D、ロックハート城でバンドの真髄を魅せつける無観客ライブ開催

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Dが本日12月26日、群馬県・ロックハート城にて無観客公演「Vampire Chronicle 2020」を行った。

◆ライブ画像

タイトルの通り、バンド結成当初から描き続けている“ヴァンパイアストーリー”に焦点を絞ったこの公演は、まさにDの真骨頂とも呼ぶに相応しい濃厚な一夜となった。

森に囲まれたロックハート城に、月明かりに照らし出された玉座。SEが鳴り響き、ASAGI(Vo)扮するヴァンパイアの王・ドライツェンが現れる。マントを大きく広げた王の表情は、これから繰り広げられるヴァンパイアストーリーのシリアスさを物語っているかのよう。


2014年リリースのシングル表題曲「月の杯」から幕を開けたこの公演は、メンバーの奏でる音や動きからも、並々ならぬ気合を感じることができた。ここロックハート城はスコットランドから移築・復元された本物の城で、Dは「月の杯」のミュージックビデオ、アーティスト写撮影で使用したこともあるという実に関わりの深い場所だ。この場所で実際に音を出し歌を響かせることは初となったわけだが、コロナ禍で有観客のライブ活動を自粛しているDにとって、ミュージシャンのあるべき姿を表現する場としても最高のロケーションと言えるだろう。


ASAGIの威厳漂う振る舞いと、強い決意の中に儚さも秘めた歌声が響き、Ruiza(G)とHIDE-ZOU(G)によるヘヴィなリフの掛け合い、そしてTsunehito(B)とHIROKI(Dr)の大地を揺るがすようなリズムに引き込まれたあとは、「Der König der Dunkelheit」「黒薔薇の騎士」と、ヘヴィなサウンドと歌のメロディアスさの対比が映える楽曲が続く。

今回の公演はヴァンパイアの王・ドライツェン、そして楽器隊4人は水、風、火、大地を司る四騎士としてそれぞれ役を担った姿の装いをしており、役に入り込んだ動きにも目が離せない。「繭月の棺」ではクラシカルなギターフレーズと緩急あるビート、「Blood Moon」ではストレートな楽曲の中で楽器隊の練られたフレーズが光り、ASAGIの想いのこもった歌唱と共に夜空に響き渡っていく。


そこからピアノと伸びやかな歌声から始まった「Rosenstrauss」。メロディラインの美しさの中に、心が引き裂かれるような切なさも感じることが出来た。そしてRuizaが妖しげなアルペジオを奏で、ASAGIの「ここで太陽に焼かれよう「Vampire Missa」」というセリフから、D結成初期の代表曲「Vampire Missa」を繰り広げた。骨太なユニゾンサウンドと共にメンバーが飛び跳ねる姿から、ほとばしる熱気が伝わってくる。

ドイツ語で“黒き盾”を意味する「Schwarzschild」は、サウンド面でゴシックメタルなどの激しい要素を含み、歌とメロディが胸に刺さるDらしさ満載の楽曲。曲終わりの余韻を残し、王は玉座へと向かって行った。ピアノと弦楽器の寂しげな音色が鳴り、D史上初の組曲「狂王」が始まった。「第一番 ~灯火(とうか)の雄馬~」では、王・ドライツェンの苦悩が、染み渡るような繊細な歌唱と共に深く心の中に入り込み、一気に組曲という壮大な物語へ引き込まれていく。


玉座へ腰掛けたまま空を見つめ歌う姿に目を奪われていると、張り詰めた緊張感を裂くようなヘヴィサウンドと共にASAGIが立ち上がりマントを翻す。「第二番 ~死の影を運ぶ鳥~」「第三番 ~美醜なる不死の獣~」と立て続けに披露、鬼気迫る狂王の指先一つの動きからも目が離せない。Ruiza、HIDE-ZOU、Tsunehitoも前方へ飛び出し、HIROKIもツーバスを踏み締め気迫を伝える。

地を這う重厚なリフと、「D!ドライツェン!」という咆哮を交え届けられた「第四番 ~黒羊は忠誠の夢を見る~」は、狂王となったドライツェンの壮絶な様相を表し、突き刺さるような激しい歌唱と、縦横無尽に動き回る姿に息を飲むばかり。そして、目を閉じ、心臓を押さえた狂王の姿と共にピアノが鳴り響き、組曲の最終章でありこの公演の最終曲である「第五番 ~落陽に哭(な)く蝙蝠~」が始まった。

お城を背に銀テープが夜空を舞い、情景をイメージした音色を楽器隊が奏で、ASAGIがドライツェンの心情を歌い上げる。美しくも悲哀を感じさせるその姿には、物語の登場人物に入り込んで、という言葉では表しきれないものが宿っていた。


本公演の全13曲は濃厚で、これぞDと言えるステージだった。余談だが13という数字はドイツ語で“ドライツェン”といい、ここからもDの拘りぶりが伺える。本公演は、12月29日21時までアーカイブ視聴が可能となっている。

本公演の視聴チケットは10パターンあり、公演音源や映像をダウンロードできるチケットや、直筆サイン入り公演写真集付き、直筆サイン入り集合写真付き、公演映像を製品版DVDとして手に入れることが出来るチケットなど、様々なパターンを選ぶことが出来る。

銀テープは、公演本番で使用された特効の銀テープにメンバーが直筆サインを入れたもの。また、銀テープ・公演写真集をPDFで受け取ることが出来るパターンもある。アーカイブ視聴期間にチケットを購入すると、アフタートーク生配信も視聴可能だ。

セットリスト

-SE-
01. 月の杯
02. Der König der Dunkelheit
03. 黒薔薇の騎士
04. 繭月の棺
05. Blood Moon
06. Rosenstrauss
07. Vampire Missa
08. Schwarzschild
09. 組曲「狂王」
第一番 ~灯火(とうか)の雄馬~
第二番 ~死の影を運ぶ鳥~
第三番 ~美醜なる不死の獣~
第四番 ~黒羊は忠誠の夢を見る~
第五番 ~落陽に哭(な)く蝙蝠~

<D ロックハート城 無観客公演「Vampire Chronicle 2020」>配信概要

チケット詳細はこちら
ZAIKO
https://godchildrecords.zaiko.io/_item/333146

全13曲

視聴料金
【1.通常視聴チケット】 ¥2,500
【2.通常視聴+製品版DVD付きチケット】 ¥10,550(チケット代:¥10,000+送料:¥550)
【3.通常視聴+製品版DVD+直筆サイン入り無観客公演写真集付きチケット】 ¥13,550(チケット代:¥13,000+送料:¥550)
【4.公演音源&映像全曲ダウンロード付き視聴チケット】 ¥7,000
【5.公演音源&映像全曲ダウンロード+印刷サイン入り無観客公演写真集(PDF)付き視聴チケット】 ¥10,000
【6.公演音源&映像全曲ダウンロード+直筆サイン入り無観客公演写真集付き視聴チケット】 ¥10,550(チケット代:¥10,000+送料:¥550)
【7.公演音源&映像全曲ダウンロード+印刷サイン入り無観客公演写真集(PDF)+印刷サイン入り銀テープ(PDF)+アフタートーク生配信付き視聴チケット】 ¥13,000
【8.公演音源&映像全曲ダウンロード+直筆サイン入り無観客公演写真集+直筆サイン入り銀テープ+アフタートーク生配信付き視聴チケット】 ¥13,550 (チケット代:¥13,000+送料:¥550)
【9.公演音源&映像全曲ダウンロード+直筆サイン入り無観客公演写真集+直筆サイン入り銀テープ+アフタートーク生配信+製品版DVD付き視聴チケット】 ¥15,550 (チケット代:¥15,000+送料:¥550)
【10.公演音源&映像全曲ダウンロード+直筆サイン入り無観客公演写真集+印刷サイン入り無観客公演写真集(PDF)+直筆サイン入り銀テープ+印刷サイン入り銀テープ(PDF)+アフタートーク生配信+製品版DVD+直筆サイン入り集合生写真(2L版)付き視聴チケット】 ¥17,550 (チケット代:¥17,000+送料:¥550)

※別途各チケット発行手数料がかかります。
※全ての直筆サイン入り特典は全メンバーのサインが入ります。

・アフタートーク生配信付き視聴チケット
視聴チケット販売期間
11月17日(火)19:00~12月29日(火)21:00

◆D オフィシャルサイト
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