【特集】BURNOUT SYNDROMES 石川大裕、憧れの芸人・磁石と「お笑い」談義

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[BURNOUT SYNDROMES 石川大裕 ソロインタビュー]
■バンドの命なんで
■答え合わせの場所になると思う

──BURNOUT SYNDROMESさんのライブは「楽しませよう」という気持ちが特に強く伝わってきます。主催ツーマンイベント<Butterfly in the stomach>(2017年6月〜7月)のMCで、「ライブはデートのようなものだ」って仰ってましたよね。このときは蝶々のデザインのグッズでした。<Butterfly in the stomach II>(2017年9月〜10月)のMCでは、「2回目のデートだからお花でも渡したくて」って仰っていてお花のグッズがあって。演奏以外でも楽しませてくれる。

石川:蝶々と対になるものは花で、きっと運命共同体のようなものだと思うんです。だから、花を渡したいなって。なんか、カッコいいことしたいんですよ。年に何回も会えるわけじゃないんで、カッコつけたい。花渡すってカッコつけの代名詞みたいなもんじゃないですか(笑)。だから単純にそれをしたかったんです。

──<Butterfly in the stomach II>で、「夕闇通り探検隊」の演奏前に会場に配られた歌詞も、ただ紙に印刷するだけじゃなくて、表紙と裏表紙がある文庫本のようなデザインにしてあったのも素敵でした。

石川:歌詞は熊谷くんで、絵は廣瀬くん(Dr&Cho)が描いて、裏表紙のメッセージは僕が書きました。あれもメンバー3人で作ったんです。

──「そろそろアコースティックも聴きたい」ってなんとなく思ったらアコースティックでの演奏が始まったので、個人的にはタイミングも完璧でした。セットリストも石川さんが考えてるんですか?

石川:それめちゃくちゃ嬉しいですね。セトリは僕が150考えて、みんなで50引くっていう素敵な方法をとっています(笑)。わからなくなってくるんですね、自分でやっていると。ほんとはその日もアコースティックに入るまでにもう1〜2曲あったんですけど、メンバーやスタッフさんが「ちょっとお腹いっぱいかもね」って言ってくれて、何曲か引いたんです。そのセトリを「良かった」って今言っていただけたので、やっぱみんなで作ったものだなって再認識しました。ビビリなんですよ、怖いからいっぱいやっておこうかなって思っちゃって。そのマイナスにする作業をみんなでできるのは嬉しいですし、ほめていただけたことでみんなをさらに信頼できます。

──石川さんから見て、熊谷さんと廣瀬さんはどんなおふたりですか?

石川:何よりも大事な存在ではあります。でも、やっぱりライバルだなとは思っています、いつだって。彼らができることを僕もできるようになりたいし、でも彼らができないことを僕が補いたいし。そういう気持ちが3人にあるのがやっぱりいいのかなと思います。

──役割分担のバランスがばっちりですよね。ライブでもそうですが、SNSなど拝見していても、3人の楽しそうな雰囲気に嘘が無いなと感じます。

石川:楽しくないとおもしろくないんで。今3人でラジオをやってるんですけど、ほんとに笑えないと、ほんとの笑いって録音できない。3人とももしかしたらわりと気ぃ遣いなのかもしれませんね。



──ライブでの好きなポイントがもうひとつあるんです。ファンの方を「あなた」って呼ぶところが素晴らしいなと。より言葉に感情移入できます。

石川:きっと、すごいバンドさんはみんなそう思ってて。BIGMAMAさんのライブを初めて拝見したときに、「今から、みんなにじゃなくて、あなたに歌います」っていうすごく素敵なMCがあって、なんてカッコいいんだろうって思ったんです。まさにそうだなと。形式上どうであれ、一対一が複数あるっていう気持ちを言葉にできるのがカッコいい。僕も真似したいなっていう、ただの憧れの気持ちですね。

──ライブ後はファンの方一人ひとりに挨拶されてますが、大変じゃないですか?

石川:全然大変じゃないんですよ。嬉しいし、当然のように一人ひとりに「ありがとう」って言いたいです。それはもう、僕らの、バンドの命なんで。

──その溢れ出る、喜ばせたい/楽しませたいという気持ちはどこからきているんでしょうか?

石川:一番大きいのは、コーヒーショップでのアルバイトの経験からですね。この経験が無かったら、「人を楽しませよう」っていう気持ちはここまで強くなかったと思います。とにかくありがたいなと思うんですよ、なんでも。「来てくれてありがとう」って思いますし、ありがとうの気持ちがあればなんでもできるなって。

▲2nd Album『孔雀』

──そろそろアルバムのお話も。2月21日に2ndアルバムがリリースされます。『孔雀』というタイトルですが、鳥の曲は入っていないですよね。

石川:今回のアルバムはバラエティ豊かな曲が10曲収録されていて、世界観が10方向に向かっているんです。それを孔雀の羽に見立てたっていうのがひとつ。そして、今までとの変化を恐れずにやるという自分への「威嚇」、作品を聴いてくださるファンの方への「求愛」。孔雀が羽を広げたときの意味を自分たちの活動に当てはめています。……って熊谷くんが言ってました(笑)。ちなみに熊谷くんは鳥が好きです。

──作詞は基本的に熊谷さんが担当とのことですが、「Melodic Surfers」は石川さんも作詞をされてますね。

石川:この曲は、熊谷くんと同じくらい僕が歌ってる作品です。僕が書いたのはラップの部分の歌詞なんですけど、初めての経験だったのですっげー大変でした(笑)。ラップが好きって話を熊谷くんにしたら、「ここ歌詞書いて。好きなやつがやった方がいい」って言われて。血ヘド吐きながら書きました。

▲3rd Single「花一匁」通常盤(初回仕様)

▲3rd Single「花一匁」期間生産限定盤(アニメ盤)
(C)空知英秋/集英社・テレビ東京・電通・BNP・アニプレックス

──そしてアルバムに先駆けて2月7日にはシングル「花一匁」がリリースされます。こちらはテレビアニメ『銀魂』銀ノ魂篇のエンディングテーマ曲ですが、シングル3作連続タイアップですね。

石川:なんて神に愛されているバンドなんだろうと(笑)。ほかのバンドの友達から「ずるいー!」って言われましたね。熊谷くんはすごく『銀魂』が好きで、「求愛」が実ったなと。

──またいろんな方に知ってもらえる機会が増えますね。

石川:きっとライブハウスに来たことが無い方もたくさんいらっしゃると思うんで、もし曲を聴いて、Twitterやこのインタビュー記事などを見て気になっていただけたなら、ぜひ会いに来てもらいたいなと思いますね。そこは、はっきり言ってしまえば答え合わせの場所になると思うので、僕らはその答え合わせに全力で、100点じゃないかもしれないですけど、100%で立ち向かおうと思ってます。

──その答え合わせの場が3月3日、地元・大阪からスタートする<全国ワンマンツアー2018「孔雀〜いざ真剣勝負〜」>。

石川:さっき磁石さんも仰ってましたけど、一年に一回のワンマンライブ、絶対に誰にも負けたくないんです。僕もいろんなバンドのワンマンライブを観に行くんですけど、やっぱりバンドのライブってしんどくないですか? 時間長いですし、曲だけずっとやられてもしんどいし。だから僕は絶対に一秒も「長いな」って思わせたくないんですよ。「あれ? もう終わったん?」って絶対に思わせたいって考えてるんで、期待だけして来てほしいですね。

取材・文◎高橋ひとみ(BARKS)
撮影◎生熊友博

◆石川大裕 写真ページ(1)へ



3rd Single「花一匁」

2018年2月7日(水)発売
■通常盤(初回仕様)
ESCL-4962
¥1,000(税込) ¥926(税抜)
※PlayPASS対応(初回仕様のみ)
[CD]
1.花一匁
2.夕闇通り探検隊

■期間生産限定盤(アニメ盤)
ESCL-4963〜4964
¥1,400(税込) ¥1,296(税抜)
※アニメ絵柄ジャケット、アニメ絵柄グッズ付き
※PlayPASS対応
[CD]
1.花一匁
2.夕闇通り探検隊
3.花一匁(アニメサイズver.)
4.花一匁(Instrumental)

2nd Full Album『孔雀』

2018年2月21日(水)発売
■初回生産限定盤(CD+DVD)
ESCL-4997〜4998
¥3,500 (tax in)/¥3,241(tax out)

[DVD]
※約45分におよぶ豪華映像3大特典
(1)ミュージックビデオ+メンバーによるMV解説オーディオコメンタリー(副音声)
・「花一匁」MV(テレビ東京系アニメ「銀魂」銀ノ魂篇エンディングテーマ)+オーディオコメンタリー(副音声)
・「ハイスコアガール」(2017.9.18 RELEASE デジタルシングル、iTunesロックチャート1位を記録)+オーディオコメンタリー(副音声)

(2)ライブ映像 (2016.11.25@SHIBUYA CLUB QUATTRO)
・「FLY HIGH!!」(TVアニメ「ハイキュー!!セカンドシーズン」第2クールオープニング・テーマ)
・「ヒカリアレ」(「ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校」オープニングテーマ)

(3)「燃えつきRADIOスペシャル 〜「孔雀」の取説〜」(アルバム「孔雀」収録曲解説映像

■通常盤(CDのみ)
ESCL-4999
¥3,000(tax in)/¥2,778(tax out)

[CD]※初回生産限定盤、通常盤共通
M1.ヨロコビノウタ
M2.花一匁
M3.若草山スターマイン
M4.吾輩は猫である
M5.Melodic Surfers
M6.ハイスコアガール
M7.君をアンインストールできたなら
M8.POKER-FACE
M9.斜陽
M10.Dragonfly

<全国ワンマンツアー2018「孔雀〜いざ真剣勝負〜」>

2018年
3月3日(土)大阪・UMEDA CLUB QUATTRO(17:00/18:00)
3月17日(土)愛知・ell FITS ALL(17:00/17:30)※SOLD OUT
3月21日(水・祝)宮城・仙台CLUB JUNK BOX(17:00/17:30)
3月23日(金)東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO(18:00/19:00)
3月25日(日)福岡・DRUM SON(17:00/17:30)
前売¥3,700(1ドリンク別途)
※チケット情報はバンドオフィシャルサイトでご確認ください

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