――まず。なぜ今回ベスト・アルバムをリリースすることになったのでしょう?
azumi(Vo):今年でwyolicaがデビューしてちょうど5年経つので盛り上がりたかったというか。それを記念する何かを作りたかった。また、ちょうど音楽的にもいい区切りがついた時というか、次のステップに進みたい時期でもあったんです。
――昨年リリースしたシングル「忘れそう」(本作にも8曲目に収録)は初のセルフ・プロデュース作だったじゃないですか。その経験が“いい区切り”になったのでは?
azumi:確かにこれはシングルでは、初のセルフ・プロデュース作なんですけど、アルバムでは何曲もそういったものがありますよ。
so-to(G):昨年の夏に行なったライヴツアーが大きな区切りだったのかも。そこで楽しんでくれたり、時には涙を流してくれるオーディエンスの姿を見て、今まで自分たちのやってきた音への強い自信が生まれたんです。
――このアルバムにはシングル曲はもちろん、ライヴでおなじみの曲なども収録されていますが、選択のポイントは?
so-to:ボクらが曲をセレクトするにあたってこだわったのは、流れですね。だから、全体を通して楽しんでもらえるように考えました。
azumi:そう。曲順をパズルのように並べかえて、セレクトしたんです。きっとこの流れで聴いたら、過去の曲にまた新たな解釈が生まれて、新しいオリジナルアルバムを聴いてるような気分になれるかも。
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▲(左から)azumi、so-to
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――収録曲すべてが発売当時のオリジナル音源で収録されていますね。
azumi:新たにアレンジとかを加えてしまうと、セルフカヴァーアルバムになってしまう。純粋なベストアルバムを作りたかったんで、オリジナルをそのまま収録しました。それに当時の音が好きな方々もいると思うし。
so-to:当時の音を聴いて、その頃の自分のことを思い出してもらえたらうれしいしね。
――デビュー当時の音と今を比べて、お互い何か変わったところはありますか?
azumi:曲に対する責任感というか、守備範囲は、デビュー当時と比べると強く・広くなってますね。お互い。デビュー当時は、目の前のことをこなすので精一杯だったんで(笑)。今は広い視点で音楽と向き合えるようになったのかなと。
――では。逆にここは変わってないな、というところは?
azumi:so-toくんの性格は全然変わってないですね。その性格を私がだんだんとわかるようになってきた(笑)。デビュー当時は全然わからなかったんですよ、実は。その発言はどこから出てくるものなの!?と思うことがしょっちゅう(笑)。でも今は9割くらいは理解できるようになりましたね。
so-to:azumiちゃんは相変わらず歌詞を書くのが遅い(笑)。まぁ、メロディを聴きこんで、一番しっくりくる言葉を吟味しながら作っているからなんでしょうけどね。
――さて、このベスト盤で活動の一区切りをつけたワケですが、今後wyolicaはどう進歩していくのでしょう?
azumi:今レコーディングをしていて。そこで新しいwyolicaをお聴かせできると思います。楽しみにしててください。