【インタビュー】ALvino、結成10周年記念作第一弾で「歌に挑むギターを」

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■バンド名は10年前に自然と出てきた言葉だったけど
■今、実践できている。それはバンドとして強い──潤

──5曲目はKOJIさんフィーチャリングにふさわしい、ギターインストの「412」。

KOJI:去年の9月にShotaのバースデーツアーを開催したんですけど、ちょうどその前くらいから、「来年10周年だよね」という話をメンバー間でよくしていて。その頃は、10周年を迎えて、そこからまた10年活動していくにあたって、縛られながらやっていったら続かないんじゃないか、もっと自由にやっていいんじゃないか」という話をしていたんです。で、潤君から「KOJIはインストを作ってライブでやったら良いんじゃないか」という話が出て。潤君は1曲歌う、Shotaはピアノやギターで弾き語りをして1人で歌う、というふうにそれぞれの好きなシーンをライブ中に作ったらどうだろうという提案があって。そういう話が出たら僕は一発で食らいつくに決まっているじゃないですか(笑)。結果、去年9月のツアーからインストをやることにして、その時に作った曲が「412」です。

▲Shota(Vo)&潤(G)

──KOJIさんならではの洗練されたコード進行が活かされていますね。

KOJI:僕は、メジャー7thの響きが好きなんです。メジャー7thが続くコード進行はあまりないけど、どのコードにいっても無理やりメジャー7thに持っていくようにしたんです。そうするとメロディーが繋がらなくなるんですけど、いいメロディーが乗ればコード進行のちぐはぐさは消える。だから、辻褄が合うメロディーを慎重に探していきました。自分の中でちょっとした挑戦でしたね。

──面白いコード進行とキャッチーなメロディーを両立させたのは、さすがです。『G-T-R』の最後を飾る「Island」は、メロディアスで爽やかなアップテンポのナンバー。

潤:去年の夏くらいに、半月で10曲くらい作った時期があって。

──すごい。ほぼ一日一曲?

潤:「Island」は、その時に作った1曲です。原曲を聴かせたらKOJIが「アルバムに入れたい」と。早速メロディを乗せてデータを送ったんですね。そうしたら、「Aメロとサビのメロディーが一緒だけど、これはわざと?」というメールが来たんですよ。でも、僕は全然気づいてなくて、「ごめん!」と慌てて返信しました(笑)。

KOJI:潤君は本気でそういう天然なところがあるんですね。なので、元の雰囲気も残しつつ僕がサビを作ったんです。

潤:新しいサビはすごく良いメロディですよね。サビが広がる感じになったので、歌詞はシンプルな言葉で、“そこにいてくれたらいい”という言葉だけを伝えるようにしました。実は今回、『G-T-R』というミニアルバムなので、ギターを擬人化した歌詞も書いているんですよ。この曲はストラトキャスターの歌。ストラトは楽器としての完成度が高いし、弾きやすくて、1本あるとすごく便利ですよね。そういうことを考えていたら、“そこにいてくれたらいい”という言葉が浮かんできた。ストラトをテーマに、ALvinoを応援してくれる人への感謝の気持ちも込めた歌詞になっています。

Shota:僕はそれを知らずに、ファンの人に向けて書いた歌詞だとばかり思っていたんです。自分が10年間活動してきて感じた気持ちと重なるし、ストレートな歌詞なのでそれだけを想って歌いました。

KOJI:今回ギターのことを歌っている曲は他にもあって。「CRACKED MIRROR」というタイトルは、鏡が割れたような見た目の “CRACKED MIRROR”というギターを僕が持っているんです。“White Flavor”は僕が持っているグレッチのホワイト・ファルコン。潤君は、そうやって歌詞の面でも僕のことをフィーチャリングしてくれているんです。

▲KOJI(G)

──本当に仲が良いんですね。『G-T-R』は新たなALvinoの魅力を随所で味わえる一作で、リリースに合わせて行うツアーも一層楽しみになりました。

KOJI:『G-T-R』というエレクトリックギター押しのアルバムを作った後のツアーなのに、初日がアコースティックライブだという(笑)。これは、アルバムの方向性を決める前にツアーは組んだからで。結果的に、遥かなる挑戦というかALvinoはどこに向かっているんだっていう(笑)。だいたいエレキギター主体で作ったアルバムだから、アコースティックにリアレンジするのが大変、しかもアコギだと難しい(笑)。でも、これによって自分達がまたステップアップできそうな予感があって、今は挑戦することを楽しんでいます。心に曇りがない状態でみんなと会うために猛練習中です(笑)。

Shota:最近イベントで地方に行ったんですけど、ホテルの2人の部屋から『G-T-R』のフレーズとかが聴こえてきましたからね、アコースティックで(笑)。猛練習しているというのは本当です(笑)。

潤:いや、早めに始めないとマジでヤバいから(笑)。

Shota:それくらいレベルの高いことをやっているから、アコースティックライブも観応えのあるものになると思います。歌もちゃんと自分に馴染んだ状態でレコーディングしたから、初日から良いものを届けられるだろうし。アコースティックとバンド形態の両方を味わってもらえると思います。

潤:さっきKOJIが、料理にたとえたじゃないですか。ALvinoというバンド名には、自分たちの中から出てくるノーマルなものを3人の“Vision=想像力”で“ALchemy=錬金”して、自分達の音楽にするという意味が込められているんですね。それは10年前に自然と出てきた言葉だったけど、それを今、実践できているというのは、バンドとして本当に強いと思う。あとは自分たちを信じるだけ。そうすれば必ずいいライブになるし、ぜひ今のALvinoを体感してほしいです。

取材・文◎村上孝之

■ミニアルバム『G-T-R』

2016.4.6 [Wed] Release
ALAL-0001/\2,130+税
1.Eternal Prayer
2.G-T-R
3.CRACKED MIRROR
4.White Flavor
5.412
6.Island
Produced by SHIGE ROCKS / Arrangement by SHIGE ROCKS , ALvino
supporting musicians: SHIGE ROCKS[Crack6](Bass) / LEVIN(Drums)

■KOJIバースデーツアー<2016 ALvino Band+Naked Tour「G-T-R」feat.KOJI>

2016/4/7(木)愛知刈谷CAFÉ NATION ※Naked (アコースティックライブ)
(問)サンデーフォークプロモーション / 052-320-9100
2016/4/9(土)名古屋ハートランドスタジオ
(問)サンデーフォークプロモーション / 052-320-9100
2016/4/10(日)大阪Zeela
(問)キョードーインフォメーション / 06-7732-8888
2016/4/12(火)大阪JANUS ※Naked (アコースティックライブ)
(問)キョードーインフォメーション / 06-7732-8888
2016/4/23(土)下北沢GARDEN
(問)DISK GARAGE / 050-5533-0888
http://alvino.tv/content2/?no=ke6esn6HCsvD3yCPSQ33C

■インストアイベント

2016/4/08(⾦)fiveStars (名古屋) ※トークライブ
OPEN 18:45 / START 19:00 / 20:00 終了予定
2016/4/09(土)HMV 栄 ※握手&サイン会
OPEN 11:30 / START 12:00 / 参加者の列が途切れ次第終了
2016/4/11(月)大阪ZEAL LINK ※トークライブ
OPEN 18:00 / START 18:30 / 19:30 終了予定
2016/4/24(日)渋谷ZEAL LINK ※トークライブ
OPEN 16:30 / START 17:00 / 18:00 終了予定
2016/4/28(木)HMV エソラ池袋 ※握手&サイン会
OPEN 19:00 / START 19:30 / 参加者の列が途切れ次第終了
2016/4/29(⾦・祝)HMV 大宮アルシェ ※握手&サイン会
OPEN・START 20:30 / 参加者の列が途切れ次第終了
2016/5/05(木・祝)ブランドX ※トークライブ
OPEN 11:50 / START 12:00 / 13:00 終了予定

◆ALvino オフィシャルサイト
◆ALvino オフィシャルYouTubeチャンネル
◆ALvino オフィシャルブログ

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