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1968年10月7日生まれ。
レディオヘッドのカリスマ的フロントマン。“俺はクズだ”と歌うレディオヘッドの名曲「クリープ」で、一躍、時代の寵児となった。当時はグランジ・ムーブメントの真っ只中にあり、トム・ヨークはその中心人物であるニルヴァーナのカート・コバーンとしばしば比較された。しかし、自らをとりまく巨大な渦に飲み込まれてしまったカート・コバーンとは対照的に、トム・ヨークはその状況と一定の距離感を持って接し続け、“アーティスト”としての自らを確立していった。この点は、彼という人間を理解するうえでも非常に重要なファクターであろう。

ギターノイズを効果的に配し、常にロックを広義で解釈してきたレディオヘッドの評価を決定付けたのが、エレクトロニクスを取り入れた3rdアルバム『OKコンピューター』であると言われている。その後、トム・ヨーク自身はダンス・ミュージックに傾倒していき、DJ SHADOWらとの共演も経験する(U.N.K.L.E.『サイエンス・フィクション』「ラビット・イン・ユア・ヘッドライト」)。また、マッシヴ・アタックをはじめとする、UKクラブ人脈との交流もこの頃から始まったと言われている。

余談ではあるが、'06年にはosunladeやShown Lee、cinematic orchestraら、クラブ系のアーティストがレディオヘッドの楽曲をカヴァーした『Exit Music: Songs for Radio Heads』がリリースされている。この作品に参加したメンツからも、レディオヘッドがどういった位置づけで認識されているかを知ることができる。

そして、'00年には4thアルバム『KID A』をリリース。初の全米No.1を獲得するも、エレクトロ二クスを大胆に導入したこの作品は、ファンの間でも賛否両論、さまざまな議論が巻き起こった。その後は、エレクトロ二クスとバンド・サウンドとの絶妙な融合を見せたサウンドで、レディオ・ヘッドは非常に高い評価を得るが、トム・ヨーク自身のエレクトロ二クス・サウンドへの欲求は高まり、'06年にソロ名義で『イレイザー』をリリースすることになる。この作品は、XLレコーディングからのリリースということからも分かるとおり、エレクトロニカ主体のサウンド・メイキングで、新たな方向性を提示した。

常にインテリジェンスで、いい意味でナルシスティック。現代における、数少ない“ロック・スター”の一人であるといえるだろう。

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