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プレッシャーのかかった日常を鋭利に切り取って表現する多くのラッパーとは異なり、シーンに登場してきたDe La Soulは、遊ぶ時間が多すぎてバカになってしまった3人の男の子のような印象だった。陳腐なジョークとヒップだが地味なサンプルで、このトリオは最初のラップ・ヒッピー、あるいは少なくとも、マリファナ常用者のための最も派手なヒップホップ調達人のように登場した。

ロングアイランドの貧しいストリート出身のメンバーは、通称Posdnous、Trugoy、そしてMase(ハイスクールらしい内輪ウケのムードが出来上がっているのがわかる)。彼らの1stアルバム『3 Feet High And Rising』(''89年、Tommy Boyより)は、全くオリジナルで勝手気ままで、社会派コメントも垣間見られるが、青年期以降の日常生活の鋭いセンスが主体になっている。

しかし、残念ながらこのアルバムが登場したのは、ラップがそのルールを集大成しつつあり、ギャングスタ軍団が支配勢力になろうとしていた時期だった。軟弱に見られたくなかった彼らは、続く3枚のアルバムは、ジャンルに枠にはまってしまった。『De La Soul Is Dead』(''91年、Tommy Boy)と『Buhloone Mindstate』(''93年、Tommy Boy)では、彼ら独自の風変わりなところは残しているものの、何より大事な、地下室で作ったテープ的なコンセプトは薄れてしまった(例えばそれがプロになるということ)。 『Stakes Is High』(''96年、Tommy Boy)までには、彼らのサウンドは一般的になり、本物でなくなってしまった。

しかしDe La Soulはまだ若い集団だ。メインストリームへの接近はセールスにつながらなかったのだから、ウケ狙いはやめて、De La独自の道を行くチャンスはまだあるだろう。

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