【速レポ】<JOIN ALIVE 2022>ザ・リーサルウェポンズ、北の国から80年代へ…最高のタイムトリップ

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懐かしの『ストリートファイターⅡ』の映像とともに登場したのは、日本人のアイキッド(G)とアメリカ人のサイボーグジョー(Vo)によるロックユニット、ザ・リーサルウェポンズ。

◆ザ・リーサルウェポンズ ライブ写真

80年代からタイムスリップしてきたようなスタイルでステージに現れると、盛大に“アニキ”コールをしながら「80年代アクションスター」に突入。躁的なシンセやビートのこれぞ80年代サウンドにのせて、スタローンやシュワルツェネッガー、セガールやヴァンダム等々、おなじみのアクションスターの名を連呼するというウルトラシンプルな曲だが、これが抜群に中毒性があって、会場内もいつの間にかコブシを振り上げる観客で熱気ムンムンな状態だ。


アイコニックなふたりの佇まいとスクリーンに歌詞や“ヘイ”の合いの手が映し出され、視覚的にもキャッチーさ抜群。続いての「ポンズのテーマ」が終わる頃には、会場一体となってザ・リーサルウェポンズのポーズができるくらいの盛り上がりとなっている。

「<JOIN ALIVE 2022>、元気ですか! イエーイ!!」とテンション高く挨拶したサイボーグジョー。アイキッドは「我々、リーサルウェポンズと言って東京都中野区で80年代ごっこをしてるバンドマンです」といい、「すごいね、満杯だね」と驚いたように会場を眺める。「満杯は……フルハウスってことだね、フルハーウス!」と叫ぶサイボーグジョー。


日本語はわかりませんと言いながら陽気に饒舌に語るサイボーグジョーと、イカツイ見た目に反して物腰柔らかなアイキッドという凸凹なバディ感で、満員の観客を自分たちの世界観で染め上げながら「東海道中膝栗毛」、そして“ヘイ”の掛け声を“ペイ”に変え懐具合の寂しさをポップなダンスチューンで吹き飛ばす「シェイキン月給日」で会場は楽しいダンス空区間に。かと思うと、『ストリートファイターⅡ』オマージュの「昇竜拳が出ない」を、スタジアムを沸かせるロックスターのごとくコブシをふるって熱唱する。

MCでは北海道にきて何をしたかという話になり、サイボーグジョーは「私は札幌をうろうろして、ススキノに行ってニッカの看板の前でドーナツを持って面白い写真を撮ろうとかなと思ったら、何かが急にぱしゃーんって来て。なんだ?って思って見たら、カラスにやられた。カラスが、ドーナツパクってファラウェーーイ! 先生(アイキッド)、ススキノはほんまにデンジャーゾーンやで」と、オチたところで「デンジャーゾーン」になだれ込む。


大ヒット映画『トップガン マーヴェリック』の応援ソングとして(非公式ながら)話題となって、トム・クルーズ来日時のレッドカーペットにも招待されるという、80年代好きが高じて最高のドリームも叶えてしまっているから、すごい。

「北海道に来るのは2回目くらいで、遠いところでもお客さんがこんなにいっぱいいてくれて。このバンドを作ってよかったなと思ってます」とアイキッドは嬉しそうに語り、後半戦もさらにシンセとキャッチーさを盛り盛りに増量しながら観客の興奮を右肩上がりに。ラストの「きみはマザーファッカー」では、シンガロングはできずとも、みんなでFワードをYMCAのように体で表現するという荒技で会場を一体化。


80’Sカルチャーをたっぷり浴びて、帰り際はいいライブだったと興奮しきりの観客がいるのはもちろん、ノスタルジックな思いが込み上げたのか『ストⅡ』の昔話で盛り上がっているグループがいたりと、とにもかくにも記憶に残るライブを展開した、ザ・リーサルウェポンズだった。

取材・文◎吉羽さおり
撮影◎柴田恵理

<JOIN ALIVE 2022>

日程:2022年9月3日(土)、4日(日)
時間:開場 9:00 / 開演 11:00 / 終演 20:30予定 ※雨天決行
会場:北海道・いわみざわ公園〈野外音楽堂キタオン&北海道グリーンランド遊園地〉(北海道岩見沢市志文町794番地)

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