フランスの国民的シンガー、シャルル・アズナヴール、死去

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フランスのポップ/シャンソン界のレジェンドで、日本でも今年、春の叙勲で旭日小綬章を受章するなど世界的に人気を博したシンガー、シャルル・アズナヴールが10月1日、94歳で亡くなった。南仏にある自宅で息を引き取ったという。

◆シャルル・アズナヴール画像

アルメニア系移民の子供としてパリに誕生したアズナヴールは、幼いころから舞台に立ち、エディッド・ピアフからのアドバイス/支援を受け、その才能をさらに伸ばし、人気に火がついた。"フランスのフランク・シナトラ"と表された歌声に加え、ラブ・ソングのみならず、貧困、同性愛などかつてはタブー視されがちだったテーマを歌詞に織り込んだことでも高い評価を得た。

1,200曲以上をレコーディングしたほか、俳優としても活躍し、60本以上の映画に出演。1996年に米ソングライターの殿堂入りを果たし、2017年にハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムに星が設置されたほか、数多くのアワードを受賞。多くの慈善活動に関与し、アルメニアのスイス大使に任命されたこともある。

「帰り来ぬ青春」「ラ・ボエーム」など数多くのヒット曲があるが、とくに「She(忘れじの面影)」(1974年)はエルヴィス・コステロがカバーし、映画『ノッティングヒルの恋人』(1999年)で使用され、リバイバル・ヒットした。

生涯現役を貫き、先月、日本公演を開催したばかり。11月にはフランス/スイスで7日間のツアーを行なう予定だった。

合掌。

Ako Suzuki
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