのツアーから、ますます目が離せなくなった。そして、3月30日発売のニュー・アルバム『SOLOIST』にも期待が膨らむ。オーディエンスは、アルバム発売を前にして、ツアーの中で楽曲が成熟する過程を見守ることができる。この得がたい経験を、ぜひとも各会場で味わっていただきたい。輝くソロイスト・清春の2016年の旅が始まった。

文:志村つくね

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