【冬だ一番MAX祭り! その30】そのうち笑い話になると思えば、みんなで小道具を作るのも楽しかった

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デビュー20周年を迎えたMAXが、12月23日に3枚組全45曲入りというボリュームのベスト盤『MAXIMUM PERFECT BEST』をリリースした。ということで、MAXの歴史を本人たちに思う存分語ってもらうこの企画『冬だ一番MAX祭り!』。今回は「SPLASH GOLD -夏の奇蹟-/Prism of Eyes」、そしてAKIの脱退とMINAの復帰。

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(30)SPLASH GOLD -夏の奇蹟-/Prism of Eyes:2006年8月2日 発売

── MAX初の両A面シングルです。前作「あなたを想うほど」のリリースから間が空きまして夏のシングルになりました。

NANA:「ニライカナイ」の流れが残っていて、少し沖縄テイストになっています。夏の雰囲気でより一層みんなで踊れるような曲になっていますね。アルバム『Jewel of Jewels』の時に一緒にやらせていただいたZOOCOさんとK-Mutoさんに作っていただきました。だんだんとキャッチーでポップな明るい雰囲気のMAXのイメージが定着してきて、身近に感じられるような雰囲気が出せているんじゃないかなと思います。


LINA:「ニライカナイ」の流れだったね。

NANA:「ニライカナイ」が思っていた以上に良かったんですよ。世間の反応も良かったし、明るくポップな感じで。で、この「ニライカナイ」を発表した後にタイアップのお話が来たんですよ。

── 『魔弾戦記リュウケンドー』ですね。

NANA:主題歌を歌うことになって、もう少し戦隊系に雰囲気が合うような曲にしようということで「Prism of Eyes」をレコーディングしました。これはAKIちゃんが最後の曲で。

── 8月2日にシングルをリリースして、10日後の8月12日にAKIさんが月末で脱退することを発表しました。レコーディング時にはどんな話をしていましたか。

LINA:以前より音楽性のことや、どういう曲を歌いたいとかソロでやりたいっていう希望など話はなんとなく聞いていたんです。

NANA:MAXに入った時の最初のファンクラブイベントも、自分のオリジナルの曲をソロで歌ったりとかしてましたね。 話し合いはすごくよくしていたんです。もっとこうしていきたいっていう希望があるけど、MAXで生かせてないならソロでやってみるのがいいんじゃないかって。

NANA:四人でご飯を食べに行って、AKIちゃんに、ありがとうねっていう会をやって、もっと結果を出したかったねっていう話をしたんです。

NANA:この時期って、私たち自身は本当に精一杯みんなでいいものを届けたいと思っていて、一回も力を抜いてやったことはないんです。

LINA:衣装を自分達で作ったり、ステージも自分達でアイデアを出していろいろ作ったりしていましたね。

NANA:自分たちの情熱が無かったら、MAXはすぐに無くなってもおかしくない状況まで来ていたんですけど、応援してくれている人はいてくれたので、その人たちに支えられていました。その人たちのためにでもいいからとにかく全力を尽くそうって自分たちで衣装を買いに行って、ライブ衣装も作って。

LINA:ライブはずっと続けたかったし、残って応援してくれているファンのみんなに対してもライブで恩返ししたかった。ライブができるんだったら全然やりますっていう気持ちでした。

NANA:今までやってきたような大きな会場じゃなくても、歌って踊れる場所があれば、後は自分たちのパフォーマンスで見せればいいっていう想いがありました。何でも笑い飛ばす。どんなことでも、そのうち笑い話になると思えば、みんなで一緒に小道具を作るのも楽しかったです。

NANA:こんなだったら、もうやめようよって言う人が一人もいなかった。

LINA:楽しんでやってたね。この時は本当に手作り感満載な活動が多かったです。どんな小さい場所でも歌って踊れるという一番の武器を活かして、その場所だけは失わないようにひたすら頑張るのみっていう気持ちでいました。

NANA:で、実はこの頃には美奈子は沖縄で講師をやってたんだっけ?

MINA:前の年からやってたの。AKIちゃんがグループを外れる1年くらい前。スカウト番組(アイドル発掘番組『沖縄んアイドル』 / RBCテレビ)が沖縄でやっていて、スカウトされた子どもたちに歌とダンスを教える講師をやってほしいと言われて、それで教え始めたんです。

── どうしてMINAさんに話が来たのでしょう。

MINA:もう歌とかダンスをやる気はあまりなかったんですけど、仮歌を頼まれて歌った時に、長男が「マミーかっこいいじゃん」って言ってくれたんです。それが一番大きなきっかけで、それだったらちょっと歌ってみようかな思い始めてました。それで、沖縄でやった(安室)奈美恵のライブを観に行ったときに、「番組をやるから手伝ってくれないか」と言われて番組に出ることになり、沖縄でダンスレッスンを始めた感じです。

LINA:MAXのMINAでみんなわかるでしょ? 人気あったんじゃない?

MINA:元っていう感じでやっていたから、いち先生だったよ。

── 2008年にAKIさんが脱退で、10月末にMINAさんが復帰することが発表されていますね。

LINA:急展開ですね、いろいろと。

MINA:発表する二ヶ月くらいに、事務所に顔を出して、じゃあよろしくお願いしますねっていう話をしました。

NANA:AKIちゃんが抜けるっていうことになったけど、また新しくメンバーを入れるっていうのは、私たちの中ではなくて。だったら美奈子からも音楽をやりたいという手紙をもらっていたし、美奈子がまた歌を歌いたいって言うんだったら、また一緒にやらない? って電話で話しました。そのほうがきっとファンのみんなも喜ぶし、私たちはMAXで頑張って成長ができたし、美奈子は私たちとは全く違った6年間を経験しているので、それが一緒に組み合わさったら面白いものになるんじゃないかなと思ったんです。

MINA:それからはいろんなことが速かった!

LINA:活動が途切れるのが嫌だったんですよね。

── 翌年の1月には8年半振りの全国ツアーが始まっています。集まってすぐにツアーをやるぞみたいな流れですか。

MINA:まず、『とくダネ!』(フジテレビ系)に歌唱するコーナーがあったので、10月末に「Give me a Shake」を歌わせてもらって、オリジナルメンバーの再スタートを取り上げてくれたんです。その後に単発でライブをやることになったんですけど、それが嬉しいことにすぐにソールドアウトして、追加公演をやることになってツアーになったんです。

── 濃密な1年ですね。

NANA:濃密ですね。すごく大事に次のシングルを温めていました。


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