竹内まりや、『TRAD』サブスク配信開始。Apple Music限定コンテンツも

竹内まりやの最新オリジナルアルバム『TRAD』（2014年）が、本日3月20日（金・祝）より各サブスクリプション型音楽ストリーミングサービスにて配信開始となった。

◆竹内まりや画像

通算11枚目のスタジオアルバムとなる『TRAD』は、2019年末の『第70回NHK紅白歌合戦』でも披露された「いのちの歌」や、「縁の糸」「ウイスキーが、お好きでしょ」「たそがれダイアリー」「Dear Angie ～あなたは負けない」「Your Eyes」「アロハ式恋愛指南」「静かな伝説（レジェンド）」などを含む15曲入り。アルバムタイトルは、全体に漂う普遍性から“時代を問わない”という意味を込めて命名されたという。RCA時代の初期5作品はすでにサブスクリプション型音楽ストリーミングサービスで配信されているが、ワーナー・ムーンレーベル移籍後の作品の配信は初の試みとなる。

Apple Musicでの配信音源はApple Digital Masters用に高音質でリマスターされており、レコーディングスタジオで作られたオリジナル音源とほとんど区別がつかないクオリティでのストリーミング聴取が可能となっている。同サービス限定で、「Making of「アロハ式恋愛指南」 from TRAD」「Making of「Dear Angie ～あなたは負けない」 from TRAD」「Making of「夏のモンタージュ」 from TRAD」「Making of「静かな伝説（レジェンド）」 from TRAD」の4本のビデオも公開された。

Apple Digital Mastersでの配信開始にあたっては、プロデューサーの山下達郎が、米カリフォルニアのApple本社の技術者によって行なわれたリスニングセッションに参加したそうだ。『TRAD』を含めポップやクラシックなど様々な楽曲の聴き比べをしたのち、山下達郎は「Apple Digital Mastersが目指していることには、僕は基本的には賛同しています。こういう形のクリエイティビティは未来に向けての重要な作業だと思えます」としながら、「Apple Digital Mastersがオーディオ的に優れてることは充分に認めます。ただ欲を言えば、生まれて以来ずっとアナログで育ってきて、この35年間CDの音質をアナログに近づけるために格闘してきた自分としては、よりガッツのあるロックンロール的グルーヴを実現していただければと思っています」とコメント。さらに、「Apple Digital Mastersは、現代のコンシューマーのための、例えばiPhoneのような軽便なハードで聴くためのものなので、僕らのような職業的な粗探しではなく、誰もが音楽を気軽に楽しめ、素敵な音楽だと思える環境を実現するものでなくてはなりません。その意味でもApple Digital Mastersには大いに期待しています」と、生活に身近なデバイスで、軽量のデータで高音質の音楽を楽しむことの重要性を語ったという。

なお、Apple Musicでは、竹内まりや自身による作品解説も楽曲ごとに掲載されている。「あまり流行と関係ないところで音楽をやっているつもりです」という彼女は、普遍性を曲作りの柱のひとつに据えており、本作に集められた楽曲は特にそれが色濃く感じられるものだったと明かしつつ、「時代を問わず世代を超えて聴ける、そんな普遍性を色濃く感じていただけるようなアルバムになっていると思います」と述べている。