【緊急インタビュー】ディナーショーに革新をもたらしたYOSHIKIの特異性

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「チケット不正転売禁止法(特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律)」が公布され2019年6月14日から施行される。「何人も、特定興行入場券の不正転売をしてはならない」とし、同時に「何人も、特定興行入場券の不正転売を目的として、特定興行入場券を譲り受けてはならない」と定められ、法の上においても、もはや不当な高額チケットの売買は不正行為となる。

そんな時代においてなお、YOSHIKIのプレミアムディナーショーのチケットが発売と同時に高額転売されている事態が発覚、YOSHIKI自ら「転売はやめましょう」と警鐘する事態となった。

そんな中、YOSHIKIの心中を伺うべく、緊急インタビューを敢行した。



──<EVENING/BREAKFAST WITH YOSHIKI 2019 IN TOKYO>チケットの高額転売が発覚しましたね。

YOSHIKI:僕もエンターテイメント業界に身をおいている立場ですし、ハリウッドはそういう意味でもど真ん中ですので、アメリカでもいろんな事が起こっています。買い占められてしまっただけ新たにコンサートを追加するといったメタリカのような例もありますし、いろんな対策方法も聞いているんですが、結局はいたちごっこになるんです。Twitterでもいいましたけど、要はモラルの問題です。あとは法整備の問題かな。

──モラルか…。

YOSHIKI:「チケット不正転売禁止法」が去年成立しましたよね。今年の6月中旬から施行されますので、これでいい方向に変わることを望んでいます。

──アーティストの立場として、高額転売行為は心情としても許せないでしょう?

YOSHIKI:いや、自分よりもファンの皆さんの気持ちが大切ですよ。応援してくれている方々がスムーズにチケットを入手できるようにしたい。もちろんキャパに対しての需要バランスに関しては仕方ないことも多々ありますけど、できる限りスムーズにできるよう努力はしていきたいです。

──今回も1日2公演というスケジュールが組まれているのも、できる限りの姿勢であることはファンはわかっていますけど。




YOSHIKI:7日間で12公演も演ったことがないので、自分としてもどこまでできるのか無謀だなとは思いましたけどね(笑)。でもそれによって少しでもチケットを手にできるファンの方が増えれば…と思って。

──無謀はYOSHIKIの通常モードですから、そこは心配していませんが。

YOSHIKI:そうですけどね(笑)。僕の場合、X JAPANでもソロでも基本的にその会場でできる最大限のことをやってきているので、ディナーショーに関しても、自分で言うのもなんですが(笑)、ここまでいろんなことを採り込んだディナーショーって、他にないと思うんです。もちろん世界は広いし、大掛かりであればいいというわけではないですが、プロダクションの規模も含めて最強かなと思います(笑)。そこは自信があります。

──何故にそうなってしまうんでしょう。




YOSHIKI:6年前に始めたときは「実験的に演ってみましょう」という感じだったんです。提案いただいた方々によれば「ディナーショーというのは数曲演ってトークをして楽しくアットホームな雰囲気でやればいい」とのことだったんですね。そこで僕がレーザー演出や映像とのリンクといった話をし始めたら「YOSHIKIさん、そんなことを演ったら赤字になりますよ」って言うんです。

──まっとうなアドバイスですね。

YOSHIKI:でも僕は「赤になって何が悪いんですか?」といいました。もちろん相手は黙っちゃったんですけどね(笑)。

──あ、悪い癖が出た。

YOSHIKI:ある種ディナーショーというものの観念やイメージを覆したかったし、僕はいつも「なんでダメなの?」という発想ですから、「なんで激しい音楽を演っていてメイクしちゃいけないの?」といってヴィジュアル系が生まれたのと同じです。既成概念にとらわれず、極端な話ディナーショーで火柱が立ってもいいわけです。その空間ならではのできることで、東京ドーム以上の感動を与えたいわけです。決まりなんてないですから。

──そうですね。

YOSHIKI:同時に僕のようなロックミュージシャンがディナーショーという場所に参入することには、なにかの意味があるんじゃないかとも思って。







──結果、奇想天外なディナーショーになっていますよね。バレエ団とのコラボがあったりファッションショーが行われたり。

YOSHIKI:周りからのアドバイスもいただきましたし、常に実験的であり進行中ですよ。まだまだいろんな事を考えていますし。演奏だけじゃなくて、ワインなども含めてすべてがショーなんです。視覚と聴覚だけじゃなく味覚も入りますから、そこもプロデュースするわけで。

──8月のディナーショーでは、新曲の披露も公言されていますが、どのようなものになりそうですか?

YOSHIKI:過去のブレックファーストショーでは、リクエストコーナーがあったりして「発表していない曲を演ってください」と言われて、それに応えたりしていたんですが、そういうのはバンドではなかなか難しいですよね。「名前は知っているけど聞いたことがない」という曲もたくさんあるので、ノリで弾いてみたり。

──どんな曲がどのように披露されるかは、その時にならないと分からないか。

YOSHIKI:嬉しい悲鳴ではあるんですが、今ものすごい量の仕事を頂いていまして、ほとんどが発表されていないプロジェクトなので、誰も知らない水面下で勝手に溺れているような状況なんです。この何ヶ月間でいろんな発表もあると思いますから、それでディナーショーでのセットリストも変わってくると思います。

──なるほど、今は溺れているところか(笑)。

YOSHIKI:X JAPANのリーダーとしての立場もありますので、それはそれであらゆるものに対応して前に進んでいきたいと思っていますから、溺れている場合じゃないですけどね(笑)。

──ディナーショーもより楽しみになってきました。

YOSHIKI:僕はいつも時代の節目節目にいるので、ディナーショーというものに対しても「YOSHIKI出現」の前と後で変わってくれるくらいのインパクトを与えたいです。今後、いろんなミュージシャンがディナーショーに進出してくるという可能性もあると思うので、ディナーショーの定義を変えていきたいです。

──確かに、多くのアーティストがディナーショー開催を考え始めていますし。

YOSHIKI:今回はスケジュール上無理だったんですが、海外でもディナーショーのリクエストを多く頂いています。

──全米ディナーショーツアーなんて、そんなことを演っているミュージシャンは見たことがない。

YOSHIKI:もうちょっと時間に余裕があれば、今回実現したかもしれなかったんですけどね。味覚の部分のプロデュースも海外だと状況が変わってきますし、全ては1年くらいかけて作り上げるので、僕がまだ元気にやっていれば(笑)、来年とかできるかな?…もう倒れそう、ホントに(笑)。

──デザートで出てくるYOSHKIピアノ・チョコケーキが世界各地で食べられる時代がくるのか。

YOSHIKI:ははは(笑)、今後、アジアのYOSHIKIディナーショーで、辛いカレーが食べられる日があるかもしれないですね。その時は怒って帰らないでね(笑)。

取材・文:BARKS編集長 烏丸哲也





<EVENING/BREAKFAST WITH YOSHIKI 2019 IN TOKYO>

https://yoshiki-mobile.jp/archives/5097
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2019年8月9日(金)Dinner Show
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2019年8月10日(土)Dinner Show
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2019年8月25日(日)Dinner Show
【会場】
グランドハイアット東京 ボールルーム
【Breakfast Show】
・開場時間:11時
・BREAKFAST START:11時45分
・SHOW TIME:13時(15時終演予定)
・チケット料金:75,600円(税込)
【Dinner Show】
・開場時間:17時30分
・DINNER START:18時30分
・SHOW TIME:20時(22時終演予定)
・チケット料金:86,400円(税込)

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