【ライヴレポート】SCREW、10周年ツアー終幕。「この10年は自分との戦いだった」

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4月23日(土)、SCREWが、ワンマンツアー<10th Anniversary TOUR 『NEVERENDING BREATH』-time goes by so Brilliant->のツアーファイナルをTSUTAYA O-EASTにて行なった。

◆ライブ画像

結成10周年を迎えた今年3月30日に、キャリア初のベストアルバム『Brilliant』を発表し、全国8都市10公演のワンマンツアーを開催したSCREW。その最終公演となったのは、彼らが10年前に初ワンマンを行なったバンド始動日でもある4月23日。会場となったTSUTAYA O-EASTには、彼らのこれまでを祝福すべく、多くのオーディエンスが集まった。

暗転した場内にSEとして流れてきたのは、「S=r&b」だった。この曲は、彼らがこの10年間、常にライヴのクライマックスで披露し、凄まじい熱狂を巻き起こしてきた、SCREWのライヴでは鉄板中の鉄板曲である。また、この曲の中盤にはオーディエンスが手をつないで大合唱するパートがあるのだが、流れてきたのはその部分。まさかの展開に、オーディエンス達が驚きつつも歌い始める中、ゆっくりと幕が開いて行くと、白い衣装に身を包んだメンバー達の姿が目に飛び込んできた。そして、「紫に染まってこい!」という鋲の叫び声を皮切りに、同曲のイントロから演奏をスタートしたのだが、なんと、彼がバンド結成当初に曲中でしていた振り付けを再現するというサプライズ! さらに、中盤の大合唱パートに差し掛かると、曲を切り上げて次の「VEGAS」になだれ込むという、何が起こるかわからない場面の連続で、早くもオーディエンスの興奮をピークまで引きずり上げて行った。

「最高のバースデイにしようぜ!」と鋲がフロアを煽ると、そこから立て続けに曲を繰り出していく4人。バキバキのエレクトロサウンドを組み込んだ「NAMU AMIDA BUDDHA.」や「CAVALCADE」、感傷的な雰囲気をたたえた「慟哭の痕」や「枯れ音」など、彼らがこの10年で発表してきた曲を、新旧織り交ぜながらライヴを進めて行く。なかには、降り注ぐ雨音のSEからバラードの「ANCIENT RAIN」、そこから雷鳴の音を挟み、歌詞に“雨”というワードが登場する「その声が聴こえなくなってあの子がもう視えなくなった」を披露するという物語性のある曲運びで魅せる場面もあった。また、ベストアルバムに収録されていた新曲「Brilliant」も披露。“光り輝く”というタイトルとは裏腹に、ヘヴィな手触りを持つこの曲は、度重なる様々な苦難に打ちひしがれながらも、それでも前を向き続けてきた彼らの姿が刻まれている。オーディエンス達は食い入るようにステージを見つめ、曲に聴き入っていた。そして終盤戦は「UNWORLDLINESS KINGDOM」「DIE・KILLER・DEAD」「Barbed wire」など、彼らのライヴをとりわけ熱く彩ってきた曲の乱打でフロアに激しい熱狂を巻き起こしていた。

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