心地良く、そして苦痛なく服用できる“ビタミン”

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自分が何か作り出す方法に、
必ずしも限界を見出す必要はないと思うの


シンガー、そして女優として現在、全米で最も注目されているVitamin C(ヴァイタミンC)ことColleen Fitzpatrick。
女優としての存在に加えて、多動的なコンピュータを用いたグルーヴ感、音をシャッフルさせたエフェクト、快活でポップな歌声…これら全てが、とてもすんなり、心地良く、そして苦痛なく服用できる“ビタミン”なのだ。

そんなVitamin Cが、新たにその“ビタミン”を我々に届けてくれる。

4月11日にリリースされる彼女のニューアルバム『モア/MORE』。このアルバムは、'99年にリリースされたデビューアルバムで大ヒットシングル「Graduation (Friends Forever)」を生み出した『Viamin C』に続くものだ。

私が今取り組んでいることの中で、とてもいい瞬間が2つあるの

New ALBUM

『モア/MORE』
Warner Music Japan AMCY-7255
2,079 (tax in)

1.THE ITCH
2. SEX HAS COME BETWEEN US
3. THAT WAS THEN, THIS IS NOW
4. DANGEROUS GIRL
5. SHE TALKS ABOUT LOVE
6. I KNOW WHAT BOYS LIKE
7. BUSTED
8. SPECIAL
9. WHERE'S THE PARTY
10. I CAN'T SAY NO
11. REAL LIFE
12. AS LONG AS YOU'RE LOVING ME
13. SMILE
14. FRIENDS FOREVER (GRADUATION)
15. THIS SUMMER I (日本版ボーナストラック)


『モア/MORE』は、米国で大ヒットの1stシングル「The Itch」、全米シングルチャートを急上昇している2ndシングル「As Long As You're Loving Me」、さらにはデビューアルバムに収録されていたヒット曲「Smile」と「Graduation (Friends Forever)」も含まれており、ベスト・アルバム的な要素も含んでいる。

だが、彼女自身は今回のアルバム『モア/MORE』で、彼女自身の音楽のスタイルを見出すことができたとして、前回のデビューアルバムとは異なると、ロンチに話した。

私は“ノールール”ポップって呼んでるの」と彼女は話す。

いろんなサウンドを自由に、上に重ねていくことによって、違うサウンドをつくってみたの。そういう意味では少しポストモダンな感じになってる。時には上手くいくし、上手くいかないときもある。でも、トータルでは、単に型にはまったポップには仕上がっていないと思う。少なくともそこにチャレンジがあったし、音的にとても面白いものになった。それに、今まではずっと歌詞を中心としていて、言葉を重要視してた。そういった点が、前のアルバムとの大きな違いかしら

成熟したミュージシャンになった、ということと同時に、Vitamin Cは女優でもある。

'88年のJohn Watersのカルト的作品「Hairspray」、'95年の「HIGHER LEARNING」(日本国内では未公開)、'96年の「HIGH SCHOOL HIGH」、2000年にはヒップホップやラップを素材としたコメディ作品で、EMINEMFugeesのPrasなどと共演した「DA HIP-HOP」、さらには「Dracula 2000」にも出演している。'01年には米国で3月12日に公開され、カーステン・ダンスト、ベン・フォスター主演の最新映画でもあり、あのSisqoの初出演映画でもある「GET OVER IT」に歌手“Vitamin C”として出演するなど、女優として着実な道を歩んできている。

そんなシンガーであり、女優でもあるVitamin Cは、ゆくゆくは歌や演技を超えて、活動の幅を広げていきたい、と話している。

自分が何か作り出す方法に、必ずしも限界を見出す必要はないと思うの」と彼女は説明する。

たくさんのいろんなフィールドとか、実験に横断的に関わって、いろんなものをミックスさせてみたいの。最近は、一か八か賭けてみる、っていうことをしたがらない人が多いでしょ? そういう人たちはみんな、成功することだけを考えていて、それはとても残念なことだと思う。昔は音楽は、反抗心で溢れていた時代があって、とても面白くて、挑発的な時代だった。それによって良い音楽をプロデュースできるかなんて誰も分からなかったけど、そういうことを人に能動的に考えさせるものだった

Vitamin Cはまた、人に何かを考えさせるということが、彼女が曲を書く大きな理由のひとつだと語っている。

どんなことがあろうとも、それがゴールでありたいと思う。音楽は人に何かを感じさせるものであってほしいし、何かを考えさせるものであってほしい。人の腰を奮わせるものだし、頭を振らせるものでもあるし…とにかく何でもできる。でもそういったもの全ては、互いに関係してる

Vitamin Cはデビュー当時、音楽制作の面白さについて、次のように語っていた。

私が今取り組んでいることの中で、とてもいい瞬間が2つあるの

1つは、楽曲を作って、それに対してとても誇りに思えたり、とても素晴らしい作品だと思えた時。もう1つは、それをライブでオーディエンスの前で披露できる時

単に爽やかさやポップではなく、彼女自身の音楽に対する挑戦、歌手、女優としての広がり、そして人の感情を動かす音楽が、『モア/MORE』には溢れている。

文●ロンチ・ジャパン

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