【ライブレポート】ブリトニー・スピアーズ、新スタイルのパフォーマンス

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ブリトニー・スピアーズが9月27日、ロンドンのラウンドハウスで開催された<Apple Music Festival>に出演。人気を博すラスベガス(長期)公演のミニマル・ヴァージョンを英国に持ち込んだ。

◆ブリトニー・スピアーズ画像

ブリトニーの英国での公演はこれまでアリーナやスタジアム級ばかりだったため、(天井の高さはべつとして)公民館ほどの大きさしかない同会場のステージ――ファンとの親密感、一体感は生まれるものの、いつもの大規模で派手なステージ・セットは無理な状況――でどんなパフォーマンスを観せるのか、いままでになかった彼女のUK公演になるのは間違いないものの、それが吉とでるか凶とでるか、注目が集まった。

結果的には、ライティングや映像、パイロテクニクス、コリオグラフィーを駆使したブリトニー側の戦略勝ちで、大がかりなセットや道具などなくともビッグなエンターテイメントの要素を失うことはなく、かつ、クラブでのパーティー感覚でエンジョイできる、UKのファンがこれまで目にしたことのなかったブリトニーの新スタイルのパフォーマンスが披露された。


ショウは大きく7つのテーマに分けられ、その都度、雰囲気が大きく変化。同じテーマの中でもほとんど1曲ずつセットが変わるという、目まぐるしく華やかでワクワクするライブ・ショウがノンストップで繰り広げられた。

サーカス、ジャングル、フレンチ・キャバレー、フューチャリスティック、レイヴなど、どのスタイルも目を奪われる演出だったが、とくにこれまでと違い目を引いたのが、「...Baby One More Time」と「Oops!...I Did It Again」だった。ティーンのときのイメージが強い初期の曲だが、演劇的で世紀末を彷彿させるダークな雰囲気の中、ピアノの演奏を主導に、小悪魔的で妖しい大人の女性のパフォーマンスでオーディエンスを魅了した。

また、ヒット曲満載のセットリストに何度も大合唱が巻き起こり、会場はダンスホールと化した。様々な演出がなくとも、パーティー・ヴァイブは失われず、十分楽しいショウになったことだろう。

ひとつ残念だったのは、今回は特別な公演だったため仕方ないのだろうが、全体的にイケイケの状態で進み、これまでのツアーにあったバラードを幻想的なセットの中しっとり歌い上げる一幕がなく、彼女のヴォーカル・パフォーマンスをじっくり聴かせる時間が多少あってもよかったのではないかと思う。

しかし、2011年のUKツアーで見られたやや不安定な一面はなく、バイタリティにあふれ、3年近くラスベガスで長期公演を行なってきたことにより、エンターテイナーとしてこれまでとは別のレベルに達したブリトニーのパフォーマンスが観られた。

この夜のセットは以下のとおり。

アクト1 - BRITNEY BITCH
1.Work Bitch
2.Womanizer
3.Break the Ice
4.Piece of Me

アクト 2 - Angelic
5....Baby One More Time
6.Oops!...I Did It Again

アクト3 - Throwback
Radar(ビデオ)
7.Me Against the Music
8.Gimme More

アクト4 - Rave
Scream & Shout(ビデオ)
9.Boys
10.Do You Wanna Come Over?

アクト5 - Sexy
Get Naked(ビデオ)
11.I'm a Slave 4 U
12.Make Me...
13.Freakshow
14.Do Somethin'

アクト6 - Circus
15.Circus
16.If U Seek Amy
17.Breathe on Me
18.Touch of My Hand

アクト7 - Jungle
19.Toxic
20.Stronger
21.(You Drive Me)Crazy
22.Till the World Ends

Ako Suzuki
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