Something Elseの2000年の活動を締め括るツアー“3P~大反省会~”最終日

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Something Elseの2000年の活動を締め括るツアー
“3P~大反省会~”最終日


Something ELseは、とにかくライヴが大好きなバンドだ。

今年3月に発表したアルバム『ギターマン』を引っ提げての全国ツアーは3ヶ月にも及び、その後も学園祭やイベントなどに積極的に参加してきた。
そういえば、以前インタヴューした際にも「
僕らの良さって、ライヴを観てもらえれば一番よくわかると思うんで、ぜひ観に来てください!」と熱く語っていたっけ…。

そんな彼らの2000年の活動を締め括るツアー“3P~大反省会~”が12月7日、ZEPP TOKYOの公演で幕を閉じた。



3P~大反省会~
2000年12月7日 ZEPP TOKYO



<Set List>

01.ギターマン
02.磁石
03.蜘蛛の糸
04.反省のうた(MILLENIUMヴァージョン)
05.The Boxer
06.SOUL OF ORIGIN(今井千尋ソロ)
07.いつか
08.花火が消えるまで
09.Moon River
10.光の糸
11.レコード
12.Baby Driver
13.レインボウ
14.ランナー

【Encore I】
E01.1224~25
E02.ウソツキ
E03.ラストチャンス(Acoustic Version)

【Encore II】
E04.ビデオテープ



一言で言うなら“彼ららしい、とても良いライヴ”だったと思う。

大久保伸隆(Lead Vo、G)、伊藤大介(Vo、G、Key)、今井千尋(Vo、G、B、Key)の3人の歌と演奏のみで挑んだステージは、バンド形式で臨んだ春~夏のツアーとはまた違った良さがあったし、それぞれの歌声やキャラクターの魅力がより明確に感じられた。

▲今井千尋(Vo、G、B、Key)

ベーシストらしい低音で3人のハーモニーを根底から支える今井くんは、いつも自分なりの考えや意見をしっかりと持っていて、MCでもいちばん口数が多い。特に自身のソロ曲「SOUL OF ORIGIN」について熱く語る姿に、彼の音楽に対する情熱を見たような気がする。

一方、ギタリストらしく繊細な高音でハーモニーに花を添える伊藤くんは、いつも応援してくれるファンのことを大切に思っていて、みんなを楽しませるためにステージを駆け回っている。ライヴ終盤の「ランナー」ではローラーブレードを履いたままギターを演奏するなど、彼はどんな時も音楽を心から楽しむことを忘れていない。

そして、いつもステージの中央に立ち、伸びやかな歌声でハーモニーを引っ張る大久保くんは、シャイな性格からかMCではあまり多くを語らないけれど、そのぶん表情豊かなヴォーカルで精一杯自分を表現する。

人前で歌うのは他の誰よりも緊張する…というほど、常に歌い手としての責任感を強く感じている彼が音楽を奏で始めた瞬間、放つ存在感はとても頼もしい。

▲伊藤大介(Vo、G、Key)

そんな3人の姿に共通しているのは、音楽の素晴らしさを1人でも多くの人に届けようとする真摯な姿勢…なんじゃないかなと思う。

それはライヴの選曲や演出にもよく現われている。

選曲の面においても、オリジナル曲だけを歌うのではなく、自分たちが敬愛するミュージシャンのカヴァー(ちなみにこの日はサイモン&ガーファンクルのナンバーだった)を所々に盛り込み、さまざまな歌の素晴らしさを届けてくれるのだ。

▲大久保伸隆(Lead Vo、G)

そして演出面では、演奏者と観客とが一体となった楽しいステージ作りをいつも心がけている。

例えば今回のツアーでは、開演前に赤・黄・緑の3枚のカードを全員に配り、色で曲目を指定し、その中から演奏して欲しい曲を会場に集まった人に選ばせるという、まさに全員参加型のライヴを実行していた。

その他にも会場全体を3つのパートに分けてコーラスをさせたり、「反省のうた」という曲の間奏で“今世紀の反省話”をして会場を爆笑の渦に巻き込んだりと、観る者を一瞬たりとも飽きさせない。

きっと初めて彼らのライヴに参加した人でも、ピュアな気持ちで音楽を楽しむことができるだろう。

だってSomething ELseは、とにかくライヴが…いや音楽が、心から大好きなバンドなんだから。

文●水越真弓(00/12/19)

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