【インタビュー】Angelo、“異端”を冠したアルバム完成「同じ引き出しは二度開けない」

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■最後の曲で正気につながっていくあたりが
■かろうじて自分も大人だなと(笑)

──PIERROTとDIR EN GREYが7月に横浜アリーナで行なった<ANDROGYNOS>のとき、未発表だった新曲「evil」のミュージックビデオ収録DVDを無料配布しました。その曲自体、Angeloのファンも新しさを感じたと思いますよ。それまでとは違った曲調だったり、アプローチが飛び出しているから。

Karyu:曲を作っていて、閃いた感がすごくありましたよ。やっていることはわりとシンプルなんだけど、高揚感と浮遊感が共存している感じがあって。ドラムで何か新しいことないかなって先に頭の中で考えてから作り始めたんです。自分が『HETERODOX』で作った曲は、それぞれいろんな観点から考えて着手していったものばかりです。例えばAメロだけを4分の3拍子にしてみて、その後の展開から疾走感を出すとか。あと新しいってところでは、アルペジオをちょっと多めにした感じはあります。それに伴ってアンプも、今まで使っていなかったフェンダーを選んでみたりとか、いろいろ試行錯誤しました。ひとつの音色であっても、必ず2つのアンプが鳴っているんですよ。それで音の太さは出ていると思います。何パターンも試したし、ミックスでもアンプの組み合わせを試したりしています。

▲Karyu (G)

キリト:結果、DVD「evil」の評判も良かったと思いますよ。

Karyu:その7月の時点では、『HETERODOX』のレコーディングも始めてました。

キリト:歌入れは8月からだったけど(笑)。歌詞ですら、8月に入ってから。1日おきに歌入れで、その空いている1日で翌日に歌う曲の歌詞を書いていたからね。

──歌詞においても、サウンド面で通じるような行ったことのない出口を求めていましたか?

キリト:言っていることの芯や核の部分は、昔からある種、変わっていないものが土台になっている。だからモチーフやアプローチを変えていかないとダメなんで、そこで何があるかっていう。それ=HETERODOXというひとつのストーリーにどれもが関連して帰結していかなくてはいけない。

──今年の頭にすでに形にしていた「STRING」と「evil」を除いて、「HETERODOX」がアルバムの書き下ろし曲で最初に手がけた歌詞ですか?

キリト:そう。けっこう曲順どおりに書いていったところがあるかな。一歩ずつ前に進んでいった感じで。前日に手がけた歌詞の内容を受けて、次の新しい歌詞に膨らむこともありました。

▲ギル (G)

──最初に意図しなくても、コンセプト作品みたいな流れも自然に生まれますか?

キリト:もちろんそういうこともあるし、すごくリアルだなと。だからアルバム前半は、精神的にすごく病んでいる。でも、そうもいかないしなって。そして「RESISTANT BACTERIA」に辿り着いたあたりで、ようやく正気に戻っている(笑)。

──確かに、アルバム前半の曲にはネガティヴなワードも飛び交ってますね。

キリト:前半はけっこう死にたかったというか、死を意識しながら詞を書いてたんで。「胎動」あたりは、完全に際まで来てた、自分の精神的にね。でも現実、そうもいかないしなって、最後の曲では正気につながっていくあたりが、かろうじて自分も大人だなと思った(笑)。

──今までも精神的に自分を追い込んだ状況の詞はあっても、ネガティヴの塊ではないですよね?

キリト:ギリギリまでネガティヴのままだけど、そのままで締めたくないなってのは常にあるから。だから最終的にはポジティヴな詞にはなっていると思います。

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