【ライブレポート】阿部真央、「新しい曲をもっとみんなに届けられるように」

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阿部真央がワンマンライブ<阿部真央 Live Tour "Never Never Fear">ファイナルとなった東京公演のオフィシャルレポートが到着した。

◆ライブ写真

ニューアルバム『Not Unusual』リリースを記念した<阿部真央 Live Tour "Never Never Fear">は、4月1日に大阪・なんばHatch、4月2日に東京・EX THEATER ROPPONGIで行われた。今回のライブで彼女は、さらに幅を広げた音楽性、そして、力強く、奥深いボーカルを響かせた。


冒頭3曲はニューアルバム『Not Unusual』の楽曲。キーボードの弾き語りで披露されたバラード「My hair you liked」からはじまり、観客のハンドクラップと前向きな歌詞が共鳴した「Just be alive」、そして、ポップな解放感に溢れた「Be My Love」へ。ここでアコギを持ち、“君が好きだ”というフレーズでシンガロングが巻き起こった「世界はまだ君を知らない」、「来てくれてありがとう!やっと声が出せるね!」という言葉に導かれた「ふりぃ」を披露。ライブは早くも最初のピークに達した。


「昨日と今日、2日間のライブだからこそ、全力で楽しめるように準備してきました。最後までよろしくお願いします」という挨拶の後は、リアルな感情と深いメッセージ性を感じさせる楽曲が続いた。アカペラで歌い始めた「forロンリー」では、気持ちがすれ違う恋人たちの姿を表現。「じゃあ、何故」では思わせぶりな女の子に振り回される“僕”の揺れ動く感情を歌い、「それぞれ歩き出そう」では母親との切なくも前向きな関係を描き出す。ハンドマイクでステージを移動、笑顔で観客に手を振る姿も印象的だった。

「ニューアルバム『Not Unusual』は、家族というテーマがあって。次の曲も、ちょっと前に書いた家族の歌です」というMCの後は、子どもが生まれたときの感情を綴った「背中」をアコギの弾き語りで披露。そして、幼い頃に別れてしまった父親との関係をテーマにした「とおせんぼ」を原曲と同じく“歌とエレキギター”のアレンジで歌い上げた。シンプルなコード進行と深遠なサウンドのなかでドラマティックなメロディを奏でる「Sailing」、彼女自身が鍵盤を弾き、海外のR&Bにも通じる音像を表現した「Don‘t you get tired?」も心に残った。この2曲はアルバム「Not Unusual」の音楽的な充実をはっきりと示していたと思う。


「楽しんでますか! 我々もみんなのおかげで楽しいです。じゃあ、もうちょっと体を揺らすような曲をやろうと思います」とネオソウル系グルーヴをたたえた「I Never Knew」へ。“人と深く関わることを恐れず、信頼と愛情を育てていこうよ”という思いが伝わるポップチューン「Never Fear」、“光が射すその方へ今”というラインが真っ直ぐに突き刺さる「READY GO」とアルバム『Not Unusual』の楽曲を放ち、会場の高揚感を引き上げた。


「久しぶりにやります!」という言葉に導かれた超ポジティブなアッパーチューン「まだ僕は生きてる」、阿部真央のアンセムのひとつである「Believe in yourself」を演奏した後、彼女はオーディエンスに向かって話しかけた。
「ここ数か月はアルバムを出したり、(メディアへの)露出があったり、このライブもそうだけど、しっかり活動できているなという実感があって。みんなにはいつもパワーをもらってます。本当にありがとう」

「人が純粋に走ってるときって、キラキラまぶしいじゃない?子供はいつもキラキラしていて、それを見ていると感動するし、胸が熱くなる。それを近くで見ることができるのも決して当たり前ではないなって。そういうことをかみしめながら生きていたいと思って、書いた曲です」


本編ラストはアルバムの表題曲『Not Unusual』。大切な人との日々は、決して当たり前ではない。だからこそ、すべての瞬間を大事にしたい。そんな思いがゆったり広がり、豊かな感動へと結びついた。

“あべまコール”に導かれ、阿部真央とバンドメンバーが再びステージに登場。代表曲「どうしますか、あなたなら」「モットー。」「I wanna see you」によって、心地よい一体感を生み出した。

ここで阿部真央は、「独立します!」と宣言。メジャーデビュー前から所属していたヤマハミュージックエンタテイメントホールディングスとのマネジメント契約を終え、独立することをオーディエンスの前で発表した。

「コロナ渦で思うこともたくさんあって、ヤマハのみなさんに送り出していただくことになりました」「新たな仲間、チームと一緒に、今までの曲もそうだし、新しい曲をもっとみんなに届けられるように作っていきますので、よろしくお願いします!」という言葉に対し、客席から大きな拍手が巻き起こった。


最後はライブだけで披露されてきた「母の唄」。デビューのきっかけにもなった楽曲を力強く歌い上げ、ライブはエンディングを迎えた。アルバム『Not Unusual』の楽曲を中心に、アーティストとしての新たな進化をダイレクトに示した阿部真央。独立というターニングポイントを迎えた彼女のさらなる飛躍を期待したい。

文◎森朋之
写真◎森好弘

セットリスト

1.My hair you liked
2.Just be alive
3.Be My Love
4.世界はまだ君を知らない
5.ふりぃ
6.for ロンリー
7.じゃあ、何故
8.それぞれ歩き出そう
9.背中
10.とおせんぼ
11.Sailing
12.Don’t you get tired?
13.immorality
14.春
15.I Never Knew
16.Never Fear
17.READY GO
18.まだ僕は生きてる
19.Believe in yourself
20.Not Unusual
En1.どうしますか、あなたなら
En2.モットー。
En3.I wanna see you
En4.母の唄

ライブ出演情報

<NAGOYA SOUND PRESS SHOW 2023>
2023年4月29日(土) 名古屋市公会堂
出演:阿部真央/岡崎体育/Omoinotake/TOMOO/マハラージャン
https://www.sundayfolk.com/go/nsps2023

<アルペンアウトドアーズ プレゼンツ『HAKUBAヤッホー!FESTIVAL 2023』>
5月27日(土)・5月28日(日) 白馬岩岳マウンテンリゾート
※阿部真央の出演日は5月27日(土)です
出演:
5月27日(土) 阿部真央/クリス・ハート/田島貴男(Original Love)/半﨑美子/ヒグチアイ/mahina/吉澤嘉代子
5月28日(日) Anly/ISEKI(ex.キマグレン)/GAKU-MC/KEYTALK/ゴスペラーズ/スキマスイッチ
https://hakuba-yoo-hoo-festival.com/

<岡崎体育「okazakitaiiku purezentsu "TECHNIQUE" Vol.5」>
2023年7月22日(土)京都府 宇治市文化センター 大ホール
出演:岡崎体育/阿部真央
http://www.shimizuonsen.com

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