シンガーソングライターMayuがプロデュースしたKAMINARI GUITARS×HISTORYコラボギター「KH-CYGNET」

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KAMINARI GUITARS×HISTORY初のコラボレーションモデルとなるエレクトリック・ギター「KH-CYGNET(ケーエイチ・シグネット)」の発表会が横浜のライブハウスclub Lizard YOKOHAMAで4月8日に開催された。発表会には同モデルのプロデュースを務めたシンガーソングライターのMayuが登場、パフォーマンスを披露した。


▲ジャガーやジャズマスターを思わせる個性的なシェイプのKH-CYGNET。写真のカラーはFire RedとApple Green Metalic。

音響商会のギターブランド「KAMINARI GUITARS」と島村楽器のオリジナルブランド「HISTORY」、ダブルネームでのリリースとなった「KH-CYGNET」。ミランダ・カー出演のサントリー烏龍茶のCMで和田アキ子「古い日記」のカバーで話題を集めるシンガーソングライターMayuがプロデュースしたギターということで、注目しているエレキ女子も多いはず。

発表会には両ブランドの開発担当者が出席し、開発時のエピソードを紹介した。ヴィンテージへのリスペクトという両ブランドの共通項を基に、Mayuの要望をヒアリングしながらデザインが進められた本機の開発で特にこだわったのが、ヘッド、ボディ、テイルピース、ピックアップ、カラーリングだ。まず、「金属パーツをオリジナルで作りたい」とアルミ削り出しのブロックをボディに埋め込み、これをテイルピースとした。通常のテイルピースはアンカーで吊って浮かしているが、ボディの中に埋め込んだらどうなるか?という考えから始まったもので、「結果的に音もとてもおもしろい。生音からしておもしろいギターになりました」とはKAMINARI GUITARSの片野氏。


▲ギターの存在感を際立たせているテイルピースカバーにはKAMINARI GUITARSのロゴを刻印(左)。このカバーの中には新開発のアルミ削り出しの特性テイルピースがボディに直接埋め込まれている(中)。体にフィットするボディの裏側(右)。

続けてHISTORYの吉澤氏は、「ボディはミディアムスケールだが極端に小さくしたのではなく、ポイントポイントでウェストをぎゅっとしぼったり、ボディ厚も一般的なエレキより5mmぐらい薄いものにした」「全体の取り回しをよくしようというのがテーマ」と述べた。とはいえ、プロのステージでも使えるようなスケールで、「実は長さも一般的なストラトキャスターよりも全長で言うと4cm長い」とも。「その大きさを感じさせないようなバランス、弾き心地を注意してやったので、暴れた時にもヘッドがぶんぶんあんまり重くならないように設計しています」。また、男性がもった時の違和感はないのか?という疑問には、「どっちかというと、でっぱりとメリハリを効かせてコンパクトにしつつも出るところは出るというものなので、日本人の男性ならイケてる感じになると思っています。社内の男性社員からも評判がいい。誰が持ってもかっこいいものになるんじゃないかな?」とコメント。

カラーリングはMayuからグリーン、赤が案として出たが、赤は色を出すのが非常に難しかったとは片野氏。いろんなギターを持ち寄り、最終的には古いギターの「この赤!」ということで色を作り、「あまりテカテカツヤツヤカチカチにならないような風合いをフィニッシュ」にしたという。また、特徴的なヘッドデザインは段差で色を塗り分けることで実現。取り回しをよくするためにヘッドの重量を軽く薄くしたり、ペグには樹脂を採用するといった冒険的な工夫が凝らされている(総重量は3.3kg)。その中で出てきたツートーンカラーのイメージで赤と木を逆にするなどの試作を経て、最終的な色はMayuにより選択されたという。

ピックアップはミニ・ハムバッカー(DiMarzio Vintage Minibucker DP240/DP241)。この選択はボディサイズからイメージされたもの。「(フルサイズの)ハムバッカーだとミディアムスケールでボディも薄いのでピークが早めに来てしまうことがある」のに対して「ミニ・ハムバッカーは高域もシャキッと出る。Mayuさんの弾き方を見ても歌いながらガッと弾いたり、繊細に柔らかく弾いいたり、いろんなプレイをするので、試してもらいたいピックアップでもあった」(片野氏)。「太すぎない。フルサイズのハムバッカーよりは輪郭がはっきりしているので、声との馴染みも非常にいいのかな」とは吉澤氏。

「KH-CYGNET」は4月3日より発売が開始されている。これまでのHISTORYギターと異なり、島村楽器だけでなく全国の楽器店で購入することが可能だ。


▲ピックアップはミニ・ハムバッカー×2(左)。ユニークな形状のヘッドは突起部分でペグを保護、段差部分はクリップチューナーがつけやすいという機能性も備える(中)。ネックはSilk Feel Gripという仕上げによるさらさらした肌触りで握りやすさも抜群(右)。


▲カラーは左からVolcano Burst、Night Black、Ivory White。写真右は開発を手がけたHISTORYの吉澤氏とKAMINARI GUITARSの片野氏。

■「女性の私が弾いても似合うような、太いんだけどキラキラした音」

そんな「KH-CYGNET」のサウンドを聴かせるべくステージに登場したMayu。昨年11月発売の1stミニアルバム『POP!TICK!ROCK! more special!!』から「グローアップタウン」をドラム、キーボードをバックに演奏を披露、伸びやかなボーカルと「KH-CYGNET」の相性は抜群だ。

開発のコンセプトについて問われると「自分が使いたいギターを作りたいなと思っていたので、大きな会場でもキレイに音が出る、力強く響き渡るようなギターが欲しいなということ。大きな会場でも使えるということを大前提に、まずかわいいことと、弾きやすいこと。で……あと見た目! 見た目のバランスがしっくりくること。そんなギターを作りたいなと考えていました」

続いて気になる弾き心地。「弾きやすさにすごいこだわったので、しっかりネックの方も押さえやすい細さになってますし、ハイポジションも……、ここわざわざ削ってもらったんですよね! 弾きづらいから」と、Mayu自ら説明する場面も。

「塗装前のギターをスタジオで弾いてもらって、ネックジョイントの形やネック裏のツヤのない感じがいいとかというのも細かく意見をもらって、要望をすべえ盛り込んだ」(吉澤氏)という説明を受け、その結果については「想像以上かな」(Mayu)。サウンドについては「聴いてもらったとおりだと思うんですが、しっかり音が出て、ハムの太い音なんですけど、女性の私が弾いても似合うようなきらびやかな……、太いんだけどキラキラした音が出るな、と」と満足している様子。

その後『POP!TICK!ROCK! more special!!』から疾走感あふれる「深夜バス」、しっとりした「KISSED MY DREAM」とテイストの違う楽曲を演奏、「KH-CYGNET」とアーティストMayuの魅力をしっかり伝えた。




■Mayuプロデュースギター発売記念インストアライブ&セミナー開催

「KH-CYGNET」の発売を記念して、Mayuインストアライブ&初心者ギターセミナーの開催が決定。4月16日島村楽器イオンモール幕張新都心店、23日島村楽器イオンレイクタウン店で、いずれも14時より開催。参加は無料だ。

また、4月24日にはMayu企画のライブ「TAIBAN Mayu SHOW vol.1」が渋谷CHELSEA HOTELで行われる。こちらはPELICAN FANCLUB、Lucky Kilimanjaroとの対バンだ。詳細はMayuオフィシャルサイトでチェックを。

製品情報

◆KH-CYGNET
カラー:Fire Red(FIR)、Night Black(NBK)、Volcano Burst(VBS)、Ivory White(IWH)、Apple Green Metalic(AGM)
価格:138,240円(税込)
発売日:2016年4月3日

<TAIBAN Mayu SHOW vol.1>

2016年4月24日(日) 渋谷CHELSEA HOTEL
ACT:Mayu / PELICAN FANCLUB / Lucky Kilimanjaro
OPEN 17:00 / START 17:30
PRICE:スタンディング ¥3,000(+1D別)
※学割有。学生証提示で¥500割引!!

<Mayuインストアライブ&初心者ギターセミナー>

2016年4月16日(土) 島村楽器イオンモール幕張新都心店
2016年4月23日(土) 島村楽器イオンレイクタウン店で、いずれも14時
開催時間:14時~ 参加無料
※ギターセミナー参加にご希望の方はギターをご持参ください。

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