【速レポ】<中津川ソーラー>ACIDMAN、大トリで「このフェスがいつまでも続くように!」

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「一昨日の天気予報の降水確率が80%。それが晴れるんだからすごくないですか? ソーラー・エネルギーを使ったフェスだからこそ成し遂げられた。僕らがすごいんじゃない。オーガナイザーの佐藤タイジがすごいんじゃない。来てくれたみんなの思いが伝わったんだと思います!」

◆ACIDMAN 画像

そう語ったACIDMANの大木伸夫(Vo、G)をはじめ、多くの出演アーティストがMCで語ったように、2019年の中津川は雨が降るという天気予報を見事に覆した奇跡の回として、後々まで記憶されつづけるだろう。2013年の第1回目から7年連続で出演しつづけてきて、そんな年に大トリを務めることになったんだから、ACIDMANの3人は歓びもひとしおだったに違いない。


「そんな奇跡的な年に大トリを務めさせていただきます!」──大木伸夫

「1-2-1-2-3-4!」という浦山一悟(Dr)の威勢のいいカウントから大木がギターをかき鳴らしながら演奏になだれこみ、観客全員に拳を挙げさせた1曲目の「新世界」からダンサブルな「ストロマトライト」に繋げ、今度は全員をジャンプさせた見事なスタートダッシュは、大トリを任されたことに対する気合の表れか。



そこからぐいぐいと盛り上げていくのだろうと思いきや、休符を巧みに使ったカッティングのギターリフが印象的なポストロック風の「波、白く」、ダンサブルなリズムで再び観客を飛び跳ねさせた「FREE STAR」、さらにギターリフをはじめ、3人のアンサンブルのおもしろさをじっくりと聴かせるポストロック的ともジャズロック的とも言える「ユートピア」と単に勢いだけに頼らず、ミッドテンポの曲を繋げ、バンドが本来持っている懐の深い音楽性をアピールしていった。

そして、「我々を含め、あらゆる生命にはポジティヴなエネルギーが満ちている。そんな星に手を伸ばそう」という思いを込め、バラードの「ALMA」を披露。バラードと言うには、あまりにも熱情的な大木の歌声が観客全員の気持ちを鷲掴みにしたことは、微動だにせずバンドの演奏と大木の歌に聴きいる観客の姿からも明らかだった。




そこから一転、「ここからもっともっと盛り上がっていきましょう!イエー!」と大木と佐藤雅俊(B)が観客を煽りながら、「ある証明」から演奏は再びテンポアップ。そして、ステージで演奏するバンドの姿を観客の脳裏に焼き付けようと、「MEMORIES」では敢えてテンポを落して演奏に熱を込める。

緩急自在に多彩な新旧のレパートリーを披露した50分。ACIDMANは奇を衒うことなく、まさしく正攻法と言えるライヴ運びで大トリにふさわしい盛り上がりを作り上げたのだった。僕らがそこに見出したのは、ステージに屹立する堂々としたバンドの姿だった。



本来ならその余韻を味わってからアンコールと行きたかったが、観客を中津川駅まで運ぶシャトルバスの時間が迫っていたため、「ハケる時間がもったいない! 全部出しきるぞ!」と大木が叫び、「飛光」「Your Song」というACIDMANのパンク・ナンバーをダメ押しでたたみかける。「Your Song」を最後に持ってきたのは大正解。曲が持つポップかつアンセミックな魅力が観客を笑顔でジャンプさせ、最後の最後に大きな一体感を作り出したのだった。


「このフェスがいつまでも続くように!」と言った大木ら、ACIDMANは来年以降も中津川に出演し続けるとことだろう。今回、大トリを務めた彼らは次回、どんなライヴを見せてくれるのだろうか。来年が楽しみだ。


取材・文◎山口智男
撮影◎上山陽介 / 高橋良平

【ACIDMAN セットリスト】

01. 新世界
02. ストロマトライト
03. 波、白く
04. FREE STAR
05. ユートピア
06. ALMA
07. ある証明
08. MEMORIES
09. 飛光
10. Your Song

■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2019>

9月28日(土) 岐阜県 中津川公園内特設ステージ
9月29日(日) 岐阜県 中津川公園内特設ステージ
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