【短期連載】佐々木亮介 (a flood of circle) のTHE BLUE TOUR DIARY_第16回『ピエ~ポ!@高知X-pt.』

ツイート


ライブの前日に高知に到着し、FM高知の番組『レディオ・ジャム』に出演した。

◆a flood of circle (2016.5.19@高知X-pt.) 画像

生放送のタイミングに合わせてラジオ局へ入って、ミックス・ルームで出番を待つ。机にふと目をやると、高知新聞の夕刊が置いてある。地元紙にはそれぞれ特徴があって面白い。ツアー中に見つけると割りと読み込んでしまう。出番まで15分あるし、ざっと目を通してゆく。

一面のニュースから面食らったり肩を落としたりしながら、最後のページの左上にカラーで載っている4コマ漫画『きんこん土佐日記』でほっと一息つく。なるほどこれが人気漫画『きんこん土佐日記』の魅力か、と実感する。一息つくために、新聞の4コマ漫画はなくてはならない。どんなに厳しい状況でも立ち向かう時にはとことん真剣である方が良いし、同時に肩の力を抜いた方が良い。それは容易いようで難しいことだったりもする。そこんとこ、けっこう重要。

『きんこん土佐日記』は土佐弁の魅力と絵の脱力感のバランスが絶妙だ。新聞の4コマ漫画らしく家族の平穏な日常が描いてあるはずなのに、何故だ、どこかにクレイジーなヤバさを感じる……。この18日付け夕刊の4コマ目のオチの突っ込みも、この映画の名前をここでぶっ込んでくるとは!と思うようなフレーズが飛び出している。

一体どんな人が描いてるんだろうと著者の村岡マサヒロ先生のwebサイトを探してみると、そのトップ・ページにとてもサイケデリックなイラストがどんと載せらている。やっぱり。Flaming LipsがDr. DogやMy Morning JacketやMobyといった面々と一緒に作ったThe Beatles『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』の丸ごとカバー・アルバム(奇盤)が2年くらい前にリリースされていたけど、そのジャケット絵を思い出す。だんだん、このサイケな下地こそが他の新聞4コマ漫画と一線を画して人を惹き付ける“ヤバさ”の要因な気がしてくる。


我が父方の実家の本棚に並んでいたのは何故か『いじわるばあさん』や『サザエさん』、植田まさし先生作品と言った4コマ漫画が多かったため、潔く4コマだけで表現されるあの世界は昔から好きなんだけど、『きんこん土佐日記』は新しいフェイバリットだ。あれが毎日読めるなんて高知の人はいいね。毎日サイケだね。新聞の4コマ漫画の連載って休みとかあんのかな。毎日新曲出してるようなもんだよね。凄い。

と思っているうちにいつの間にか出演時間が来て、スタジオの中に通される。スタジオの窓からは高知らしい南国の樹木と青い空が見えて、気分が良い。ラジオ番組っていつも、喋り始めるとあっという間に終わってしまう。とても楽しい放送だった。本番が終わった後で、喋り手の岡本さんに高知のレコード店を教えてもらう。何度も高知に来たくなる理由がどんどん増えてゆくよ。



肝心のライブはと言うと……フロアもクレイジーだったね。本番が終わって楽屋に戻って、キョウスケが目を丸くして開口一番「高知はマジで狂ってますね」とこぼすほどに。クレイジーなのは全然良いけど、怪我には気をつけなよ。ここまで演奏してこなかった懐かしい曲を演ったりもしたね。俺は今回は酒を呑まなかった。高知X-pt.のボスの西岡さんが教えてくれた「熱燗の常識を超えた熱さの熱燗」呑みたかったなあ。また来るぜ高知。



今は広島へ向かっている。

広島では初めてSECOND CRUTCHで演奏する。というか広島での主催ライブは久しぶりになってしまったね……お待ちどう様。だから燃えてるよ。すごく楽しみだ。

あとね、『ザ・トランクマーケット』という蚤の市で歌うことになった。昼の十二時から袋町公園ってとこで。観るの無料だし、すごく天気良いみたいだから遊びにおいでよ。広島で弾き語りするのは初めてじゃなかったかな。『THE BLUE』のディスク3からも演るつもりでいる。蚤の市は洒落た店がたくさん並ぶ素敵なイベントって聞いてるよ。革ジャンで乗り込むけどね。よろしくどうぞ。

16/05/20 11:54 Chance The Rapperの新しいミックス・テープを聴きながら まじすげー

佐々木亮介


<AFOC 10th Anniversary“THE BLUE TOUR -青く塗れ!-”>

4月02日(土) 千葉LOOK  open 17:30 / start 18:00
4月03日(日) 水戸LIGHT HOUSE  open 17:30 / start 18:00
4月09日(土) 郡山HIPSHOT JAPAN  open 17:30 / start 18:00
4月10日(日) 盛岡the five morioka  open 17:30 / start 18:00
4月14日(木) 金沢vanvanV4  open 18:30 / start 19:00
4月15日(金) 新潟CLUB RIVERST  open 18:30 / start 19:00
4月17日(日) 長野J  open 17:30 / start 18:00
4月22日(金) 宇都宮HEAVEN’S ROCK VJ-2  open 18:30 / start 19:00
5月01日(日) 岡山PEPPER LAND  open 17:30 / start 18:00
5月03日(火) 鹿児島SR HALL  open 16:30 / start 17:00
5月05日(木) 大分club SPOT  open 16:30 / start 17:00
5月07日(土) 松山Wstudio RED open 16:30 / start 17:00
5月08日(日) 高松DIME  open 16:30 / start 17:00
5月13日(金) 札幌cube garden  open 18:30 / start 19:00
5月15日(日) 仙台CLUB JUNK BOX  open 17:30 / start 18:00
5月19日(木) 高知X-pt.  open 18:30 / start 19:00
5月21日(土) 広島SECOND CRUTCH  open 17:30 / start 18:00
5月22日(日) 大阪なんばHatch  open 17:00 / start 18:00
5月27日(金) 名古屋DIAMOND HALL  open 18:00 / start 19:00
5月29日(日) 福岡CB  open 17:30 / start 18:00
6月04日(土) 新木場STUDIO COAST  open 17:00 / start 18:00
6月11日(土) 沖縄Output  open 17:30 / start 18:00
6月12日(日) 沖縄Output  open 17:30 / start 18:00
チケット料金:¥3,500(+税)
※5/3~5/8公演はScoobie DoとのWヘッドライナー

◆【短期連載】佐々木亮介 (a flood of circle)のTHE BLUE TOUR DIARY 特集ページへ
◆a flood of circle オフィシャルサイト
◆青 オフィシャルYouTubeチャンネル
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス