【速レポ】<JOIN ALIVE 2022>打首獄門同好会、やっぱりこういうロックが人生に必要だ

ポスト

轟音のSEと共に「それでは始めましょう!」という絶叫がROSE STAGEを囲む山々にこだますると、junko(B)は手を、河本あす香(Dr)はバンドロゴの入ったタオルを、そして大澤敦史(G,Vo)はギターを高々とかかげ、1曲目「新型コロナウイルスが憎い」の大合唱。

◆打首獄門同好会 ライブ写真

いや、もちろん観客は声を出してもいないし、当然ながら歌ってもいないのだが、心の声が聴こえてくるかのような会場の一体感。“すこぶる憎い”と歌いつつも、3年ぶりに<JOIN ALIVE>が開催できたこと、そして打首獄門同好会として<JOIN ALIVE>の初出演がようやく叶った(昨年はラインナップされていたのだが、中止となってしまった)ことに対する歓喜の歌のようにも聴こえてくる、そんな不思議な“心の大合唱”で彼らのステージが幕を開けた。


そしてこの曲で、junkoが“私もこの前かかったし”と自虐ネタを早速取り入れながら歌うと、続く「筋肉マイフレンド」では、曲中で既に恒例になりつつあるスクワットを披露。メンバーと一緒に、観客はもちろん、ステージ袖のスタッフまでスクワットを始め、ROSE STAGEは青空スクワット大会の様相へと化していく。そこから「きのこたけのこ戦争」に突入すると、ヘドバンする者、ジャンプする者、拳を突き上げる者と、打首獄門同好会が叩き出すロックな衝動に、観客は思い思いのスタイルでフェス空間を満喫していた。

するとMCで「北海道の夏は短いって知ってるんですよ。でもどうですか。9月になって、岩見沢に来てみました。ちょっと暑くないですか? なんか“夏フェス”しちゃってませんか、<JOIN ALIVE>! そうなると我々、半ばあきらめていた曲ができるんです!」と大澤が語り、会場に着いてから演奏することを決めたという「なつのうた」を披露。ボサノヴァに突然ラウドなメタルビートが切り込んでくるという清涼感と極熱のサンドイッチ展開で、まさしく最後の夏の思い出をプレゼントしてくれた。


さらには最新曲の「死亡フラグを立てないで」と「地味な生活」も披露。「地味な生活」では北海道にちなんで“onちゃんに会いたい”と歌詞を変えて歌うと、ステージにスペシャルゲストのonちゃん(北海道テレビ放送マスコットキャラクター)が登場し、北の大地で開催される<JOIN ALIVE>ならではのコラボレーションを実現させた。



それにしても、1曲1曲細かくレポートする必要性を感じないくらい(褒めてます)、打首獄門同好会のステージは心底楽しい。聴く者の心を躍動させるハードなビート、思わず口ずさんでしまいたくなるメロディアスな旋律、そして3人の驚くほどのきれいな歌声。でもそこで歌われている歌詞は、おそらく意味がない(もちろん褒めてます)。

いや、もしかしたら、裏の裏をかいて、ものすごく深い意味を秘めさせているんじゃないかと勘ぐってしまうほど、ひたすら魚料理(「島国DNA」)や丼物(「日本の米は世界一」)の名前を連呼するだけという、彼らでしか成立させられないロックナンバーに、思わず誰もが「マグロの刺身!」「トンカツ定食!」と叫びたくなってしまったに違いない。やっぱり、こういう音楽、ロック、フェスこそが人生にとって必要なのだと、変なところで感慨深くなってしまった圧巻のステージだった。



そしてラストには、再びonちゃんがステージに登場し、なんと『水曜どうでしょう』のテーマ曲として知られる「1/6の夢旅人2002」を打首獄門同好会バージョンで披露。圧倒的な貫禄とユーモア溢れる演奏、そして心憎い演出に、“ありがとう”という観客の気持ちが込められたひときわ大きな拍手が送られ続けていた。

取材・文◎布施雄一郎
撮影◎岸田哲平

<JOIN ALIVE 2022>

日程:2022年9月3日(土)、4日(日)
時間:開場 9:00 / 開演 11:00 / 終演 20:30予定 ※雨天決行
会場:北海道・いわみざわ公園〈野外音楽堂キタオン&北海道グリーンランド遊園地〉(北海道岩見沢市志文町794番地)

この記事をポスト

この記事の関連情報