【インタビュー】ASH DA HERO「100年後も“僕という現象”が」

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2015年冬にメジャーデビューを果たしたASH DA HEROが、6月15日にフルアルバム『THIS IS LIFE』をリリースする。“世界の現状” “平和への願い” “二律背反” “夢や希望とは?”といったメッセージを込めた全10曲が収録された今作で、彼は自身の過去を生々しく明かし、未来への希望や愛を歌う。

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“反逆のロックスター”という肩書を背負いこの半年間活動してきた彼は、今回のアルバムで、もう“反逆”はいらないと提言したい、と話してくれた。これまでのイメージをがらりと変えたアーティスト写真にはじまり、生のストリングスを多用し、ロックを全面に打ち出した前作を思い切り裏切ったサウンド作りなど、その振り幅には驚かされるばかりだ。さあ、前置きはこのくらいにしておこう。ASH DA HEROによる“インタビュー・ショウ”開演の時間だ。

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■ASH DA HEROの物語 “THIS IS”3部作が完結

──まもなくデビューして半年になりますが、大きく変わったことや意識の変化はありますか?

ASH DA HERO:お客さんがちょっとずつ増えてきたし、いろんな人が協力してくれるようになったということもあって。ただ、変化を俯瞰で見るようにしながらっていう感じかな。自分自身でまだまだ変わってないっていう意識を持つようにしています。

──なぜですか?

ASH DA HERO:例えば、VAMPSと一緒にライヴをやらせてもらっていることもそうなんですけど、一線を張っているアーティストと触れ合う機会が増えたりして。それによってファンが増えると、勘違いしちゃいそうになるんですよ。そこに乗っかると天狗になるし、裸の王様になっていっちゃう。「まだまだ、僕なんて全然しょうもないです」っていつも思うようにしているんです。

──2016年1月に名古屋でワンマンライヴを行いましたが、地元ということで、それこそ周囲の盛り上がりを肌で感じたのでは?

ASH DA HERO:それが、地元のライヴは友人とかひとりも呼んでないです。

──故郷に錦を飾るみたいな気持ちは全く無し?

ASH DA HERO:それをやるんだったら、愛知県勤労会館とか、日本ガイシホールとか、誰もがわかるような大きいところでライヴをやれるようになったらですね。そこにすがりたくもないし、逆にそれが愛だと思っているから。

──では、ニューアルバム『THIS IS LIFE』についてお聞きします。1曲目の「Overture」はウグイスの鳴き声から始まる意外な幕開けですが?

ASH DA HERO:日本から世界に向かって行くような世界感を抽象的にイメージしていて。ウグイスの鳴き声は、戦国時代の雰囲気を出したかったんです。扉が開かれて出陣した先にあるのは西部劇とか洋画っぽい雰囲気というか。位置付けとしてはタイトルそのまま“序曲”。前作で描いた世界観とのつなぎ役でもあるんだけど、“戦いの日の朝”って感じですよね。過去から現在、未来へみたいなものを集約した曲です。

──1分程度の曲ですが、そのなかでも目くるめく展開があります。

ASH DA HERO:だんだん風景が変わっていくっていうか。三味線みたいな音が入っているんだけど、あれはギターで表現していて。“和”をイメージしながら細かいところにもこだわってます。

──「Overture」があることで、ストーリー性がより強調されましたよね。それに、アルバム全体を通してみるとストリングスやコーラスがフィーチャーされた楽曲もあって、映画的だなと。

ASH DA HERO:僕は作品を作るとき、ひとつの物語を書いて、それに付随した音楽を作っていくようなタイプで。たとえば5曲なら5曲で、1つの組曲というか交響曲みたいな感覚なんですよ。今回の作品は普遍的だけど、よりスケールの大きさだったり、メッセージの深さを意識しています。

──1曲単位ではなく、連なる物語があるわけですね。

ASH DA HERO:1枚目のアルバム『THIS IS ROCK AND ROLL』(2015年5月発売)と、2枚目のアルバム『THIS IS A HERO』(2015年12月発売)、そして今回の『THIS IS LIFE』で、“THIS IS”3部作なんです。この3枚は、ほぼ同時期に作られたもので、リリースのタイミングをちょっとずらしたっていう感じ。ASH DA HEROの物語がこの3部作で描かれて、『THIS IS LIFE』は、その完結編。

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