2002年を締めくくるオレペコのライヴ@渋谷公会堂

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  2002年最後のライヴ<Golden Drop>@渋谷公会堂
 1曲終わるごとに拍手が起こり、
 ステージ最後では「ブラボー」の声がかかった<Golden Drop>。


来年も再来年も一本一本揺らいで増えるキャンドルを見ていくだろう

最新シングル

「Beautiful Thing」

BMGファンハウス
BVCS-29924 ¥1,050(tax in)

1 Beautiful Thing
2 メトロ
3 Beautiful Thing~Original Version~
4 another story


<Official Site>
www.orange-pekoe.com

雨の降りしきる12月11日、orange pekoeによる2002年最後のライヴ<Golden Drop>が渋谷公会堂にて行なわれた。

全18曲がプレイされた同ライヴのアンコールでは、次のアルバムの挿入歌となるバースデイソングを初披露。いきなりアンコールの話で恐縮だが、ストイックで完璧なステージを魅せたオレペコの二人と、彼らを支えてきた“育ての親”の絆を物語っているような温かで朗らかなその新曲に、この日はピークを迎えたと言ってもいい程の感動的な場面で、ファンも大きな拍手を贈っていたのだ。本編ではステージをエネルギッシュに動き回っていたヴォーカルのナガシマトモコが一転、「ありがとう。特上の愛を込めまして次のアルバムの曲を歌います」と一語一語かみ締めるように語り始めた。「うちらがまだインディーズにもデビューせず、学生の時にせこせこCDを作っていた時から、支えてくれて、お世話をしてくれた後藤社長という人がいるんです。今日、その後藤社長がお誕生日なので、4年前に作ったバースデイソングを歌います。皆さんも一緒にお祝いしてください」というと、藤本一馬が奏でる柔らかなアコースティック・ギターの音色とともに大熱唱したのだった。

photo by 斉藤美春

このクライマックスに限らず、今回のライヴはオレペコの相対的な芸術性が強く打ち出されていた。「今日、ここにいる人はメチャラッキーです。なぜかというとすごくスペシャルなライヴだからです」とナガシマが冒頭のMCで語ったとおり、数々の南国ムード漂う鮮やかな壁絵や、最先端のライティング技術など、“魅せるステージエフェクト”とともに、美しいコーラスやクラシカルなオーケストラ、南アメリカの伝統楽器を大胆にミクスチャーさせる“ユニバーサル・インストルメンタル”の絶妙なコラボレーションが印象的だった。

サンバ調の楽曲「Honeysuckle」では、ナガシマがブルーのサマー・ドレスで登場。そのバックでは、オレンジやピンク、イエローなど、色鮮やかなカラーで描かれた大輪の花の壁絵が大胆にも移り変わっていく。

明るい雰囲気の「愛の泉」やサックスの音色が響き渡る「深街魚」などがプレイされたあと、英詞のクリスマス・ナンバー、「星に願いを」と「サンクチュアリ」が披露された。照明が落とされ、星が飾られ、ティーテーブルにキャンドルが点されたステージで、ナガシマは白い椅子に座りながらしっとりと歌いあげた。

photo by 斉藤美春

「ONE AND ONLY DAY」では珍しいブラジルのフリクション・ドラム“クイカ”が登場。サンバなどの音楽に使われる楽器で、皮のヘッドの中心から胴の中に取り付けられた1本の棒をこすると“チンパンジー”の鳴き声のような音色が響き渡る。この珍しい野性的な打楽器の音色に、会場は大いに盛り上がる。

また、アンコールの最初に歌われた「Beautiful Thing」では、14名の弦楽器奏者を迎え、Lamia Ziadeが手がけたジャケット画がバックを飾るクライマックスにびったりの華やかさがあった。

1曲終わるごとに拍手が起こり、ステージ最後では「ブラボー」の声がかかった<Golden Drop>。寒い冬の東京で、熱帯風を巻き起こすオレペコ・パワー。来年の冬もこのエネルギーを振りまいてほしい。

文●中井雄子

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