【インタビュー】BiS×渡辺淳之介、オーディションドキュメンタリー映画の真相「合格することがゴールじゃなくて、そこから始まる」

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■どれだけ頑張れるか、自分が本気になれるかで、全員受かる可能性はあったと思う(パン・ルナリーフィ)

――映画の中で、候補生たちはそれまで前向きなことを言っていたのに、脱落した瞬間に180度変わってネガティブな発言を口にしていましたよね。

パン・ルナリーフィ:そう。急に変わるじゃないですか。

渡辺淳之介:僕もけっこう印象に残っているんですけど、落ちた女の子たちが、僕のことを嫌いとか宗教みたいとか言い出すじゃないですか。あれはもったいないなと思うんですよね。もしかして、もう1回アイドルをやりたいって真剣に思った時に、あの発言が残っちゃってるので、なんかネガティブな奴だったことが出ちゃうじゃないですか。しょうがないのかもしれないけど、あそこでやっぱり頑張ったところを見せておかないと、次に繋がらないっていうか、すごいマイナスからスタートすることになると思う。もちろん過去を掘り返されないかもしれないけど、ファンが“彼女って、あの時の子じゃない?”って思ったら、最初好きになってもらえないかもしれないし、すごい努力をしないといけなくなるかもしれないので、もっと狡猾に頑張ってほしかったなって思います。カメラが回ってたら、発言は絶対残ってしまうし、インターネットに一度上がっちゃったものは削除することができないって言うし……。

パン・ルナリーフィ:身にしみて(笑)。

渡辺淳之介:身にしみてわかっていると思うから(笑)。

パン・ルナリーフィ:それはね、払拭すればいいんですよね。やっぱり諦めないことが大事。せっかくオーディションに参加させてもらって、アイドルになるスタートラインに立たせていただいたんだから、どれだけ頑張れるか、自分が本気になれるかで、全員受かる可能性はあったと思う。

渡辺淳之介:でも、気持ちが疎かになっている人ってわかったよね。

――ペリさんとパンさんは、今回現役メンバーとして合宿に参加しましたが、現地でこの子は受かる/受かんないっていうのはわかるものだったんですか?

ペリ・ウブ:その時は正直わからなかったです。自分がダンスや歌を教えているから、どの子にも受かってほしいと思ってましたし。どの子も一生懸命やっていたし、お互いに教え合ったりもしていたので、正直本当の姿は見えてなかったですね。だから映画を観て、“あ〜この子、こういうこと言っちゃったりしたんだ”とか知りました。私が一緒にBiSの曲をやった子で、落ちちゃったあとに話した子もいるんですよ。でも、映画を観て、すぐに諦めちゃったことを知って、悲しくはなりました。

渡辺淳之介:でも、悪態をついちゃった女の子たちも本心ではなかったんだろうなって思っているんですよね。悪態が出ちゃったのはちょっと悲しいなって思う部分もあるし、もっと“悔しい”気持ちを最初に表してくれないと、僕たちも反応できないなっていうのもあるんです。“渡辺さん嫌いなんですよ”って言われちゃったら、僕も何もできないっていうか。だから、どっちかと言うと、素直になってほしかったなって気持ちはあります。脱落者同士で徒党を組んじゃったけど、あの中には絶対あんな風に思っていない子もいたと思う。そこは難しいところ。

――その場の空気に流されちゃうところはありますよね。その空気がポジティブな方向に行けばいいんですけど。

渡辺淳之介:あれはそうですね、ネガティブな方に流れちゃった最たる例というか。敗者復活を受ける/受けないってことで泣いているけど、あれも意味わかんないな。(キャン・GP・)マイカ(GANG PARADE)に“渡辺さんのところに行こうよ。一緒に行ってあげるから”って、敗者復活に挑戦することを説得されて、それでボロ泣きして。でも、結局来ないっていう。

トリアエズ・ハナ:“行かないんかい!”ってなりました。

渡辺淳之介:でも、本人になっていたら、行かないのかもしれないな。

トリアエズ・ハナ:行きますよ!

――ハナさんだったら、やっぱり行くと。

トリアエズ・ハナ:だって、嫌じゃないですか。チャンスを与えてもらっているのに、自分から行かないっていう意味がわからない。

ペリ・ウブ:でも、そもそもハナは勝ったんだよ。

トリアエズ・ハナ:だから、辞退していく人の意味がわからなくて、私は。

――そういう強い意志を持っているからこそ生き残ったんでしょうね。

渡辺淳之介:ハナも落としてみればよかったかな(笑)。

トリアエズ・ハナ:落とされたら、泣きながら作文書きます(笑)。やだもん、残りたいから。

――あの敗者復活の作文は、深いことが書いてあったんですか?

渡辺淳之介:大したこと書いてなかったですね(笑)。

ペリ・ウブ:本当に枚数の多さで選んだんですか?

渡辺淳之介:そう。全部読んだよ。もちろん同じことをくり返し書いていたら、枚数としてカウントしないけど。(復活した)トリバゴ(ヒラノノゾム)は、一応ちゃんと頑張って書いてたから。

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