【連載】Hiroのもいもいフィンランドvol.126「フィンランドのスタンディングのライブで最前をゲットするには?」

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スタンディングのライブを最前で観れたら嬉しいですよね。特にフィンランドで観る場合、159㎝の私はこちらでは背が低い。2列目ならまだ前の人の隙間から観ることもできるものの、後ろになってしまうとステージの高さにもよりますが、周りの人が背が高くてどうしても観づらくなってしまいます。中には見上げるほど背が高い人がいたりで、前に来られると何も観えないという悲劇が…ということで最前を狙え!


マイケル・モンロー ヘルシンキAllas Sea Pool公演最前より

フィンランドの場合ロック・メタル系のライブの場合アリーナでもフロアはスタンディングということが多いです。大物バンドの場合はステージ前がゴールデンゾーンとかファンゾーンとかちょっと値段の高いチケットの場合もあります。またはVIPチケットの特典にアーリーエントリーが付いていれば、特典の付いてない普通のチケット購入者より早く会場に入れます。そういうチケットが設置されている場合はそれを購入する必要がありますが、フィンランドのスタンディングチケットには整理番号がないので場所は早く中に入ったもの勝ち!なので早くから並べばわりと最前がゲットできます。

どのくらい早くから並べばいいか?それはバンドによります。昨年夏のクィーン+アダム・ランバートのフィンランド公演はアリーナ公演でフロアはスタンディングで値段の高いエリアはなく一律料金。普通のスタンディングチケットで朝の10時ごろから並んで最前ゲットできました!

もともとはヘルシンキのアリーナで行われる予定が、そのアリーナのオーナーの中にロシアのウクライナ侵攻で制裁リストに名前があがったロシア人がいたため、今もなおそのヘルシンキのアリーナは使われてなく、会場がタンペレのNOKIAアリーナに変更になり、初めて行く会場だったのですが、入り口がAとBとあり、Aに並んでいたら開場少し前に入り口が何カ所かあることがわかり、それぞれに列が作られたのですが、その時にそれまで並んでた順番に各入口に列を作っていくのではなく、ばらばらと適当に列ができた感じでその辺はいい加減でありました(苦笑)。入り口がいくつかある場合は、チケットを読み取る係の人がとろいと他の入り口からの人たちにどんどん先を越されたりと運も関係してきます。フェスとか大きな会場では手荷物検査がある場合も多いので、大きなバックは時間がかかるかもしれません。そしてフェスだと入り口からステージ前まで結構距離があるので最前目指して走る体力もいります。フェスでステージがいくつかある場合はお目当てのステージを間違えないように。前で観たい!と思うと、一刻をも争うあの入口が開く瞬間はいつもドキドキしてしまいます。


Nokia アリーナ入口

フィンランドのライブハウスでの公演は私がよく行くライブでは早くて開場2時間前ぐらいから待つこともありますが、人が増えてくるのは30分ぐらい前からが多いように思います。バンドによっては開場になったあとに入っても最前取れることもあります。中に入ってまず場所をとるファンはもちろんいますが、場所とるよりまずは飲むって人もわりと多かったりします。オープニングアクトがいる場合、メインアクトの前になって観客が増えることも結構多いように思います。オープニングアクトでいいバンド発掘できることもあるし、観ないのはもったいないと思ってしまいますが。

熱狂的なファンが多く、ずいぶん早くから並ぶことが予想される場合、例えば昨年末のBlind Channelのアイスホール公演のように外に並べるのが当日正午からという制限がつく場合もあったりです。

私が行くのはヘルシンキが多いですが、ライブハウス内に入っても中のライブホールがまだあいてないこともあります。その場合、中のホールの入り口で待つことになりますが、例えばヘルシンキの伝統的クラブTavastiaには、ホールへの入り口のドアが3つあります。たいていは中央の入り口(スライド式ドア)が一番にあくことが多いですが、たまに向かって右側のステージ前横のドアが最初にあくこともあったりで、たまたま中央のドアの前の列が長いからステージ前横のドアの前で待ってたら、ラッキーにもそっちが先にあいて最前中央ゲットできたこともあります。

フェスとか野外公演で数バンド出演とかの場合は、バンドにもよるとは思いますがドアが開く前早くから待ってる人はそれほど多くないです。VIPチケットの特典にステージがよく見えるVIP専用エリアがたいていついているのですが、この専用エリアがくせもので、ステージ前でなく横だったり後ろだったりがけっこう多いです。しかも会場マップが公開になるのが直前のことが多くて、売り切れが予想される場合それが公開になるまで待つわけにもいかずどのチケットを買うか悩むことになるんですが、ゴールデンサークルとかなければ普通のチケットで早く入場すれば最前ゲットできることは多いです。


アダム・ランバート Radio Nova Festival 最前より

とはいえ、たまにVIPエリアがステージ前にとられてることもあり、昨年夏のTOTOのヘルシンキ野外公演、サポートがReckless Love、Brother Firetribe、Jonne Aaron、H.E.A.T.と私的には超豪華!開場になってから到着して普通のチケットの最前がとれたものの、ステージ前に広範囲でVIPエリアが…(泣)しかも最初の3バンドの時はこのVIPエリアに観客がゆるゆるで1~2列しかいないというステージから見ても観客が遠かったことかと思います。


ステージ前にVIPエリアが広くとられていた野外コンサート

フィンランドのフェスの場合、一バンド終わるごとに一部最前を残して、皆飲みに行ってステージ前がごそっとあくことも多いです。ただメインアクトが近づいてくると、その前のバンドの前あたりから前をキープしといたほうがいいです。解散前のHIMをTuskaフェスに観に行った時、前のバンドが終わったらさっと前に出ようと思ってたものの甘かった。すでに皆前のバンドから待機してたようであまり前に出れなかった経験があります(涙)。

余談ですが、野外やアリーナなど大きな会場の場合、花道最前がとれてばっちりと思っていたのにライブが始まるとステージのスクリーンに映し出す映像を撮るカメラマンが目の前に長くいて、ステージが観にくかったケースもあります(泣)。などなど運も関係してくるかもしれません。


QALヘルシンキ公演でスクリーンに映し出す映像を撮るカメラマンの後ろ姿

というわけで長くなりましたが、基本はステージ前に行けるチケットをゲットして早くから並ぶ!です。体力がある内はこの自分の頑張り次第で前がとれるシステム好きだったりします。スタンド席など席の場合は、チケット購入の際に「自動で選ぶ」と「自分で選ぶ」のどちらかを選択可能なことが多いです。ただ人気の公演はチケット争奪戦になるのでそれを突破する必要があります。最近では来年夏のColdplayのヘルシンキオリンピックスタジアム公演即完売!追加3公演出たもののすべて即完売!その点フィンランド国内バンドのチケットはVV(ヴィッレ・ヴァロ)等一部超人気バンドをのぞけば即完売はそれほどありません。


The 69 Eyes ヘルシンキAllas Sea Pool公演最前より

それからライブはスマホやポケットカメラでの撮影はOKの場合が多いです。ライブハウスなどだと、ライブ後メンバー出てきてファンサービスしてることも多く、ファンとけっこう長話してることも多いのですが、あいたタイミングを見て声かければサインもらったりツーショット撮ったり気軽に応じてくれます。

最前がとれるかどうかは運もあるかと思うので、必ずとは限りませんが、フィンランドにライブ観に来ようって方は参考にしてもらえたらと思います。

写真&文:Hiromi Usenius

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