【インタビュー】predia「いちばんカッコよくて勢いのあるままprediaを残したい」

■絆が強いグループなので
■ホントに出会えて良かった

──そして今回は様々な特典がついたスペシャルパッケージ「完全数量限定生産 BOX“predia Forever”Special Edition」も同時リリースされるんですよね。

沢口：はい。今まででいちばん豪華なBOXセットですね。LIVE フォトブックには、いろいろな写真がガッツリ入っていますし。

まえだ：デビュー当時の「壊れた愛の果てに」の写真から見られます。

沢口：歴代のポスターをリサイズしたフォトカードとかね。

まえだ：見ながら「ああ、こういう時あったな」って思っていました。たぶん、ファンの人もそういう気持ちで見返してくれるんだろうなと思ったら、ジーンときちゃいました。

沢口：BOX自体は今までもリリースしていたんですが、今回は比べ物にならないぐらいの豪華本みたいな。

まえだ：硬い感じだよね。コンコンコンッて叩けそうな（笑）。

沢口：部屋に立てて飾っても映えそうで。中身はもちろんですけど、外見の豪華さに「うわあ、嬉しい！」って。







──prediaは6月5日の立川ステージガーデンでのライブを最後に11年の歴史にピリオドを打ちますが、不動の大人アイドルとして活動した中、いろいろな出来事があったと思います。今、その日々をどう感じています？

沢口：青春だなと思いますね。20才過ぎてからもこんなに青春できるんだって。もし、自分が中2ぐらいの時にアイドルグループを組んでいたとしたら、学校とアイドルという2つの居場所があると思うんですけど、prediaの居場所は一つだけだったんです。そんな環境で10年以上やってきたからこそ、思い入れが半端ないんですよね。他の世界を知らな過ぎて、この先、どうなっていくんだろう？　って不安がありつつ、絆が強いグループなのでホントに出会えて良かったなと思いますね。

──アイドルグループを10年以上続けるってすごいことだと思います。ここまで続いてきた秘訣は何だったと思いますか？

まえだ：仲がいいからじゃないかな。

沢口：確かに大きな喧嘩もなかったかもしれないですね。

まえだ：喧嘩になる前に話し合って解決する。大人だしね。

沢口：思ったことがあったら、その瞬間に小出しにして言うみたいな。

まえだ：喋らなくても顔を見たらわかることもあるし。

沢口：表情で「これ以上言わない方がいいな」とか。

まえだ：そう、そう。

──何年ぐらいで、そういう境地に達したんでしょうか？

沢口：ちゃんころぴーは途中加入（2014年）なんですが、その頃からなんじゃないかと思います。

まえだ：へえ～。

沢口：前から仲は良かったんですけど、プライベートでは3～4人とかで分かれて行動していたり。でも、ちゃんころぴーが加入してからは「全員で動こうよ」みたいな。みんなをまとめるタイプなんですよ。
──ムードメーカーなんですね。

沢口：ムードメーカーかもしれないですね。

まえだ：みんなのことが大好きすぎて、一緒にずっといたいんです。

沢口：気がついたら誕生日に全員で集まるのが当たり前になっていて。

──じゃあ、コロナ禍はちょっと寂しいですね。

まえだ：めちゃくちゃ寂しかった。でも、連絡は取り合ってたよね。

沢口：そう。「暇だよ～」って連絡が来たり。

まえだ：一緒にオンラインゲームしながら何時間も電話繋ぎっぱなしだったり。会えないけど、繋がっていたので。

沢口：ちゃんころぴーがが入ったら、どんなグループでもそうなる。すごい力で、まとめてくれるから。

まえだ：けいたんは何でもできるんですよ。私はできないことが多いのでお世話になりっぱなしなんです。年下のメンバーとは思えない。

沢口：相談してくれるのはいいんですけど、基本的にいつも直前なんですよ。例えばラジオに出るとすると、ある程度、事前に大枠を決めておくんですが、スタジオまで歩く途中で「あの曲、こうでいいのかな」って聞いてきて「今、聞く？」って（笑）。天才タイプのひらめきの人なので、思いついた時に言ってくるのがクレームですね（笑）。

まえだ：けいたんがいる現場だとノープランで行っても助けてくれるので心強いです。けいたんがいないと生きていけないかもしれない（笑）。

沢口：これから困るじゃない？（笑）。

まえだ：どうしよう。コンビ組もう（笑）。

──（笑）。みんな大好きと言っていましたが、ほかのメンバーも個性派揃いなんですよね。

沢口：メインヴォーカルのあかねん（湊）はクールな印象があると思うんですけど、中身はすごく乙女なんですよ。

まえだ：いちばん女子力高いかもしれない。

沢口：そう、そう。寂しがり屋だし。

まえだ：真逆っぽく見えるんですけどね。お洋服にシミがついてたら、シミとりしてくれたり、裁縫もできるし。

沢口：めちゃくちゃ器用。最近はメンバーの髪型もアレンジしたり。

まえだ：メイク直してくれたりとか。

沢口：美容担当ですね。桜子は小柄で丸顔でかわいらしい感じなんですが、中身は男気があります。昭和の男気っていうか。





──（笑）昭和の男気って、例えば？

沢口：なんか、すごく熱いんですよね。ひとつ悩み事を相談したら、寝れば解決することもあるんですけど、3日後ぐらいに「あれからずっと考えてたんだけど、こうしたら解決するんじゃない？」って（笑）。日常の疑問をポロッと言ったら、すぐに検索してくれたりするよね。

まえだ：そうなんです。

沢口：悩み相談するなら桜子。

まえだ：人のため、メンバーのために考えてくれる優しさがある。メンバープロデュースも上手で「もっとこうしたら？」とか「それはあのメンバーに任せた方がいい」って。判断力がありますね。

沢口：るみな（村上瑠美奈）は完璧ですね。

まえだ：prediaの曲を何曲か振り付けしてくれるぐらいダンスも上手だし、見せ方のプロフェッショナル。

沢口：そう。演出や照明だったり、裏方的なプロデュースもしてくれる。「次の曲の照明は水の中の雰囲気にしてください」とか細かいイメージを言葉で具体的に伝えてくれます。プライベートでいろいろライブを見に行っているんですけど、そこで得たものをprediaのライブにどう落とし込めるか考えてくれてたりとか。prediaの頭脳って感じで頼りにしてます。

まえだ：確かに。

沢口：まいまい（水野）は隙だらけですね（笑）。人間らしい。悩んで落ち込んでいる時もわかりやすいんです。

まえだ：そうだね。私は後から加入したので、当時、30曲ぐらい、いっきに覚えないとならなかったんです。まいまいは「大変だと思うから私が教えてあげる」って休みの日にわざわざ教えてくれたり、感謝しかないです。

沢口：確かに面倒見が良いもんね。

まえだ：ね。ホントに優しい。

沢口：体調が悪いって言ったら、ピンポンも鳴らさずに部屋のドアのところにポカリかけておいてくれるタイプです（笑）。

──それもまた昭和の美学なような（笑）。

沢口：桜子とまいまいは昭和のいい夫婦みたいな感じかも（笑）。

まえだ：ちょっとタイプは違うけどね。

──みなさんの絆が伝わってきて、解散が信じられなくなりますが、最後のステージに賭ける想いは？

沢口：正直、まだ実感がなくてラストシングルっていうことすらピンときていないんですよね。

まえだ：実感ないよね。

沢口：ただ、私たち、自分たちで話し合って解散を決めたんです。決めてから改めてprediaの大切さを感じて、さらに絆も深まったんです。このまま6月まで駆け抜けて最後は「何でこんなにカッコいいグループが解散しちゃうの？」って見た人が思ってくれるぐらいいいステージにしたいですね。「何で辞めちゃうの？」って思うぐらいのライブを目標にね。

まえだ：うん。6人ともprediaのことがめちゃくちゃ大好きなんです。だからこそ、いちばんカッコよくて勢いのあるprediaのままで残したいという想いが強い。6月5日は今まででいちばんカッコいいprediaで幕を下ろしたい。それまでのライブやイベントでもみなさんに「ありがとう」という気持ちをいろんなところで伝えたいので一つ一つを大切にして、ファンのみなさんと一緒にいい思い出を作っていきたいですね。

──いろいろな声を受け取っているんでしょうね。

沢口：ファンの人たちはみんな、あったかいですね。「11年もよく頑張ったよ」みたいに言ってくれる人も多いし、暗くならないようにしてくれています。ファンには感謝しかないですね。

取材・文：山本弘子


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