プリンス、著作権法修正に反対

ツイート
 アーティストの録音楽曲所有の権利を永久に否定する1976 Copyright Act(''76年制定著作権法)修正法についての討議が、5月25日、ワシントンD.C.で行われ、アーティスト達が出席し、U.S. House of Representatives Subcommittee on Intellectual Property(米国下院知的所有物委員会)に対し意見を述べた。

 出席者は、Sheryl Crow、カントリースターのClint BlackFleetwood Macのメンバー等。修正法反対支持者には、Don HenleyBilly Joel等がいる。

 当然のように、Prince(元ジ・アーティスト)も、アーティストが自分達の作品を所有する権利を犯すような変更には、断固として反対している。5月中旬にニューヨークで行われた記者会見で、Princeは、今回の著作権法の修正及びそれが仲間のアーティスト達に及ぼす影響について語っている。
「話し合いもされずにレコード会社が勝手に制定した“貸し出し作品”法について、現在ワシントンD.C.で議論されている。この条項は、すべての録音楽曲は、永久にレコード会社の所有物になるとするものである。これ以上、言う必要があるだろうか?(録音物の)著作権は、決められた年数の後、アーティストに返されるはずであり、これは、“我々にとっての”社会保障である。最善のものでは、もちろんないが、アーティストにとって、退職金に最も近いものである」

 元の法令では、録音楽曲のマスターの権利は、35年経過後、アーティストに返されることとなっており、影響力の大きい60、70年代の曲の権利が、これから数年の内に、楽曲制作者のもとに戻ることになっている。しかし、Record Industry Association of America(RIAA/米国レコード産業協会)の働きかけにより、録音楽曲を貸し出し作品であると定義づけ、それによって、レコード会社が永久に権利を所有するという修正法をIntellectual Property and Communications Omnibus Reform Act of 1999(知的所有物及び通信統括改正法)に潜り込ませてしまった。

 討議会には、Crow、Black、Fleetwood Macのメンバー以外に、連邦最高裁判所裁判長Ruth Bader Ginsburgの娘であり、コロンビア大学法律学教授のJane Ginsburgが出席した。

記:Bruce Simon、ニューヨーク
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス