ニュース・最新情報

プロフィール・バイオグラフィ・リンク

田舎町の貧しい家庭で育った小学5年生の少年、ジェスにとって、人生は厳しいものだった。女ばかりのきょうだいの中で、両親からは顧みられない。ボロボロになったスニーカーも新しく買ってもらえず、姉のお下がりを履かされるありさまだ。学校でもイジメられ、彼はどこにも居場所を見いだせない。自分を慕ってちょこまかついてくる幼い妹さえ、うっとうしいと感じてしまう。唯一のなぐさめは、奇妙な生き物を空想し、それをスケッチブックに描くことだけだった。

ある日、校内の短距離走レースでトップをねらっていたジェスは、思わぬライバルの出現で負けを喫してしまう。1等賞を奪ったのは、風変わりな転校生の女の子、レスリー。裕福な芸術家夫妻の一人娘であるレスリーは、ジェスの家の隣に引っ越してきたばかりだ。なけなしのプライドを傷つけられ、第一印象はサイアクだった。しかし、田舎町では浮いて見える個性的なファッションに身を包み、誰に対しても偏見を持たず、自由な発想をするレスリーに、ジェスは次第に心を許していく。やがて二人は古いロープにぶら下がり、小川を越えた森の中に、素敵なトゥリー・ハウスを発見。そのとき、レスリーがジェスに言った。「目を閉じて、心の目は大きく開いて」。レスリーの導きで、二人はそこに、美しい空想上の王国「テラビシア」を創りあげていく。不思議な生き物とお城、美しい自然に囲まれた秘密の王国で不安を乗り越え、やがて二人は王と女王として君臨するようになる。  「テラビシア」での冒険を通して、友情を育むジェスとレスリー。この冒険は灰色だったジェスの人生を虹色に彩り、彼を生き生きとした少年に変えていく。密かに憧れていた音楽教師のエドマンズ先生も、ジェスの芸術的才能に気づいて目をかけるようになっていた。

しかし、そんなある日、突然の悲劇がジェスとレスリーを襲う…。

プレゼント