Aile The Shota、eillと春野を迎えて<Place of Mellow>開催

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Aile The Shotaが11月4日、東京・Spotify O-EASTでライブイベント<Place of Mellow organized by Aile The Shota>を開催した。同公演のオフィシャルレポートをお届けする。

◆<Place of Mellow>画像

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11月4日、東京・Spotify O-EASTにて、Aile The Shotaにとって初めてのオーガナイズイベントが開催された。タイトルは<Place of Mellow organized by Aile The Shota>。Aile The Shota、春野、eillのアクトによって、タイトル通りメロウな音と歌に酔いしれる特別な音楽体験を届ける場となった。

最初に登場したのは、春野。Aile The Shotaとは2nd EP『IMA』に収録されている「常懐 feat. 春野」にて共演している。最新曲「U.F.O」含む7曲を披露し、MCでは「“AURORA TOKIO”を初めて聴いたとき、オーディション(『THE FIRST』)のことも知らないしShotaくんのことも知らなかったんだけど、曲がすごくいいと思って。音楽で惹かれたんですよ。それでShotaくんのTwitterを見にいったらフォローしてくれててさ」と、Aile The Shotaの音楽へのリスペクトと出会いについて語った。多彩なビートが心地いいトラックの上に、浮遊感のある歌とピアノを乗せて、まるで会場全体の空気が澄んでいくような時間を作り上げた。



続いては、eillがバンドセットで登場。彼女は以前からSKY-HIと共演しBE:FIRSTにも楽曲提供を行っており、Aile The Shotaとは同い年でジャンルや歌唱法も近く、本人いわく「音楽友達としていつも励みになってる存在」。ライブのMCでは「Shotaくんってギャルだなと思うんですよ」と話すと、会場からは笑いと拍手が湧く。「Shotaくん、いつもネイルきれいなんですよ。私より美意識高い! Shotaくんやメイクさんとかとご飯食べるとき、“ギャル会”と呼んでます」と語って「ただのギャル」を歌ったシーンはこの日のハイライトのひとつ。音楽の中で遊ぶように様々な歌唱法を細かく操りながらステージ上で自由に動き回るeillは、音楽を通じてオーディエンスとも、一緒に喜んだり嫌なことを笑い飛ばしたりする友達のように繋がっていった。



そして、この日のオーガナイザーであるAile The Shotaのライブへ。深淵に沈んでいくようなSEでステージを塗り替えながら、センターに立ったシルエットだけで会場全体の期待を高めていく。最新曲「DEEP」のイントロが鳴ると、フロアから大きな拍手が湧き上がる。Creative Collective F A T I M Aによるミュージックビデオでも用いられたCGグラフィックをバックのLEDスクリーンに投影し、軽やかなステップを踏みながら歌う様で一気に惹き込む。この日バックDJを務めたのは、「DEEP」のプロデュースを務めたA.G.O。踊らされないわけがない。「踊る準備はできてますか? バイブス飛ばしてください。Are you ready?」という言葉から「so so good」でさらに盛り上げて、「Like This」では「好きなように身体揺らしていきましょう」と声をかける。この2曲含め、Aile The Shotaは日記を書くように日常を音楽に刻み込むことを信念としているが、ライブでは日常を歌いながらも異世界へと連れていくアート性の高いステージを作り上げることができる。

中盤は、大好きな人と音楽をつくることを大切にしているAile The Shotaの仲間への愛に満ちたパートに。まずは「あっという間に終わっちゃうありふれたものを噛み締めていきましょう」と言葉を贈ってから、歌詞にある通り「茜色に焼けた」空をバックに背負って「常懐 feat. 春野」を披露。2番に入るところで「この瞬間を待ってました」と春野を呼び込み、2人のコラボレーションを初めてライブで届けた。次に『THE FIRST』からの仲間であるchameleonとの楽曲「Mermaid (feat. Js Morgan & Aile The Shota)」を歌唱。そして「仲間が大切で、仲間と作った曲が大切で、今日はひとりだけど歌わせてもらいます」と伝えて、『THE FIRST』内でBE:FIRSTのSOTAとMANATOと組んだユニット、Show Minor Savageが<BMSG FES’22>にて初披露しファンをざわつかせた新曲「Thinkin' bout you」を歌い上げる。「Shout out to my bro, SOTA and MANATO。愛してるぜ」と締めると、フロアから愛の溢れた拍手が返ってくる。「今日この場所で、何があってもこの歌だけは歌わせてください」と少しはみかみながら言って歌ったのは、音楽仲間への愛と感謝が溢れるこのパートを締めくくるに最もふさわしい、SKY-HIとの楽曲「me time -remix- feat. Aile The Shota」。ロウソクに火が灯された映像が流れる中、甘い歌と優しい肯定感に包まれて身も心も軽くなる癒しのひととき。最後に言い放った一言は、「愛してます、SKY-HI!」だ。



続けて、「もう少し伝えたいことがあって、“me time -remix-”の続編みたいな新曲を書いてきました」と話をして、「gomenne」を初公開。「毎日大変なことがたくさんあると思うんですけど、あまり自分を責めすぎないでください。君は何も悪くないです」という言葉から歌い始めた新曲は、トラップのビートとブラスの音に乗せてサビで「Love yourself」と繰り返す一曲。Aile The Shotaは音に身体を動かされる快感を知っていて、それを巧みに操ることのできるアーティストでありながら、しっかりとオーディエンスの心を両手ですくってあげるような包容力を持つメッセンジャーであることを、この日のステージで証明した。

そして、「“特別”を特別に歌いたいなと思った」とeillを呼び込み、2人の極上のハーモニーを響かせる。最後は、80’sテイストにAile The Shotaの歌を溶け込ませて宇宙的なサウンドスケープを描く「IMA」から、マイクスタンドでオーディエンス一人ひとりに目を向けながらデビュー曲「AURORA TOKIO」を歌って締めくくった。サビで会場全体が腕を挙げて音に身を委ねた景色は、まるでオーロラのように美しく輝いて揺れていた。「ありがとうの上をいく言葉があればいいのにな」と、この日の大きな感謝と幸せをどうにか表現しようとするAile The Shota。「見つからなさそうなので、これからも歌で届けていこうと思います」と言ったように彼は、人と人のあいだに生まれる言葉にしきれない尊い感情を大切にする人物で、言葉で表せないからこそ音楽を通して体現することに向き合い続けるアーティストだ。

リスナーとしてアンダーグラウンドミュージックから大衆歌までをこよなく愛し、アーティストとしてクラブのステージから富士急ハイランドにまで立ち、そのどれをも自分の世界に塗り替えることができる、Aile The Shota。あらゆる状況や場所にいるリスナーやアーティストを、音楽と人間性でつなぐポテンシャルを持つ唯一無二の存在であることを明確に示し、初のオーガナイズイベント<Place of Mellow>は先への期待が膨らむ形で幕を閉じた。



文◎矢島由佳子
撮影◎ハタサトシ

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■<Place of Mellow organized by Aile The Shota>2022年11月4日(金)東京・Spotify O-EAST セットリスト
■春野
01. Kidding Me
02. Love Affair
03. D(evil)
04. Limbo
05. KID
06. U.F.O
07. Angels

■eill
01. SPOTLIGHT
02. ここで息をして
03. ただのギャル
04. 20
05. 23
06. 踊らせないで

■Aile The Shota
01. DEEP
02. so so good
03. Like This
04. 常懐 feat. 春野
05. Mermaid
06. Thinkin' bout you
07. me time -remix-
08. gomenne ※新曲
09. 特別 feat.eill
10. IMA
11. AURORA TOKIO

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