【速レポ】<ハウステンボス緊急大作戦。>サンボマスター、「笑ってっか!? 笑ってっか!? アイラブユー!」

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<ハウステンボス緊急大作戦。>のステージ側から客席エリアを見ると、緑の深い山並みが視界に飛び込み、自然の恵みも感じられる壮観な景色が広がっていた。秋晴れと呼ぶにふさわしい晴天が、山の緑をさらに生き生きと輝かせている。また、その山並みは福島県の会津磐梯山も思わせるもの。

◆<ハウステンボス緊急大作戦。> 画像

14時20分、流れるのはゴダイゴの「モンキー・マジック」。そうなれば出てくるのは彼らしかいない。オーディエンスが一斉に起こすハンドクラップと大歓声が迎えたのはサンボマスターだ。

「長崎、準備いいのか、この野郎!」──山口 隆

その煽り文句の直後、山口と近藤が木内に視線を投げかけ、威勢よく始まったのは「世界をかえさせておくれよ」だ。その瞬間からクラウドサーフが起こるなど、凄まじい盛り上がり。しかし満足しないのがサンボマスター。



ステージ最前まで出てきてベースを弾きながら近藤が煽れば、木内もキレのあるリズムを刻み続け、山口は「東京から来たバンドは盛り上がらないってことですか? 違いますよね!」と全身を震わせながら言葉を叩きつける。次々と曲を繰り出す中で「俺が見て感動した、長崎はこんなもんじゃないですよ。おくんちの掛け声は」と長崎県民を狙い撃ち。おくんちとは、長崎で有名なお祭りのこと。少し前、長崎でサンボマスターがライブをしたとき、おくんちのごとく掛け声も上がって盛り上がったらしい。さらに「長崎来るたびに、俺、めちゃくちゃカステラ買って帰るんだからな!」とも。長崎に絡めりゃ何でもいいのかって話だが、ともかくテンションが上がりまくっているのは間違いない。

しかし、ただ楽しくて騒ぐライブではないのもサンボマスター。「ロックンロール イズ ノットデッド」では、「俺達が来たからには、オメーの不安、オメーの孤独、ぶっつぶすってこと忘れんじゃねえぞ!」と力強い。前向きに、生きる力をみなぎらせていくのがサンボマスターのロックンロールだ。そしてまた愛情と優しさに溢れるのがサンボマスターのメンバー3人でもある。




「みんな、笑ってるな、よし。あれ、お姉ちゃん、泣いてねぇか? ちょっと待て。泣いてるじゃねぇか。お姉ちゃん、よ〜く、おじさんの顔を見てください」と言いながら、おどけた表情を見せる山口。すると「あっはっは、笑った、笑った。世界はそれを愛と呼ぶんだぜ!」と続ける。こうして、でっかい愛で包み込み勇気づけていくサンボマスター。だからオーディエンスの一体感は、オープニングよりもさらに凄いことになっていくばかりだ。客席エリアでは、でっかいサークルが生まれ、曲の決めでサークルの中心に向かってみんなが走り、そして踊り出す。

「東日本大震災から7年経っても8年経っても、全部が元通りになったとは俺は思わない。誰かブッ殺したいと思ったり、手首切りたいと思ったり、クソみてぇな毎日が続くと思ってんだ。だけどさ、今、俺達、笑ったべ、ここで。ワーッてやって笑ったべ。だからさ、今日のこと忘れねぇでほしい。ニコニコ笑ったこと忘れねぇでほしい。俺達の居場所、ここだっつうの。だからまた生きて会ってくれ。誰かブッ殺したいと思ったら、俺達のこと思い出してくれ。また生きて俺達と会ってくれ! そして最後に言わせてくれ。俺がオメーのこと、どう思っていたかって。俺はオメー、いや、キミのこと、あなたのこと、最初からとっても輝いていると思ったんです」



そう語りながらラストに披露するのは「輝きだして走ってく」だった。

さっきのサークルが何度も何度も繰り返し起こり、そのたびに笑顔の輪も広がっていく。それを前にして「笑ってっか!? 笑ってっか!? アイラブユー!」と叫ぶ山口。近藤も木内も、満足そうな笑顔だ。サンボマスターのロックンロールが、人の表情も心も輝かせていった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎半田安政(Showcase)

◆<ハウステンボス緊急大作戦。>サンボマスター インタビューページへ

■西日本豪雨復興支援ライブ<がんばろう!西日本 ハウステンボス緊急大作戦。>2018年10月13日@長崎・ハウステンボス/サンボマスター セットリスト

01. 世界をかえさせておくれよ
02. 青春狂騒曲
03. ミラクルをキミとおこしたいんです
04. ロックンロール イズ ノットデッド
05. ラブソング
06. YES
07. できっこないを やらなくちゃ
08. 世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
09. 輝きだして走ってく


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