エルヴィス・プレスリー、グレイスランドが140億円かけて大改装

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エルヴィス・プレスリーの元邸宅で、いまはファンの聖地となっているグレイスランドが1億3,700万ドル(約140億円)かけて改装されるそうだ。

『USA Today』によると、すでに発表されていた450室ある大型リゾート・ホテル(予算9,200万ドル)に加え、ギフトショップやレストラン、プレスリーのメモラビリアや愛車の展示場などが入る新しいビル(2017年春完成予定)の建設に4,500万ドルが費やされるという。

新しいホテルはThe Guest House at Gracelandと呼ばれ、10月27日にオープン予定。これが完成すると、グレイスランドのすぐ近くにあるElvis Presley's Heartbreak Hotelは取り壊されると言われている。改装計画の詳細は月曜日(8月15日)に発表される。



米テネシー州メンフィスにあるグレイスランドの敷地面積は13.6エーカー(約5.5ヘクタール)で、現在、一部が一般公開されており、年間60万人以上のファンが訪れているそうだ。

Ako Suzuki

なお、グレイスランドの伝説の部屋「ジャングル・ルーム」で行われた、エルヴィスの最後のセッションの模様を収めた2枚組CD『ウェイ・ダウン・イン・ザ・ジャングル・ルーム』が8月10日(輸入盤は8月5日)にリリースされた。


エルヴィスにとって最後となったスタジオ録音をひとつにまとめたアンソロジーとしては、これまでの中で最も完全で包括的な作品集となり、エルヴィス・ファンにとっては待望のリリースだ。エルヴィスがエクゼクティヴ・プロデューサーを務め、プロデューサーに(1966年~1977年にかけてエルヴィスのアルバムの大半の舵取りを担った)フェルトン・ジャーヴィスを迎え、エルヴィスの自宅グレイスランドの私室をプロ仕様のレコーディング・スタジオに改装した「ジャングル・ルーム」で行われた伝説の2回のセッション(1976年2月28日、1976年10月28~30日)で録音されたマスター音源と貴重なアウトテイクを編集したもので、エルヴィスの忘れがたい最後のスタジオ・パフォーマンスを捉えており、初めてひとつのコレクションとしてまとめられたのが本作。アウト・テイクはグラミー賞を受賞したエンジニアのマット・ロス・スパングが、テネシー州メンフィスのサム・フィリップス・レコーディングズでおこなっている。このセッションには、ジェームズ・バートン(ギター)、ロニー・タット(ドラムス)、デヴィッド・ブリッグス(キーボード)、グレン・D・ハーディン(キーボード)、ジェリー・シェフ(ベース)、ノーバート・パトナム(ベース)、J・D・サムナー&ザ・スタンプス(コーラス)といった、彼の長年のツアー・バンドのメンバーが参加している。

40代を迎え、アーティストとして進化しつつあったエルヴィス・プレスリーは、転換点となった1950年代の録音のノスタルジアに浸るよりも、音楽的に自身を表現する新しい方法を模索していた。カントリーやアダルト・コンテンポラリー系のラジオ局ではチャート・インをしていたが、新しい時代のための新しいサウンドを作る必要のあったエルヴィス・プレスリーは、ハワイをテーマとした「ジャングル・ルーム」を非公式のホーム・スタジオに作り変え、それまで彼が作業していたプロフェッショナルなスタジオの予算やスケジュールのプレッシャーから離れて好きなように楽曲を録音できるようにした。RCAの移動式録音用トラックと、長年にわたってプロデューサーを務めてきたフェルトン・ジャーヴィス、そしてエンジニアのマイク・モーランをコンソールに臨ませたエルヴィスは、カントリーやポップスの様々なカヴァー(「雨の別離 [Blue Eyes Crying in the Rain]」、「最後の恋 [I'll Never Fall in Love Again]」、「ダニー・ボーイ」、「ソリティアー」)や、「ムーディ・ブルー」、「ウェイ・ダウン」といった彼のカタログ後期の名曲に幅広く取り組んだ。

「ジャングル・ルーム」でのマスター・テイクのうち、トップ10ヒットとなった「心の痛手(Hurt)」を含む10曲は、1976年春、アルバム『メンフィスより愛をこめて(From Elvis Presley Boulevard, Memphis Tennessee)』としてリリースされた。これらのセッションの他の楽曲は後にライヴ音源とともにアルバム『ムーディ・ブルー』に収録され、1977年7月(8月16日のエルヴィスの死の1ヶ月前)にリリースされている。タイトル曲は同月カントリー・チャートのトップとなり、「ウェイ・ダウン」が後にトップとなった。これらはエルヴィスの生前にリリースされた最後のスタジオ・アルバム群となった。

『ウェイ・ダウン・イン・ザ・ジャングル・ルーム』はプロデューサー陣によると、“音源に新鮮な観点を与えるため”曲順を並び替えられた。『Disc2:アウト・テイクス』の音源はメンフィスのサム・フィリップス・レコーディング・サービスにおいて本作品集のためにミキシングされ、アウト・テイクとスタジオ内でのやりとりの両方を収録することにより、「セッションの様子をまるでこっそり見たかのように体験」できるようになっている。Disc2に収録された演奏はトラック13(「何でもないのに [She Thinks I Still Care]」)を除き、録音された順に並んでいる。また、見開き型ジャケットに入れられた150グラムの12インチアナログ盤2枚組LP(輸入盤のみ)およびデジタル・フォーマットでも発売される予定だ。


エルヴィス・プレスリー『ウェイ・ダウン・イン・ザ・ジャングル・ルーム(Way Down In The Jungle Room)』

2016年8月10日発売(※輸入盤は8月5日)
SICP-4950~1(CD2枚組)¥3,600+税
デジパック仕様(16Pカラーブックレット、日本語解説、歌詞、対訳付き)完全生産限定盤
Disc1 :マスターズ
1.ウェイ・ダウン
2.何でもないのに
3.つらい涙
4.プレッジング・マイ・ラヴ
5.フォー・ザ・ハート
6.ラヴ・カミング・ダウン
7.浮気はやめなよ
8.雨の別離
9.心の痛手
10.ネヴァー・アゲイン
11.ダニー・ボーイ
12.ソリテアー
13.ムーディ・ブルー
14.イッツ・イージー・フォー・ユー
15.最後の恋
16.ラスト・フェアウェル(別れの詩)
Disc2:アウト・テイクス
1.つらい涙 - テイク 1
2.何でもないのに(テイク 10)
3.ラスト・フェアウェル(別れの詩)(テイク 2)
4.ソリテアー(テイク 7)
5.最後の恋(テイク 5)
6.ムーディ・ブルー(テイク1)
7.フォー・ザ・ハート(テイク 1)
8.心の痛手(テイク)
9.ダニー・ボーイ(テイク 9)
10.ネヴァー・アゲイン(テイク 9)
11.ラヴ・カミング・ダウン(テイク 3)
12.雨の別離(テイク 4)
13.何でもないのに [別バージョン](テイク 2)
14.イッツ・イージー・フォー・ユー(テイク 1)
15.ウェイ・ダウン(テイク 2)
16.プレッジング・マイ・ラヴ(テイク 3)
17.フォー・ザ・ハート(テイク 4)
LP Disc1/Side1
1.つらい涙(テイク 1)
2.何でもないのに(テイク 10)
3.ラスト・フェアウェル(別れの詩)(テイク 2)
4.ソリテアー(テイク 7)
LP Disc1/Side2
1.最後の恋(テイク 5)
2.ムーディ・ブルー (テイク 1)
3.フォー・ザ・ハート(テイク 1)
4.心の痛手(テイク 3)
5.ダニー・ボーイ(テイク 9)
LP Disc2/Side3
1.ネヴァー・アゲイン(テイク 9)
2.ラヴ・カミング・ダウン(テイク 3)
3.雨の別離(テイク 4)
4.何でもないのに [別バージョン](テイク 2)
LP Disc2/Side4
1.イッツ・イージー・フォー・ユー(テイク 1)
2.ウェイ・ダウン(テイク 2)
3.プレッジング・マイ・ラヴ(テイク 3)
4.フォー・ザ・ハート(テイク 4)
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