<FRF'03>ノルウェー発エレクトロの新人、ロイクソップで深夜のRed Marqueeが熱狂

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7月26日(土)午後11時、Iggy Popの後半もBjorkの終盤もあきらめて私が駆けつけたのはRed MarqueeのRoyksoppだった(この日はGreen、Whiteととも若干時間が押していた)。

Royksoppはノルウェー出身の2人組テクノ・ユニット。日本では今年6月18日にアルバム『MELODY A.M. -Special edition-』(アルバム『MELODY A.M.』に、リミックスやCDエクストラのビデオ・クリップを収録したボーナスCDを付けた2枚組)をリリースしている。そして、この若い2人組は、今回のFUJI ROCKで最も見たかったアーティストのひとつ。RoyksoppはMTVヨーロッパのベスト・ビデオ受賞暦もあり、ポストDaft Punk世代として注目を集めているのだが、純粋にアルバムのデキが素晴らしく、北欧発の清涼サウンドをぜひ生で体験したかったのだ。

ステージに現われたRoyksoppは本当に若く、シャツにジーンズというラフな格好もほとんど学生のように見えた。しかし、MOBYのツアーでサポートを務めただけあって、プレイは手慣れたもの。ブレイク・ビーツをベースにライヴっぽくシンセを重ねたり、ボイス・エフェクターかけまくりで、アルバムとほぼ同じ生ヴォーカルを重ねたりと飽きさせない。

深夜にも関わらず満員のRed Marqueeは、昨日のUnderworld以上(これもかなり盛り上がったが)に熱狂しているように見えた。ステージ向かって右手の金髪のトルビョルンは、声質といい、その同性愛的なセクシーさといい、SOFT BALLETの森岡賢を連想させた。シンセや機材を操作する仕草、囁くような歌い方……、うーん似ている。黙々とビートを刻むステージ左手、黒髪のズヴェインはまるでマシーンのようで、CDのどちらかというとポップで軽いサウンドから一転、ライヴ感ある太いビートでオーディエンスを踊り狂わせていた。

セットは力強いビートで速めのインストがメインだった前半から一転、後半にはメロディックなヴォーカル・ナンバーも披露。クライマックスはトルビョルンが歌った「REMIND ME」。そしてノリノリにクラブ・ミックスされた「POOR LENO」で一旦幕を閉じた。しかし、熱狂的なオーディエンスの拍手にうながされ再びステージに立った2人は「NOCK E NOCK」と「POOR LENO (ISTANBUL FOREVER MIX)」(このリミックスがまた最高だった)を披露。ちょうど午前0時ごろ、TIM DELUXEにステージを譲った。アルバムではクールな美しさを見せてくれた彼らのサウンドはライヴでは攻撃的なほど速く、そして力強かった。そのギャップがむしろ心地よいほど。すごい新人が現われたものだと、度肝を抜かれたステージだった。

ROYKSOPP
FUJI ROCK FESTIVAL '03
7/26 Red Marquee

01.ANGEL INTRO
02.ROYKSOPP'S NIGHT OUT
03.TWO HEADED MONSTER
04.DON'T GO
05.DON'T GIVE UP
06.IN SPACE
07.REMIND ME
08.EPLE
09.ASPECIAL TIME OF YEAR
10.POOR LENO
【Encore】
11.NOCK E NOCK
12.POOR LENO (ISTANBUL FOREVER MIX)

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