【速レポ】＜SATANIC CARNIVAL＞ROTTENGRAFFTY、「今日、日本の中心はここ幕張や」

13時、勇壮な交響曲「610行進曲」が会場に轟いた。照明で赤く光るスモークの中から登場したのはもちろんROTTENGRAFFTY。人で埋め尽くされた会場を見渡し、力をみなぎらせた表情でまずN∀OKIが叫ぶ。

◆ROTTENGRAFFTY 画像

「帰ってきたぞ、＜SATANIC CARNIVAL＞！」──N∀OKI





2014年から始まった＜SATANIC CARNIVAL＞に初回から出演しているROTTENGRAFFTYだが、昨年だけ不参加、約2年ぶりにここに帰ってきたことになる。そのROTTENGRAFFTYが挨拶代わりに決めるオープニング・ナンバーは「STAY REAL」。扇情的なメロディが貫かれた彼らのキラー・チューンのひとつだ。今日はいつにも増して動きが激しく、煽りも強烈なのは、久々の＜SATANIC CARNIVAL＞ゆえか。

「飛び跳ねろ！」とN∀OKIは叫び続け、NOBUYAはすぐにでも客席に飛び降りそうな勢い。間髪なく「響く都」に突入し、中盤では「響く都、ROTTENGRAFFTY、ライヴバンド、SATANIC CARNIVAL、響く幕張！」とコール＆レスポンスを起こす。これで完全に一体化したメンバーとオーディエンス。それでも「今日は俺が一番楽しんでるってヤツ、両腕上げてくれ。今日、日本の中心はここ幕張や。テメーの勢い見せろや！」とN∀OKIは喧嘩を売り続ける。ギターのKAZUOMIも「ここにいる全員、踊り殺す！」とまくし立てる。さすがライヴ・バンドのROTTENGRAFFTY、一度、火が点いたら、あとは燃え盛るのみ。一瞬たりともテンションを落とすことがない。



「SATANIC、2年ぶりに帰ってきました、ROTTENGRAFFTYです。2年ぶりにオマエらのこと踏みに行くからさ、しっかり支えてくれよ！」とNOBUYAの言葉から曲は「THIS WORLD」へ。イントロこそ静かでドラマティックだが、曲は急展開、ラウドな音をぶっぱなしていくメンバー達。そして宣言どおりだった、NOBUYAは曲の中盤に客席に飛び込む。ファンに両足をしっかり支えられながら立ち上がる。かと思えばKAZUOMIまで客席にダイブ。「灼熱地獄で終わりまでいこうぜ」と叫ぶのはN∀OKIだった。

10月4日に約1年ぶりのシングルリリースも決まった「「70cm四方の窓辺」」も披露。ストレートな言葉で描き出す愛情にも満ちたナンバーは、バンドとしてというより、人間としての成長も曲の随所から感じる。しかしライブとなれば、大人というよりヤンチャそのものなのがROTTENGRAFFTY。ラスト・ナンバー「金色グラフティー」に突入したとき、何度も「遊んでくれてありがとう」と感謝の言葉を口にしながら、ステージ上で暴れまくる。それに煽られフロアではクラウドサーフが次々に。楽しくも過激な瞬間の連続と呼べるライヴになった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎本田裕二