【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>Crystal Lake、「踊ろうぜ! 後ろまで見えてっからな!」

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“SATANIC(CARNIVAL)史上一ヘヴィな俺ら”と終盤、Ryo(Vo)が自負の気持ちとともに豪語したとおり、メタルコアの醍醐味をたっぷりと味わわせてくれた5人組、Crystal Lake。

◆Crystal Lake 画像

もちろん、もっと観たいと思ったファンもいるかもしれないけれど、正味30分ほどのパフォーマンスは、下っ腹にずしんと来る爆音と人間離れした(だって、Ryo自身が“地獄へようこそ”って言ってるんだからさ)咆哮がみっちりと詰まったその内容の濃さを考えれば、決して物足りなくはなかった。

不穏なムードを駆り立てるSEの「Astra」が流れ、Yudai(G)がアルペジオを奏でる中、“サークルピット!サークルピット!サークルピット!”というRyoの雄叫びから演奏はスタート。以下、怒涛という言葉がふさわしい勢いで、昨年2015年10月にリリースした目下の最新アルバム『The Sign』の収録曲を、随所随所にデス声のグロウル、Gaku(Dr)によるツインペダルの連打、ヘヴィな演奏を重低音で支えるTeru(B)の的確なプレイ、ブレイクダウン・パートなど、メタルコアならではの聴きどころを散りばめながらたたみかける。




となれば、“踊ろうぜ! おまえら頭振れんだろ?! おまえら後ろまで見えてっからな! まだまだ行こうぜ!!”とRyoに煽られるまでもなく、暴れるためにここに集まった連中はサークルピット、クラウド・サーフィン、ジャンプ、ウォール・オブ・デスでバンドの熱演に応える。

しかし、だからって、ヘヴィな演奏やブルータルなムード一辺倒にならないところがこの5人組のおもしろいところ。爆音が途切れた刹那、ふっと浮かび上がるアンビエントなシンセやギターのコード・ストローク、「the sign」でYudaiとShinyaが泣かせたツイン・リード・ギターのハモりは、ヘヴィ&ブルータルなだけに止まらないCrystal Lakeなりの美学の表れ。






“まだまだこれからだぜ!”と叫ぶRyoをはじめ、バンドの息は終盤になっても全然上がらない。「Beloved」ではRyoが客席のモッシュにダイヴ。すると、CrossfaithのKoieがステージに乱入。Ryoとともにシャウトをキメた。そんなサプライズに狂喜する観客に向かい、“みんなで助け合い、支えあって、思いっきりめちゃくちゃやれる場所を作っていきたい”とRyoがメッセージを投げかけ、バンドは現在のライナップのスタートを印象づけた「The Fire Inside」で熱演をしめくくる…予定だった。

しかし、ファンの反応が予想していた以上に熱かったのか、バンドは“おまえらまだやれんのか? やるつもりはなかったけど”(Ryo)と予定になかった「Rollin’」を〆に披露。ヒップホップの影響が窺えるハードコア・ナンバー。跳ねるリズムに観客は両手を挙げ、ツーステップを踏み、そして掲げた両手を大きく左右に振った。



演奏が始まった時にはそんなピースフルな光景が見られるなんて想像もしていなかった。Crystal Lakeは、メタルコアの醍醐味を味わせながら思っていた以上に奥が深かった。

取材・文◎山口智男
撮影◎Jon…

【Crystal Lake セットリスト】

SE.Astra
1.Prometheus
2.Matrix
3.Mercury
4.the sign
5.New Romancer
6.Beloved
7.The Fire Inside
8.Rollin’

■<SATANIC CARNIVAL'16>

2016年6月4日(土)幕張メッセ国際展示場9-11ホール
<出演者ラインナップ>
【SATAN STAGE】
10-FEET
Crossfaith
dustbox
HEY-SMITH
Ken Yokoyama
MAN WITH A MISSION
MONOEYES
SiM
WANIMA

【EVIL STAGE】
04 Limited Sazabys
ATATA
The BONEZ
Crystal Lake
Dizzy Sunfist
G-FREAK FACTORY
ジャパハリネット
NAMBA69
SHANK
TOTALFAT
[O.A.] bacho

チケット料金:¥8,500

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