「思い出は振り返らない…」あの曲を作った噂のピアノ・マンがデビュー!

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思い出を振り返るのではなく、前を向いて歩いていく...

CHEMISTRY中島美嘉などへの曲提供で数々のビッグヒットを放ったきた川口大輔
遂に4月23日に「Memory Lane」をリリースし、本格的にアーティストとしての活動を開始する。

今回のシングルは、ボサ・ノヴァの心地よいグルーヴィなリズムにどこか懐かしさを感じるメロディと
爽やか且つ、温かみのある川口のヴォーカルが印象的。
ようやく、自身の作品をリリースすることとなった川口大輔に
BARKSはインタヴューでその想いを訊いた。


泣きのメロディやすごくベタな歌心が好きですね

最新シングル

『Memory Lane』

Sony Music Associated Records
2003年04月23日発売
AICL-1415 1,280(tax in)

1 Memory Lane
2 Saturday
3 月夜
4 Memory Lane(instrumental)

全ての画像と文章の無断転用を禁止します。


川口大輔 オススメのボサ・ノヴァ

ボサ・ノヴァは1950年代末にブラジル音楽のサンバがジャズの影響を受けて変化した音楽スタイル。bossa novaという言葉は“新しい感覚”という意味を持つ。
“ボサ・ノヴァを聴きたいけど、いっぱいあって何を聴いていいかわからない!”という人へ、川口さんからオススメの2枚を紹介してもらいました。これを聴いて、あなたもボサ・ノヴァにハマってみては!

ELIS REGINA & ANTONIO CARLOS JOBIM

Verve '74年リリース
アントニオ・カルロス・ジョビンと、エリス・レジーナの
デュエットアルバム。享年37才でこの世を去った
エリス・レジーナの代表作。


JOAO GILBERTO


Warner '76年リリース
ジョアン・ジルベルトの代表作
『AMOROSO (イマージュの部屋)』
『Brasil~海の奇蹟』が一枚にまとめられた作品。


川口さんからのコメント
500回以上聴いてんじゃないかってくらい、ホント聴いてるんですけど、もう大好きな2枚ですね。

僕は割と'70年代のちょっと熟してこのまま腐っちゃうんじゃないかなーって、そのギリな感じがすごく甘美で、大好きです。

1枚目は僕にとってのマスターピースですね! 2枚目は2枚のアルバムが1枚にまとめられたやつで、ベサメ・ムーチョとかイタリア民謡みたいな曲とか入ってるんですけど、なんだろ、僕ね、ボサノヴァはもちろんすっごい好きなんですけど、ボサノヴァのフォーマットが好きというよりかは、あのリズムでベタなメロディの曲が好きなんですよ。

この2枚をとりあえず持っておけば、間違いないですね(笑)。両方暗くて、あんまりクラブとかで踊れるタイプのものでは全然ないですけどね・・・。
★川口大輔オフィシャル・ページ
http://www.daisukekawaguchi.com

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川口さん自身が色をセレクトして
作られたというTシャツ。
水色と黄緑にそれぞれ太陽の模様が...。
川口さんらしいデザインのTシャツです。
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インタヴュー映像


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アーティストとしてデビューまでの3つの転機、シングルのことなどを語ったインタヴュー映像! 原稿を読む前にまずは映像を!
――いよいよデビューですね。

川口:
僕はライヴとかをずっとやっきて、その中で自分のひとつの側面として曲提供みたいなこともあったんですが、そういった事がすごく上手く絡み合って、今回自分の作品を出せるのがすごい嬉しいなって思いますね。あと、曲提供っていうのは人にメロディを託してしまうような作業なんですが、自分の品をリリースすることで"川口色"が出せる。それはCDのジャケットとかPVとか、そういうものも含めて、"僕の中にある色とはこんなのです”っていうのを、みんなに見てもらえるのはすごく嬉しいです。


――川口さんの"色”は、映像インタヴューでお話されていたバックグラウンドとも関係あると思うんですが、音楽的にはラテン・ミュージックの影響が強いのですか?

川口:
そうですね。ブラジル音楽は小ちゃい時から聴いてたり、ブラジル旅行が音楽をやろうと決めたきっかけ(詳しくは映像インタヴューで)になったのは確かで影響も受けているんですが、音楽的には割と中学生になって、マライア・キャリーが入ってきて、ハウスがあり、テクノがあり、ドラムンベースがあり…といろいろ聴きましたね。ただ、何だろなぁ~、泣きのメロディが好きで、ブラジルのリズムが好きなんですが、だからブラジル音楽だけってわけではなくて、すごくベタな歌心が好きなんですね。それは別にR&Bでもハウスでもテクノでもロックでも・…そういうものがやっぱり好きなのかも知れないですね。


――そんな中で「Memory Lane」はボサノヴァのリズムで心地よいアップテンポの曲調が印象的ですね。

川口:
今まで人に提供した楽曲って比較的バラードが多かったんですよ。人に曲を預ける段階でアップテンポのこれだっていう曲が書けなくて…。バラードだったら僕の伝えたいメロディっていうのが伝えられるかなって気持ちがあったんです。ただ、このシングルの前にプレ・デビュー盤(『BEFORE THE DAWN』'03年1月リリース)として今までの提供曲を自分でカヴァーしてリリースしたんですけど、その後に"バラードもすごく好きなんだけど、自分にとってアップテンポのこれぞっていう曲が欲しい"って思ったんです。僕、メロディを書く時に別にサンバを書こうと思っては書かない、鼻歌で適当に歌ったものが曲になってくるんですけど、このメロディが浮かんだときに、これだったら僕のルーツに近いようなリズムを取り入れられる、サンバっぽい、自分っぽい色も出せるしっていう事で、曲のアレンジを作ったんです。でも、リリースの決定打になったのは歌詞をのせた段階かも知れないですね。


――歌詞はどんな思いを込めて書かれたのですか?

川口:
タイトルにもあるように、ほんと"思い出”なんですけど。僕自身もこれから4月にシングル出して、そこから踏み出していく、そこにあたって今まで自分がいろいろ見てきたものとかっていうのを、一瞬なんか立ち止まって振り返りたくなるんだけれど、でもやっぱり前を向いて歩いていくぞ…って。


――そんな前向きな力強さと共に思い出の重さみたいのをすごく感じたんですが…。

川口:
基本的には僕、物忘れすごくて、どんどん忘れちゃうんですよ(笑)。けど、そんな中で自分にとってすごく大切な事っていうのがありますよね。僕、27歳でそんなに壮絶なことをやってきたわけではないんですけど、でもやっぱりここに至るまでいろいろ見てきたものとかっていうのが、すごく意味のあったことだと思うし。そんなことをすごく思い返しながら、振り返るとか後ろ向きになるんじゃなくて、"その思い出があるから、自分は進んでいけるんだ”っていう、そういった気持ちでこの歌詞を書いて曲にのせたときに、自分が最初に出すシングルとしてきっと悔いはないなってすごく思いました。

――このシングルには3曲、全く違う印象の曲が収録されてますね。

川口:
そうですね、「Saturday」もアレンジとかわりとガラッと違う、今までにこういったリズムのものはなかったので。3曲目の「月夜」は僕がCHEMISTRYに曲提供した時に柴田淳さんが詞を載せてくれた曲ですね(CHEMISTRY『Second to None』収録曲)。CHEMISTRYの2人はやっぱ声が強いんですよ。逆に僕のヴァージョンは、自分の声とピアノがすごく密接、非常に近い位置ですね。僕、ピアノはすごい大好きで小ちゃい時から触れてきたので、逆に言葉とかと近いのかな。そういう意味では、自分の音楽を表現する上でピアノは重要なツールだなってのはありますね。

――また、川口さんの歌声は、今いる男性ヴォーカリストと一線を画した、新鮮味のあるストレートな声ですよね。

川口:
僕、フェイクとかね、できないですよ(笑)。でも、僕自身にとっての曲を作る理由っていうのは、メロディそのものにすごく意味のある、それ以上のことは自分ではやらなくていいと思っているんですね。だからそういう意味で割と今いる男性ヴォーカリストと違う感じに聴こえるかも。

――今後、またライヴ(コンベンションライヴレポートはこちら)とかのご予定は?

川口:
まだ決まってないですけどできたら夏のイベントとかに出たいですね。

――やっぱり、夏は好きですか?

川口:
大好きです、冬が大嫌いなんですよ。夏のすごい暑い時期に炎天下でワーッとやれたらなぁと思います。太陽最高!

取材・文●イトウトモコ

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