【インタビュー】DaizyStripper、「崩れないすごく頑丈な基盤が10年で出来上がったので五人とも自信に満ち溢れています」

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結成10周年にしてメジャーデビューを果たすDaizyStripperが、シングル「AGAIN」をリリースする。“今はまだ 永い道の途中”と歌う同曲は、ここからまた夢に向かって走り出す彼らの過去と現在と未来をぎゅっと濃縮したナンバー。夕霧のハイトーンヴォーカルが際立つメロディと疾走感あふれるサウンドが融合した、DaizyStripperのど真ん中を行く曲に仕上がった。カップリングには、バンドが結成当初から演奏し続けている十年後の未来について歌った「decade」を新たにレコーディングしたバージョンを収録。結成当時の想いも過去も引き連れて未来に行きたいという5人に話を聞いた。

◆DaizyStripper~画像&映像~

■6月5日といういちばん大事な日をいちばんいい状態で迎えられて
■10年つらいこともたくさんあったけど全てが最高だったと思えました


──DaizyStripperの結成日である6月5日にTOKYO DOME CITY HALLで開催された47都道府県ツアーのグランドフィナーレ公演は、見ていた側にとっても忘れられないライヴでしたが、どんな気持ちになった一日でしたか?

夕霧(Vo):いちばんは感謝かな。ファンは言うまでもなく、ずっと一緒にやってきたメンバーや、何もなかった僕らを見つけてくれた事務所もそうだし、10年目の僕らを受け入れてくれたビクターさんにも「ありがとう」って。関係者のみなさんも温かくて、ロビーにたくさんのお花が届いていたのも嬉しかったし、僕らの誕生日を祝ってくれた方たちに感謝した一日でしたね。

まゆ(G):それ、すごくわかるな。会場に入った時は何もないステージだったのが、スタッフさんの手によって、どんどん舞台が組まれていくのを見て、「俺らのアニバーサリーライヴをこうやっていろいろな人が作ってくれるんだな」って夕霧が言ってたように感謝の気持ちがわいてきましたね。

なお(G):DaizyStripperは、「decade」の歌詞(“今よりもっと輝けたなら十年後の僕らは笑ってますか?”)のように、結成した時から10年続けるのが一つの目標だったんですけど、僕はなぜか当日になってもあまり実感がなかったんですよ。ライヴが終わって、いろいろな人たちからお祝いの言葉をもらったり、ファンからの手紙を読んでいたら「ああ、10年たったんだな」って。ホントに早かったし、3~4年の時間にしか感じていないから。

──半分以下ぐらいにしか感じていない?

なお:そうですね。達成感もあるけど、やりたいこといっぱいあるし、ビクターさんの大人たちを巻き込んで面白いことをしていきたいし、ファンにもいろいろな景色を見せたい。まだまだハングリーですね。

Rei(B):みんなにほとんど言われちゃいましたけど(笑)、やっぱり感謝ですよね。五人だけで出来ることって限られてると思うし、いろいろな人たちが支えてくれて今のウチらがあるので、アッという間の月日だったけど、出会いがあったから10年を迎えられたのかなって。今年、47都道府県を廻っている中、ファイナルを楽しみにしてくれる声も聞いて、「ダンデライオン」(1stシングル)の綿毛は月日を経ていろいろなところに飛んでいったんだなと思ったし、その集大成だったTOKYO DOME CITY HALLは、でっかいタンポポが咲いたなと思った瞬間でしたね。なおも言ってたけど「decade」を掲げてきて、有言実行できたなとも思えたライヴでした。

風弥(D&Piano):全ての人に感謝したのはもちろんなんですけど、俺はあの日を迎えられたことにすごく安心しました。10周年記念のライヴは、人生において結婚式みたいに特別なものだと思っていたので、ツアーを廻っている時も“誰も怪我しないように”、“体調を崩さないように”“トラブルが起きませんように”って。どうしても10周年だけは迎えたかったから、いろいろ心配事があったんです。例えていうとジェットコースターに乗っているような気持ちだったので、6月5日を無事に迎えられた時はブレーキがかかって止まって“ほっ”みたいな(笑)。いちばん大事な日をいちばんいい状態で迎えられて、10年つらいこともたくさんあったけど、全てが最高だったと思えましたね。


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▲「AGAIN」[通常盤](CD)

──今の風弥くんの話にも出ましたけど、あの日のMCで「結婚式のようなライヴをしたかった」と言っていましたよね?

夕霧:結婚式って永遠を誓い合うものだから、(ファンと)そういう関係になれたらいいなと思ったんですよね。バンドはナマモノだから変化していくし、進化していくけど、そこにある愛情は変わらない。よくおしどり夫婦って言葉少なでも通じ合うっていうけど。

なお:阿吽の呼吸ね。

夕霧:でも、俺らは“承認欲求”が強めのバンドだから(笑)、やっぱり好きって言ってもらいたいし、お互いに言い合えたらいいですねっていう。ファンに言われて気がついたんですけど、あのライヴが結婚式なら、次のツアーは新婚旅行なんですよね(笑)。11箇所もあるので忙しいですけど。

──そういう想いがあったからアンコールでお揃いのタキシードを着て、夕霧くんがブーケを持って登場したんですね。

夕霧:そう、そう。フラワーシャワーがあったりとか。

──10周年の記念ライヴであると同時に、あの日は終演後にメジャーデビューシングル「AGAIN」のミュージックビデオが流れたり、新たなスタートでもありましたよね。ファンのリアクションも受け取っていると思いますが、湧き上がってきた感情は? プレッシャーや責任感もあったりとか?

まゆ:あの日は、ライヴ中にみんながいい表情をしているのがすごく嬉しくて、この笑顔を未来に連れていきたいなって。荷物として持っていくわけじゃなく、しっかり抱きしめてあげたい気持ちになりました。

風弥:俺はファンから「メジャーに行ってもデイジーなら大丈夫」っていう言葉をもらったりして、シンプルに嬉しかったし、自信になりました。これからも俺たちのやることやスタンスは変わらないけれど、より多くの人たちに触れてもらう機会が増えるし、ジャンルの壁をとっぱらって戦えるバンドにならなきゃいけないと思っています。それはプレッシャーではなく、俺たちにとって楽しみなこと。今まで積み重ねてきたことは何層にもなっているし、柱もしっかりしてるから、崩れない。すごく頑丈な基盤が10年で出来上がったので五人とも自信に満ち溢れています。

──家に例えたら揺らぐことがあっても、ちょっとやそっとじゃ倒れない。

風弥:はい。何十メートル下まで杭を打っていますから(笑)。

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