さらなる高みへ

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ハーモニーが売り物のオハイオの4人組、98 Degreesはわずか4年の間にポップミュージック界のマルチプラチナム・スーパーグループへと成長を遂げた。

Justin Jeffre、Jeff Timmons、そしてNickとDrewのLachey兄弟は、この歳月の大部分を全米中の町から町と世界中の都市を巡るツアーに費やした。行く先々で出会うファンは皆、それはそれは熱狂的で、中にはバンドのロゴを自分の身体にタトゥーとして彫り込んでいるつわものもいたという。

アメリカだけでも98 Degreesのロゴのタトゥーを入れてる子が2、3人いるんだよ…正直言ってちょっぴり怖いよね」とNickが言う。

もちろん、それはその子がバンドに対して強い愛情を抱いてくれてる証拠なわけだけど、例えばJeffとか僕にとっては、自分の身体にタトゥーを彫るなんていうのは相当の覚悟がなきゃできないことなんだよ。だから、ファンだからってそういうことをやる子がいるとビックリしちゃうんだ」とはいえ、
僕らは世界一素晴らしいファンに恵まれてるグループだと思うし、どんな形であれ、その愛情を示してくれるのは嬉しいことだよ。ただし、ご両親が心配しない範囲でね

Nickのファン評価にDrewも賛同している。

何と言っても普段の自分たちでいられるのはグレイトだし、僕らの作り出す音楽を多くの人たちが気に入ってくれてるのは素晴らしいよ。僕らが自分たち自身や方向性を変えるようなことをしなくても、ファンはちゃんとついて来てくれてる。これって凄く素敵なことだと思う

'95年8月、結成メンバーのJeffがNickとJustinに出会い、意気投合する。同じ年の11月にDrewが加わり、Motownと最初のレコード契約を交わしたのが'96年8月6日のこと。そして'98年12月、UniversalとPolygram(Motownの親会社)の合併に伴い、彼らはUniversalに移籍することになったのだった。
興味深いことに、こうしたいきさつによって、彼らはポップミュージックの仕組みに対する理解を深めたようである。

ゴールドディスクを獲得したシングル「Invisible Man」が収められたデビューアルバム『98 Degrees』では、メンバーのソングライティングとプロダクション面での貢献はさほど多くはなかったが、2ndアルバム『98 Degrees And Rising』では、その割合は著しく上がっている。
その結果としてシングル「Because Of You」はプラチナムに、「The Hardest Thing」はゴールドに輝き、さらに映画『Notting Hill』のテーマ曲「I Do (Cherish You)」はBillboard誌Hot 100の最高位13位まで上昇、彼らは名実共に強力なメインストリーム・ポップミュージック・グループとしてその地位を確立したのだった。

アルバム『98 Degrees And Rising』で、彼らは「Invisible Man」の作者兼プロデューサーであるSean HoseinとDane DeVillerのコンビを再び起用した。

スタジオでの彼らはまさに完全主義でね」とDrewが証言する。

それが僕らの中にある完全主義の部分と上手く馴染んでるんだと思う。僕らは自分たちのハーモニーに関しては絶対に寸分のズレもあっちゃいけないし、ヴォーカルは完璧じゃなきゃダメなんだ。だから彼らとはウマが合うんだよね。今回は他にもBrian McKnight、Vanessa Williams、Amy Grant、それにBeBe & CeCe Winansを手掛けていたKeith Thomasとも仕事をした。そういう意味では間違いなく僕らの守備範囲も仕事の交流関係も拡がったと思うよ

『98 Degrees And Rising』の収録曲の中で、一番最初にレコーディングされたのは「True To Your Heart」。元々はDisney映画『Mulan』のサントラ用に作られたStevie Wonderとのアップビートなデュエット曲だ。

『Mulan』のサントラは凄く貴重な経験だったね」とJustin Jeffre。

あれがきっかけで僕らのファン層は若い子たちだけじゃなく、その両親にまで広がったんだ。よく行く先々でそういう世代の人たちが大勢声を掛けて来るんだ。“いやぁ、驚いたよ。子供だましかと思ってたら、君らは本当にグレイトな音楽をやってるんだねぇ!”って。彼らはみんな、自分の子供たちが聴いてるのと同じ音楽を楽しめるのは凄く嬉しいって言ってくれるんだ

98 Degreesは彼らの音楽をあらゆる世代の人々に届かせたいと願っている。その思いがあるからこそ、Jeff Timmonsは98 Degreesがいわゆる“男性アイドルグループ”のひとつとして括られることを懸念する。

僕らは自分たちを、例えて言えばBoyz II Menと同類の、音楽重視のグループだと思っているんだ。僕らはショウビジネスとか、楽にお金を稼ぐとかってことよりも、ソングライティングとかプロデュースとかヴォーカルとか音楽的技術とか、そういったものに興味があるんだよ、他の幾つかのグループと違ってね。別に彼らに才能がないって言ってるわけじゃないし、彼らがここまで成功するなんて間違ってる、と思ってるわけでもない。ただ彼らと僕らとは随分スタンスが違うような気がするだけさ

ひとつ確かなことは、彼らは「Invisible Man」から既に長い道程を歩いてきているということだ。

ここに至るまでの進化はごく自然なものだった。それぞれがミュージシャンとして成長し、シンガーとして成長を重ねてきたんだ」とDrewは語る。

その自然な進歩の過程で、どんどん枝が拡がっていったんだよね。つまり僕らはさらに積極的に曲作りやプロデュースに参加するようになった。多分そういうものが全部合わさることによって、さらに優れたアーティストになっていけるんじゃないのかな

98 Degreesの成功は現在も途切れることなく続いている。彼らのホリデーアルバム『This Christmas』は、発売とほぼ同時にプラチナディスクを獲得し、Mariah CareyとJoeとのコラボレーション曲「hank God I Found You」は、2000年に入って間もなく全米シングルチャートのトップに駆け昇った。

大ブレイクを果たした1年を終え、グループは現在、次のアルバムの制作準備に入っている。

とにかく物凄くいっぱい、色んな事が起こったからね」とNick。

でも僕らは今でも、その真っ只中にいられた自分たちを凄く幸運だったと思うし、これからも常にあらゆる選択肢を追求しながら、楽しんでやっていきたいと思っているよ

by Jason Gelman

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