【ライブレポート】Organic Call、5年間の軌跡と決意「一歩ずつ歩き続けるバンドでいたい」

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Organic Callが2月27日、<Organic Call ????th Anniversary 2MAN Event 「日常を抜けてシネマの中へ」>を東京・渋谷WWWで開催した。

◆ライブ写真

このイベントは、自主企画最大規模となるツーマンイベントで、2022年2月でバンドの初ライブから5周年を迎えたことを記念した公演だ。ツーマンイベントのゲストには、ねぐせ。が迎えられた。コロナ禍という厳しい状況のなかでも、チケットはソールドアウト。会場には、本イベント開催が発表されてから約3ヶ月間、当日を待ちわびていたたくさんの人が訪れた。

そんなイベントの1音目を鳴らしたのは、ゲストのねぐせ。だ。まずは「Organic Call先輩!呼んでくれてありがとうございます!」と感謝を伝え、「東京は!渋谷!ダブダブ(渋谷WWW)まで!」と熱量たっぷりのライブをスタート。それに呼応するように、1曲目からフロアの熱が上がる。

途中、「これからも自分たちの信じてきた音楽をやっていきます」と語ったように、自分たちの音楽、ねぐせ。の音楽で、2バンドどちらのファンであろうと関係なくフロア全体を巻き込んでみせる。「めっちゃかっこいい先輩のツーマンイベントに僕らを選んでもらったということで、自信を持って全力でやります」という言葉に嘘はなく、50分のロングステージを最後までやりきった。


そして、十分に温められたステージに満を持して現れたのは、主役のOrganic Call。この日は、サポートベースにイシヅカを、療養中のきっつー(Dr)の代打として高橋リョウ(YUMEGIWA GIRL FRIEND)をサポートドラムに迎えた。1人ずつステージに上がると、ドラムを中心に全員で拳を合わせ、4人の呼吸を1つに。

平田(Vo,G)にスポットライトがあたり、1曲目の「さよならユートピア」が始まる。「2022年!2月27日!渋谷WWW!東京都!ロックバンドOrganic Call始めます!始まりの曲を!」という言葉の通り、さよならユートピアはバンド結成初期から彼らを支え続ける楽曲だ。バンド5周年の軌跡を描く物語にふさわしいオープニングに、会場のボルテージは一気に高まる。


興奮冷めやらぬまま、「ここはライブハウスだ!」と2曲目の「茜色、空に灯す」をスタート。フロアの隅から隅まで上がった拳が、茜色の熱情的な照明で照らされる。そこには“茜色の空に灯した日々は 誰かの希望になって”という歌詞のように、Organic Callが希望となり、何度も何度も救われてきたであろうファンの姿があった。

続いて3曲目は「Hello My Friend」。透き通るようなコーラスワーク、さわやかだが淡くエモーショナルなサウンドと歌声に、思わず会場中が聴き惚れる。結成から5年間、酸いも甘いも経験しつつ一歩ずつ着実にステップアップしてきた過去を振り返るように、大切に歌いあげた。


ここでいったん演奏が止み、少し間を空けて流れ始めたSEとゆっくりとフェードインするシンバルロールが重なりながら、「眠れない夜には」がスタート。聴き手に優しく寄り添ってくれるような、それでいて強い、伸びのある演奏に魅せられたまま曲が終わり、MCが始まる。

まずは集まったファンへ感謝を述べると、「今日は持ち時間が長いので、特別な編成でやろうと思います」と、ステージ上へ河野唯(明くる夜の羊)がゲストコーラスとして呼び込まれた。河野は、過去にOrganic Callの音源でもコーラスとして参加していたが、この日はコーラスに加えアコースティックギターも担当。

5人編成となったバンドは、新たなグルーヴを生み出しながら、「彗星のよう」と「春は巡る」を立て続けにプレイ。平田と河野の、ブレのない力強い歌声が交錯し、絡み合いながらライブハウスに響き渡る。オーディエンスは、1つの音も聴き逃さないように耳を澄ませながら、体を横に揺らした。


春は巡るの演奏が止まると同時にドラムのビートが刻まれる中、ステージから河野が見送られる。「この目で見たものしか信じない、この耳で聞いたものしか信じない、踊らされない。あなたは何を信じる?」という平田の問いかけを合図に、7曲目の「夢想家のワルツ」へと続く。前半とうってかわり、緩急のあるセットリストでオーディエンスをクールダウンさせ、2度目のMCへ。

重ねて感謝を伝えた平田は、「自分たちが5年という歴史を刻んできたことに対して、しっかりと歩いてきたなと思う。俺らはすごく地道なバンドで、1歩ずつ1歩ずつ、確かにこの足で歩んできたという感覚がある」と振りかえる。「一歩ずつ歩き続けるバンドでいたいから、そんなバンドで生きていたいから」と、5月4日に2nd EP「セピアに褪せる」 の発売と、それに伴う5月からの全国12会場を巡る<Evergreen Tour 2022>ツアー開催、ツアー初日5月14日がキャリア初となる渋谷CLUB QUATTROであることを発表。一歩ずつ着実に、たくましく歩き続けるバンドの姿を現在進行形で目撃しているファンたちには、きっと込み上げるものがあっただろう。


平田が放つ言葉が熱を帯びていくなか、「俺たちはこのライブハウスで歌をあんたに歌う!1人1人に届けに来た!」と、「朝焼けに染まった街へ」のサビをゆっくりと歌いあげながら曲へと入っていく。カワカミ(G)の抒情的なギターリフが、心の内側に染みわたっていくのを感じた。「私じゃない!俺じゃないなんて思うなよ!あんただよ!」と叫ぶ平田の姿が、Organic Calの音楽を信じてついてきた人全てを肯定する。そんなことを考えていると、あっという間に9曲目の「海が見える街」へ。ライブハウスに広がっていく音は、慈愛に満ち溢れていた。

そして、最後の曲である「愛おしき日々たちへ」が始まる。この日1番の爆音が鳴り響き、渋谷WWWの高い高い天井めがけ、オーディエンスの拳が上がった。これまでの5年間の日々を思い浮かべながら歌う平田の姿に、思わず息をのむ。5年の歳月を思っていたのは、メンバーだけでなくその場にいた人たちもまた同じだろう。そこには、それぞれが過ごしてきた5年間があった。「またライブハウスで会おうぜ!」と言い放ち、アンコールはなし。


この日Organic Callが描いた物語は、5月14日の渋谷CLUB QUATTROへと続く。この日のライブを通して、バンドとファンの強い信頼関係を感じた。Organic Callは、ライブハウスにいる1人1人と真摯に向き合い、音を届け、隣を1歩ずつで歩いてくれる。彼らは背中を見せながら一緒に歩いている訳では無い。時には腕を掴んだり、時には後ろから背中を押したり。そして観客は、Organic Callが誰1人として置いていかないことを知っているから、安心して身を委ねられる。その関係はきっと、Organic Callがどんなに大きくなろうと変わらないと確信する、そんな夜になった。

セットリスト

01. さよならユートピア
02. 茜色、空に灯す
03. Hello My Friend
04. 眠れない夜には
05. 彗星のよう
06. 春は巡る
07. 夢想家のワルツ
08. 朝焼けに染まった街へ
09. 海が見える街
10. 愛おしき日々たちへ

2nd EP「セピアに褪せる」

2022年5月4日(水)発売
[品番] OGCA-0005 
¥1,500+税
予約:https://OrganicCall.lnk.to/SepiaNiAseru

収録内容
[CD]
1.ブルーアワー
2.Hello My Friend
3.未来は君の手の中
4.なにもいらない
5.Good-bye

▼購入特典
・TOWER RECORDS 
早期予約特典:直筆サイン入りメガジャケ(サブスクver)
(対象期間:~4/20 23:59)
通常特典:ジャケ缶バッジ

・HMV特典
ジャケットステッカー

・Amazon / 楽天ブック 特典
バンドオリジナルピック

<Evergreen Tour 2022>

2022年5月14日(土) 渋谷CLUB QUATTRO
OPEN/START 17:00 / 17:45
Adv/Door ¥3,500/¥4000

2022年6月10日(金) 横浜F.A.D
2022年6月12日(日) 静岡UMBER
2022年6月19日(日) 志津Sound Stream sakura
2022年6月25日(土) 広島 ALMIGHTY
2022年6月26日(日) 福岡Queblick
2022年7月8日(金) 水戸LIGHT HOUSE
2022年7月9日(土) 仙台FLYINGSON
2022年7月13日(水) 札幌mole
2022年7月30日(土) 大阪BRONZE
2022年7月31日(日) 名古屋R.A.D
2022年8月14日(日) 東京???

▼オフィシャル先行(先着)
【受付期間】2/27(日) 22:00 ~ 3/13(日) 23:59
【受付URL】https://eplus.jp/organiccall2022-hp1/

◆Organic Call オフィシャルサイト
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