doaが最新アルバム『FREEDOM × FREEDOM』を掲げて全国ライブツアー<doa LIVE Tour 2016 -FREEDOM × FREEDOM->を開催した。2月7日の福岡DRUM SON公演を皮切りにスタートした同ツアーは、福岡、愛知、大阪、宮城、東京の5大都市を廻るもの。そのファイナルとなった3月4日、東京・日本橋三井ホール公演の模様をレポートしたい。ライブ中盤に披露された「真冬の花」では、オーディエンスが一斉にサイリウムを光らせて場内に美しい景色が広がるなど、メンバーへのサプライズも用意された最終公演は実に温かで感動的なステージとなった。

◆doa 画像

『FREEDOM × FREEDOM』は“大人の自由を楽しもう!”というメッセージが込められた10thオリジナルアルバムだ。良質なメロディーを活かした多彩な楽曲や彼らと同世代のリスナーの共感を得る歌詞、温かみや洗練感などをフィーチャーした同作は、まさに大人が聴けるロックアルバムといえる。それだけにリリースに伴って開催される<doa LIVE Tour 2016 -FREEDOM × FREEDOM->には大きな期待を寄せていた。彼らが作り上げた絶妙の温度感を備えた楽曲をライブではどういう形で披露するのか、ぜひ体感したいと思ったからだ。アルバムよりも落ち着いた雰囲気になるのか? もしくはよりアッパーになるのか? はやる気持ちを抱いてツアーファイナルの場となった日本橋三井ホールへと向かった。


開演を間近に控えた場内は、やや年齢層が高いライブ特有の落ち着いた雰囲気と華やかさが漂っていた。もちろん若い世代の姿も見受けられ、doaが幅広い層に受け入れられていることが分かる。男性リスナーが多いことも特徴だなと思っていると、場内が暗転してブルージーなオープニングSEが流れ、doaのメンバーがステージに姿を現した。客席から歓声と拍手が湧き上がる中、キレの良いサウンドが鳴り響き、ライブは「君はMILLIONDOLLARS」から始まった。

客席を見渡しながら、笑顔を浮かべて爽やかかつウォームな歌声を聴かせる吉本。クールな表情で躍動感のあるグルーヴを紡いでいく徳永。明るいオーラを振りまいてアコースティックギターをかき鳴らす大田。強い存在感を放つ3人がステージに並び立った姿は見応えがあるし、軽快にドライブするサウンドは心地好さに溢れている。場内を埋めたオーディエンスは気持ちよさそうに身体を揺らしながら手拍子をしていて、ライブは上々の滑り出しとなった。


「君はMILLIONDOLLARS」で場内をよい空気に染めた後、スケールの大きなサビパートを配した「Amazing Days」や、doaならではの乾いた哀愁が光る「I don’t know why」、徳永のセクシーなボーカルが聴きどころの「Run to you」などをプレイ。各曲のエモーションを絶妙の温度感で聴かせる演奏力の高さはさすがの一言だし、なにより3人が一体になって聴かせるハイレベルなボーカルワークには魅力に富んでいる。力強さと深みを併せ持ったハーモニーは圧巻で、幾度となく洋楽アーティストのライブを観ているような感覚に襲われた。

メンバーそれぞれの素顔を味わえる和やかなMCを挟みつつ、中盤ではドラマチックなバラード「真冬の花」と「ガラスのハイウェイ」、大田のハイトーンボイスを堪能できるブルースチューン「SING A BLUES」、キャッチー&ウォームな「見つめていたい」、場内が一体になって湧き起こす大合唱が感動的な余韻を残した「拳」などを披露。幅広い曲調と楽曲によってリードボーカルが変わるスタイルが相まって、doaのライブの表情の豊かさは群を抜いている。1曲ごとに空気を変えながら世界観を深めていく流れはシネマライクな雰囲気もあり、強く惹き込まれずにいられなかった。


パワフルな「GO AHEAD」で中盤を締め括った後、doaの3人は一度ステージから退場。サポート陣が奏でる軽やかなサウンドが響く中、ステージに戻ってきたメンバーは、徳永がウエスタンのガンマン風、吉本はスーパーマン、大田は背番号“51”のICHIRO風ベースボールユニフォーム姿というコスプレを披露した。意表を突くサプライズに客席は大いに沸いて、場内は明るい空気に包まれる。続いて演奏された「ニュー☆スター」にちなんで、歌詞に登場するヒーローに扮したらしく、こういうことが似合うのもdoaの魅力といえる。コスプレ姿で楽しそうに演奏する彼らの姿を見て、オーディエンスを笑顔にさせるバンドだなと改めて感じた。

「いくぞー、東京!」という大田のアジテーションと共にプレイされたアッパーな「LADYLUCK」から後半へ。イントロで行なった客席とのコール&レスポンスもバッチリ決まった「Bye-Byeデフレーション」や、パワフルな「青い果実」「FREEDOM × FREEDOM」などが畳みかけるように演奏された。勢いに任せて突進するパターンとは異なり、良質なボーカルと安定したサウンドを保ちつつメンバー3人が華やかなパフォーマンスを織りなすステージは爽快感に溢れている。オーディエンスも温かみと一体感に満ちた盛り上がりを見せ、場内は楽園を思わせるような情景となった。


今回のライブで、“大人による大人のためのロック”を非常に良い形で提示してみせたdoa。アルバム『FREEDOM × FREEDOM』の温度感を、そのままライブでも再現したのは見事といえる。座って鑑賞するのが似合うソフトな音楽でもなく、フラストレーションを発散させるハードな音楽でないのにロックを感じさせる彼らは、本当に貴重な存在だ。ロック=若い人達の音楽、という時代が過ぎ去った現在では、doaのようなバンドの存在は大きな意味がある。後続アーティストに道をひとつ示すということも含めて、今後もdoaが意欲的に活動してくれることを期待したい。

取材・文◎村上孝之

■<doa LIVE Tour 2016 -FREEDOM×FREEDOM->
3月4日@東京・日本橋三井ホールSETLIST

01.君はMILLIONDOLLARS
02.Amazing Days
03.I don't know why
04.Run to you
05.PUSH! PUSH! 押せ押せアニマル
06.ゼロの気持ち
07.真冬の花
08.ガラスのハイウェイ
09.SING A BLUES
10.見つめていたい
11.拳
12.終わらないYESTERDAY
13.GO AHEAD
14.ニュー☆スター
15.LADYLUCK
16.Bye-Bye デフレーション
17.青い果実
18.FREEDOM × FREEDOM
encore
EN1.GIMME FIVE
EN2.YOU&I



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