【短期連載インタビュー Vol.2】wyseが語る第二期「あの日、途切れたその先を届けたい」

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■“もう解散しない”と決めたことは
■僕らを繋ぐ大きな絆でした


──いろいろ試行錯誤しながらもwyseの第二期は、後に繋がっていく重要な期間だったのかもしれないですね。

TAKUMA:そうですね、それは音楽以外の部分もそうで。当時、協力してくれた事務所のスタッフの1人に本当に音楽が好きな、wyseの音楽が好きな人がいて。「この曲はすごい!」「この曲は良くない」とか奇譚のない意見を言って、親身に動いてくれた人がいたんです。要は人、心なんですよね。そんな想いでいてくれる人がいるから、その人とだから、その環境で動くことを選んでいたような感じだったんですが、徐々にその人とも、望んでも一緒に仕事をできない時間が多くなり出して…。そういった意味合いでも、今後のwyseをどうするべきか考え始めた期間ですね。

HIRO:事務所が他のアーティストの音楽制作で忙しくなっていた時期だったから、マネージメント委託という、その状況についても改めて考えたし。

TAKUMA:wyseの人生という視点で物事を捉えないといけない時期だったかもしれない。

HIRO:結成してからの6年間は用意してくれたレールをひたすら走っていただけだったので、第二期の6年間では自分たちでバンドを動かして、考える時間でしたね。もがき苦しんで“ああでもない、こうでもない”って。

TAKUMA:時代的にもそういう流れだったんだと思います。アーティストが自分でマネージメントもするというか、アーティスト活動をするために音楽以外のことも知らないといけない。第一期は音楽のことだけに没頭できたけど、音楽をするために何をしないといけないのかっていうことを考えたのが第二期。もちろん、いい思い出はたくさんあるんです。ただその後、このままだとファンに対して示すものがボヤけてくると思ったから事務所を独立するんです。


──再結成して6年後の2017年にwyseは事務所から独立します。ここでもまた“6”という数字が区切りとなる。

TAKUMA:そうなんですよね。決めた後、メンバーでメシ食って「ここから、また頑張ろうな」って言ったのは覚えてますけどね。内心、不安でしかなかった。

MORI:復活後の6年間はwyseをリアルタイムのバンドとして捉えて、途切れた歴史を繋げていく作業だったと思います。“もう解散しない”と決めたことは僕らを繋ぐ大きな絆でした。

TAKUMA:独立を決めたことで踏ん切りがついたところもありますよね。「ここからも一緒やで」って、メンバー間に本当の意味での絆が生まれたんじゃないかと思います。

取材・文◎山本弘子

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