【インタビュー】蓮花、素顔の告白「一輪の花を添えて想いを届けるように」

■力尽きて倒れちゃうぐらいの勢いで作っているので
■でも、それでいいかなと思っています

──あと、蓮花さんの特徴と言えば、やっぱり歌声ですよね。柔らかくしなやかで透明感があるハイトーンヴォイスと美しいファルセット。今作でもその良さが活かされてます。

蓮花：嬉しいです。もともと自分の声は大嫌いだったんです。自分の耳に心地よくないと思っていて。でも自分で好きになってあげないとダメだから、好きになるようにしてるというか、ちょっとずつ好きになってきています。本当にちょっとずつですけど（笑）。

──でも、リスナーの方にも言われませんか？「声がいい」って。

蓮花：1stシングル「if～ひとり思う～」をリリースした後、「この声は蓮花さんにしか出せません」とか「あなたの声が好きです」とか「これはあなただから書けた曲です」とか、いろんなお手紙をいただいて、すごく励まされました。そういうお手紙を見ると私、泣いちゃうんですよ、ちゃんと伝わったんだなと思って。

──ファンの方としっかりつながっているんですね。

蓮花：自分の悩みを書いてきてくださる方もいて、“この人は私なんかに、心の内をこんなにまでみせてくれてる”と思うと、その嬉しさと、その人の苦しみを思って、やっぱり泣いちゃうんです（笑）。で、そういった人たちのところに……1人1人のところに自分の身体は行けないけれど、一輪の花を添えて想いを届けるように、それを歌でできたらなって。それが私の願いというか。たとえばお風呂から上がって部屋に戻ったとき、そこに一輪の花が置いてあったら嬉しいじゃないですか、ヘンな例えですけど（笑）。そういう気持ちで歌を届けていきたいなと思っています。

──今回のレコーディングでもそういう想いを込めて歌ったと。

蓮花：はい。カップリングも含めて3曲、そこに込めた想いも違えば歌い方もすべて変えているんですけど、その3色を楽しんでもらえればなと思います。

▲2ndシングル「Don't Cry」通常盤

──2ndシングルということで、レコーディングにも慣れました？

蓮花：レコーディング自体は身を削って歌っている感じなので、今回は2回目だから少し慣れたとか、何十回目だから余裕ですみたいなことは、たぶん一生来ないんじゃないかなって（笑）。本当に力尽きて倒れちゃうぐらいの勢いで作っているので。でも、それでいいかなって思っています。

──今作もそれぐらい全力で魂を込めた作品になっているということですね。今、目標はありますか？

蓮花：一番の目標はライヴですね。蓮花にしかできない演出で、“この人はどんな人なんだろう？”って想像してワクワクしてもらえるような、逆に悩みを抱えている人がいたら、その悩みに寄り添えるような、自分にしかできないライヴをやりたいです。

──では最後に、2016年ももう丸2ヶ月が過ぎちゃいましたけど、今年の抱負を漢字一字で表すなら？

蓮花：なんだろう……“羽”かな。“羽ばたく”もそうなんですけど、イメージとしては羽がみなさんに降り注ぐ、みたいな。私は花でも羽でも散っていく感じが好きなんです。なので、自分が羽ばたいたときに落ちた羽が、みなさんに降り注いで、心の中にスーッと入り込んでくれたらいいなって。

取材・文◎赤木まみ




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