ロック魂に火をつけろ! 来襲寸前インタヴュー&完全燃焼ライヴレポ

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「ロックは常にそこにあって、どこかへ行って消えてしまったりはしない」
― マット・ダットサン(Dr) インタヴュー ―

ニュージーランド出身の4人組バンド、ザ・ダットサンズが今、世界中のロックリスナーのハートをワシ掴みにしている。アルバム『ザ・ダットサンズ』は本国のみならず、イギリス、アメリカなどでも大ブレイク。ここ日本でも先日行なわれた初来日公演が秒速(!)でソールドアウトするなど、いたる所でとんでもない盛り上がりっぷりだ。それほどに世界中を虜にするヤツらの魅力は、そのダサさにある。長髪にスリムジーンズというファッション。サウンドは最近のミクスチャーものとは一線を画し、'70年代のハードロック、メタル、パンク、ガレージなどロックの一番狂った部分を集結させたような絶叫とリフが轟く。でも、そのダサさ一直線なロケンロー魂こそが、我々の心に眠るパッションを発火させ、虜にするのだ。というワケで今回、ヤツらのロケンロー魂を探るべく、Drのマットを来日前に直撃。思わず心ときめく?発言の数々、そして今月22日の初来日公演のレポートをじっくりご堪能あれ!

「最初から最後まで全部聴いて、自分の好きな所を喜んで聴いてくれ」 

1stアルバム

The Datsuns
V2 Records Japan 2002年12月18日発売
V2CP-143
1980(w/o tax、3カ月限定スペシャルプライス)

1 Sittin' Pretty
2 Mother Fucker From Hell
3 Lady
4 Harmonic Generator
5 What Would I Know
6 At Your Touch
7 Fink For Your The Man
8 In Love
9 You Build Me Up (To Bring Me Down)
10 Freeze Sucker
11 Super Gyration
12 Transistor

『In Love』のPVを見る!



記念すべきファーストPV。ライヴ・パフォーマンスをフィーチャーしたイナタイ映像はアルバム・ジャケットのごとく、ある種の潔さと新鮮な感覚が同居。怒涛のステージ・アクションもバッチリ


『Harmonic Generator』のPVを見る!


アルバムからの2ndシングルは、レディオヘッドブラーのPVを手掛けたGrant Geeが監督。ちょっとお金かかってます。やっぱりモノトーンながら、古のTV番組『BEAT CLUB』チックな効果がイイ感じ

V2 Records Japanの
ザ・ダットサンズ オフィシャル・ページ

──なぜザ・ダットサンズというバンド名に? ちなみに日本にはダットサンというクルマがあるんですが、そこから由来してたりして?

マット:「字ヅラがいいし、発音しても響きがイイからそうしたんだ。もちろん、クルマのことは知ってたよ。ニュージーランドには大量の日本車が走ってるし、地元のクルマはほとんど日本車だからね(ちなみにメンバー全員、クルマの免許を持っていないそう)」

──アルバム『ザ・ダットサンズ』は、どういう過程で曲が作られていったのでしょう?

マット:「段階を経て進んでいくんだけど、誰かがリフやメロディなど基本的な部分を思いついて、みんなでガーッと演奏するやり方。演奏するときにはもうメンバー各自のエッセンスがインプットされて、俺たちの曲になってるんだよ。メンバーの誰か1人でもこの過程から抜けたら、俺たちの曲ではなくなってしまうね

──レコーディングはツラい作業でしたか?

マット:「個人的にはスタジオでの演奏よりライヴのほうが好きだね。アルバムのレコーディングはツラくも何ともなかったよ。10日位で終わったし。俺たちはライヴでやってることをレコーディングでも再現したいという気持ちを持ってスタジオに入って、それを実践したのさ

──このアルバムの聴きどころってありますか?

マット:「最初から最後まで全部聴いて、自分の好きな所を喜んで聴いてくれ

──みなさんの作るロックンロールに、世界中の人々はうっとりしています。この事態をどう分析していますか?

マット:「ロックは常にそこにあって、どこかへ行って消えてしまったりはしないのさ。ただ、今また注目されてるだけだよ

──ニュージーランドには、みなさんみたいなバンドがいっぱいいるんですか?……やっぱりキワモノ扱い?

マット:「あらゆる種類の音楽をやってるバンドがいるよ。もちろんロック・バンドもたくさんいる。それでもやっぱり、ダットサンズはユニークだって言えるね

──バンド結成当初からこんな感じのロックンロールだったんですか?

マット:「やり始めた頃はもっとポップな音をやってたんだ。次第に今のような音に変貌を遂げたってワケ

──今の音楽性を決めるにあたって、引き金になったアーティスト、出来事があったってこと?

マット:「俺たちが“Noting at All”って曲をやり始めた頃、とあるニュージーランドのバンドにすごく影響を受けたね

──さて、アルバムを聴いてライヴで一緒に叫び狂いたくなりました。どんな感じのショーを見せてくれるんでしょう?

マット:「ショーによっていろいろだし、他のバンドがどうしているのかしらないけど、俺たちはただやるだけ。それだけだよ

──日本のオーディエンスには、どんな反応を期待してます?

マット:「俺たちが観客に望むことは、まっさらな気持ちでライヴに来て、自分自身の気持ち、考えで、俺たちのショーを受け止めてほしいってだけだよ

──あと、ファッションにもこだわりを感じるのですが、何かポリシーはあるんですか?

マット:「ポリシーなんてもんはナイ。好きなモノを買って着てるよ

──ズバリ、ロックンローラーに必要なコトは何でしょう?

マット:「楽しむこと。それ以外はどうでもいいね

──ダットサンズの考える、真のロックンローラーとは?

マット:「4人それぞれにヒーローがたくさんいるけれど、俺はやっぱ、ジョン・ボーナム

取材/文●松永尚久


おまえのロック本能を呼び覚ます! リフの秘孔ツキまくりの快感ライヴ!― 1月22日ザ・ダットサンズ初来日公演 

ザ・ダットサンズ
1月22日・原宿アストロホール
セットリスト
 1 Sittin' Pretty
 2 Lady
 3 At Your Touch
 4 Super Gyration
 5 Harmonic Generator
 6 What Would I Know
 7 Mother Fucker From Hell
 8 Cherry Lane
 9 Fink For Your The Man
 10 You Build Me Up (To Bring Me Down)
 11 In Love

Encore
 12 Transistor
 13 Freeze Sucker

ザ・ダットサンズ.ダダーンと再来日!

■東京
 4月17日(木)/18日(金)
 新宿リキッドルーム
 開場18:00/開演19:00
 【料金】 5500円
 【問】 クリエイティブマン
 (03-5466-0777)

■大阪
 4月19日(土)
 ON AIR OSAKA
 開場17:00/開演 18:00
 【料金】 5000円(別途1ドリンク)
 【問】 キョードー大阪
 (06-6233-8888)

■名古屋
 4月21日(月)
 名古屋クラブクアトロ
 開場18:00/開演 19:00
 【料金】 5500円 (1ドリンク付)
 【問】 名古屋クラブクアトロ
 (052-264-8211)

※料金はすべて税込み

■チケット一般発売
 東京/名古屋公演:2月15日(土)
 大阪公演:2月22日(土)


詳細は 
http://www.creativeman.co.jp/
楽しい?……イェーィ! 熱い?……かなり! カッコいい?……ンー、スレスレ! って感じのあっという間のライヴ。なんというか、体の中で眠っていた神経が呼び起こされた感じだ。直線的なタテノリでもなければ、腰を揺らすグルーヴでもない。そう、懐かしのヘッドバンギング! 最近では『ビーヴァス&バットヘッド』でしかお目にかからないヘッドバンガーが、この日、原宿アストロホールに確かに蔓延していたのである。

生の彼らを見るまでは、そのあまりに徹底したオールド・スクールぶりをどこまでマジと見るか、という向きもあったが、結果はマジも大マジ、1000%マジだ。ステージ両脇のクリスティアンとフィルは微塵の照れもなくエビ反って(しかも2人揃って)見せるし、マットは黙々と叩き続ける昔気質のドラマー(ジョン・ボーナム?)のよう。そしてフロントマンのドルフは気のいい兄ちゃん風ながら、ひとたび歌い出せばスレンダーな身体と絶叫で怪鳥のごとき存在感を放つ。まるで全員が“伝統芸能にしてたまるかよ”とばかりに全身全霊でリフを叩きつける。

そう、ザ・ダットサンズはとにかく“リフのツボ”を心得ている。古今の王道リフを惜しみなく注ぎ込み、ズバズバとこちらのロック中枢を突いてくるのだ。ああ楽しいと思いつつ、これってほんのこの間までダサいとされてきたよな~という思いがよぎり、ああでもやっぱり気持イイ、という心の逡巡。あ、こんな戸惑いって30代だけですか? しかし思い切ってアタマを前後に振れば、そこはもうロックの本能だけに支配される快感が待っている。こんなライヴ、老いも若きも体験しない手はない、と断言したい。4月の再来日は、みんなエアギターで迎え撃とうぜ!
(編集部)


左からドルフ・デ・ダットサン(Vo/B)、マット・ダットサン(Dr)、クリスティアン・ダットサン(G)、フィル・ダットサン(G)。最年長のクリスティアンがリードをとること多し。ハードなブギーの「Harmonic Generator」ではドルフ以外のメンバーがガーリィなコーラス(合いの手?)をキメてくれます
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