ピンク・フロイド全アルバム、アナログLPで復刻

ツイート

2017年のデビュー50周年を前に、ピンク・フロイドのデビュー作『夜明けの口笛吹き』以降の全カタログが新たにPink Floyd Recordsより、日本ではソニー・ミュージックからリリースされる。

◆ピンク・フロイド画像

第一回目の発売は、芸術的なアートワークの魅力を最大限に発揮するアナログLPだ。20年振りとなる“ピンク・フロイド・アナログ復刻プロジェクト”は、第一弾として『夜明けの口笛吹き』『神秘』『モア』『ウマグマ』4作が、海外は6月3日、日本盤は輸入盤国内仕様・レアな日本オリジナル帯を復刻した形で7月6日に発売となる。UKオリジナルLPの仕様を可能な限り再現するアートワーク、そして、ピンク・フロイド・サウンドの要、伝説的エンジニア、ジェイムズ・ガスリーとともに、ジョー・プラント、バーニー・グランドマンがマスタリングを手がけ、180グラムの重量盤レコードでの登場だ。


シド・バレット、ロジャー・ウォーターズ、リック・ライト、ニック・メイソンからなるピンク・フロイドが初めて音楽シーンに登場したのは1967年、シングル「アーノルド・レーン」のヒットによるものだった。シド・バレットが脱退後、デヴィッド・ギルモアが加わり、斬新で革新的なアルバムを数々発表し、1973年には史上最大級の売り上げを誇る『狂気(The Dark Side Of The Moon)』で頂点をなす。以降『炎~あなたがここにいてほしい(Wish You Were Here)』『アニマルズ』『ザ・ウォール』『ファイナル・カット』、そして2014年のラスト・アルバム『永遠(TOWA)(The Endless River)』といった世界中でNo.1を獲得した名盤を数多くリリースしてきた。


Pink Floyd Recordsから発売される作品は、イギリスおよびヨーロッパではワーナー・ミュージック、北米、日本およびその他の地域ではソニー・ミュージックからのリリースとなる。ワーナー・ミュージックUKの会長兼CEOのマックス・ルサダはこうコメントした。

「世界有数の偉大さと影響力を持つバンドを引き続きサポートできることを誇りに思います。ピンク・フロイドとの長年にわたるパートナーシップの胸躍る新局面が開けるにあたり、彼らとともに彼らの卓越した作品群のキュレーションを行なうことを楽しみにしています」

また米コロンビア・レコーズ(ソニー・ミュージック)会長兼CEOのロブ・ストリンガーはこう語っている。

「コロンビア・レコーズとピンク・フロイドが北米その他の地域において長年にわたって築いてきた関係を今後も継続できることを誇りに思います。このバンドの素晴らしい音楽のレガシーについて、メンバーとともに取り組むことを楽しみにしています」

●“ピンク・フロイド・アナログ復刻プロジェクト”第一弾発売 4タイトル
2016年7月6日発売予定4タイトル(輸入盤6月3日発売予定)
<完全生産限定盤> 輸入盤国内仕様/日本オリジナル復刻帯付
(1)『夜明けの口笛吹き(The Piper at the Gates of Dawn)』
(2)『神秘(A Saucerful of Secrets)』
(3)『モア(More)』
(4)『ウマグマ(Ummagumma)』


(1)『夜明けの口笛吹き(The Piper at the Gates of Dawn)』
SIJP-11 ¥4,000+税
Side one
1.天の支配(Astronomy Domine)
2.ルーシファー・サム(Lucifer Sam)
3.マチルダ・マザー(Matilda Mother)
4.フレイミング(Flaming)
5.パウ・R・トック・H(Pow R.Toc H.)
6.神経衰弱(Take Up Thy Stethoscope And Walk)
Side two
7.星空のドライブ(Interstellar Overdrive)
8.地の精(The Gnome)
9.第24章(Chapter 24)
10.黒と緑のかかし(Scarecrow)
11.バイク(Bike)
1967年発表。(※旧邦題:『サイケデリックの新鋭』)1960年代のロンドン・アンダーグラウンド・シーンを賑わせていた彼らが放った鮮烈のデビュー作。初期バンドのブレインチャイルドだったシド・バレットの個性が際立つ本作は、当時のブリティッシュ・サイケデリック・ムーヴメントを象徴する名盤として時代を越えて語り継がれる逸品。ケネス・グレアムの童話『たのしい川べ』の世界観をもとにした幻想的な歌詞とトリップ感溢れるポップなサウンドが一体となった内容は衝撃をもって迎えられ、全英チャートの6位にランク・インした。名曲「天の支配」や9分を越える「星空のドライブ」などフリーク・アウトした楽曲が炸裂する。プロデュースはビートルズのエンジニアも務めたノーマン・スミス。
<国内盤>『夜明けの口笛吹き』
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?cd=SIJP-11
<輸入盤>『The Piper at the Gates of Dawn』
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?cd=8887518418-1


(2)『神秘(A Saucerful of Secrets)』
SIJP-12 ¥4,000+税
Side one
1.光を求めて(Let There Be More Light)
2.追想(Remember a Day)
3.太陽讃歌(Set the Controls for the Heart of the Sun)
4.コーポラル・クレッグ(Corporal Clegg)
Side two
5.神秘(A Saucerful of Secrets)
6.シーソー(See-Saw)
7.ジャグバンド・ブルース(Jugband Blues)
1968年作品。シド・バレットがドラッグの過剰摂取によって精神が不安定な状態へと陥り脱退へと向かい、新たなギタリストとしてデヴィッド・ギルモアが迎えられるなど激動のなか制作された2作目。前作のスタイルを踏襲したコズミックなサイケデリック・サウンドに彩られた本作からは、ウィリアム・バロウズの小説にインスパイアされてロジャー・ウォーターズが書き上げた「太陽賛歌」や12分にも及ぶ4部構成からなる表題曲など、この時期のステージにおけるハイライトにもなった名曲が生まれた。アルバムの制作途中でバレットを失ったバンドにとって、その後の4人体制に向けてのスタート地点ともなった重要作。全英チャートでは9位にランク・インされた。
<国内盤>『神秘』
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?cd=SIJP-12
<輸入盤>『A Saucerful of Secrets』
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?cd=8887518419-1


(3)『モア(More)』
SIJP-13 ¥4,000+税
Side one
1.サイラス・マイナー(Cirrus Minor)
2.ナイルの歌(The Nile Song)
3.嘆きの歌(Crying Song)
4.アップ・ザ・キーバー(Up The Khyber)
5.グリーン・イズ・ザ・カラー(Green Is The Colour)
6.シンバライン(Cymbaline)
7.パーティの情景(Party Sequence)
Side two
8.「モア」の主題(Main Theme)
9.イビザ・バー(Ibiza Bar)
10.「モア」のブルース(More Blues)
11.クイックシルヴァー(Quicksilver)
12.スペイン風小曲(A Spanish Piece)
13.感動のテーマ(Dramatic Theme)
1969年発表(※旧邦題:『幻想の中に』)。1971年に公開されたバルベ・シュローデル監督の同名映画のサウンドトラックにしてシド・バレット脱退後の4人体制で制作された初のアルバム。バンド自体がもともと持っていた資質である映像を想起させる音楽性がストーリーと見事にマッチしただけでなく、単体の作品としても成立させるほどの高い完成度を誇る。さまざまなスタイルの楽曲を実験的なサウンド・エフェクツなどを駆使した秀逸なアレンジでまとめ上げており「グリーン・イズ・ザ・カラー」や「シンバライン」といったのちのライヴでの重要なレパートリーにもなったナンバーも収録。当時の彼らが音楽的に幅広いヴァリエーションを持っていたことを窺わせる作品。全英チャート9位
<国内盤>『モア』
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?cd=SIJP-13
<輸入盤>『More』
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?cd=8887518420-1


(4)『ウマグマ(Ummagumma)』
SIJP-14~15 ¥6,000+税 (2枚組)
<Record one-Live album>
Side One
1.天の支配(Astronomy Domine)
2.ユージン、斧に気をつけろ(Careful With That Axe, Eugene)
Side two
3.太陽讃歌(Set The Controls For The Heart Of The Sun)
4.神秘(A Saucerful Of Secrets)
<Record two-Studio Album>
Side three
1.シシファス組曲(Sysyphus)
2.グランチェスターの牧場(Grantchester Meadows)
3.毛のふさふさした動物の不思議な歌(Several Species Of Small Furry Animals Gathered Together In A Cave And Grooving With A Pict)
Side four
4.ナロウ・ウェイ三部作(The Narrow Way)
5.統領のガーデン・パーティ三部作(The Grand Vizier's Garden Party)
1969年発表。1969年4月27日に行なわれたバーミンガム・マザース・クラブ公演と5月2日のマンチェスター商科大学でのステージから人気曲をセレクトした音源を収めたLP1に加えて、ミュージック・コンクレートなどを取り入れた画期的な新曲を収録したLP2からなる変則的2枚組アルバム。すでに屈指のライヴ・アクトとなっていた当時のバンドの凄まじいばかりの力量を記録した貴重なドキュメントにもなったライヴ・サイドと4人のメンバーそれぞれが手がけた楽曲に今後の可能性を探るかのようなアヴァンギャルドな手法を施したスタジオ・サイドとの対比が実に印象的な作品。全英9位。全米では初のトップ100入りとなる74位を記録した。
<国内盤>『ウマグマ』
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?cd=SIJP-14
<輸入盤>『Ummagumma』
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?cd=8887518421-1

◆ピンク・フロイド・オフィシャルサイト
この記事をツイート

この記事の関連情報